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rys1_k
【365日のわたしたち。】 2022年2月21日(月)
ハッと目が覚めた。
それまで、まぶたが重くて重くて、どうにも開けることができなかったのに。
まだ心臓がばくばく言っている。
夢の中で、母が父と離婚した。
キッチンに置かれた、ストッキングに同封されていたであろう厚紙に「裏を見て」と書かれていた。
夢の中の私は、それをひっくり返す。
「泣く泣くこの家を出ていくことになりました。
大丈夫。きっと練習すれば上手くなるよ。
上手くなると、楽しいよ。」
とサインペンで書かれた母からの置き手紙があった。
急いで別室にいる父の元へ走る。
「お父さん、お母さんと離婚したの?!」
「あぁ。」
私に一瞬目を向けたあと、すぐに父は目線を逸らした。
どうしようもない絶望感と喪失感が胸を押し潰してくる。
目が覚めた。
まだ激しく動悸している。
カーテンの隙間から、夕日が一本差し込んでいた。
その線を見つめていると、寝ぼけた私の頭が、昨日の母からの電話を思い出し始めた。
電話口の母の後ろで父の笑い声がしていた。
「聞いてよ〜。お父さんが私のことをすごく笑うの。」
そう訴える母の声が、
不満げで、
そして
いつも通りの呆れた口調だったことを思い出して、ほっとした。
時計は16時を回ったところだった。
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