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伊藤詩織事件の闇

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山口敬之vs.有田芳生 裁判

山口敬之vs.有田芳生 裁判

一審・地裁判決では原告・山口敬之氏勝訴。
このたび高裁判決で有田氏の逆転勝訴となった旨、氏の代理人を務めた神原元弁護士が8月31日付でポスト(ツイート)しています。

高裁がどのような論理で一審判決を覆したのかはまだ明らかになっていません。本稿では地裁で問題とされたツイート(ポスト)をご紹介します。

以下は地裁で請求原因とされたツイート1~6です。

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上告申立て理由書

上告申立て理由書

令和4年4月5日

 申立人は、次のとおり、本件上告受理申立ての理由を明らかにする。
 略語の使用は、当事者の表示を審級に応じたものに読み替え又は改めるほか、特に断らない限り従前の例及び原判決の例による。

第1 事案の概要1 本件は、
(1)相手方が、申立人に対し、平成27年4月4日午前5時頃、申立人が宿泊していたシェラトン都ホテル東京(本件ホテル)233号室(本件居室)において、
① 相手方が

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秘密録音 (2016/7/12分)

秘密録音 (2016/7/12分)

伊藤詩織さんが控訴審の終盤で提出した「検察での秘密録音」。録音は2回に分かれており初回が2015/10/23、2度目が2016/7/12。本稿は2回目分です。

   初回分→ 検察録音(2015/10/23分)|tass|note
   初回分検証まとめ→秘密録音 検証まとめ (第1部)|tass|note

【甲64号証の4】
   
1/20
(無言)00:00:00~00:03:20
-

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秘密録音 検証まとめ (第1部)

秘密録音 検証まとめ (第1部)

伊藤詩織さんが事件の半年後に、検察庁で ”ブラに挟んだ” ICレコーダーで無断録音したというデータが裁判の書証として東京高裁に提出されました。録音は2回分あり、今回は初回分の検証(まとめ)です。

録音原本 → 検察録音(2015/10/23分)|tass|note

①取り調べの回数(2/20~3/20)
・高輪警察署には4回”くらい” 
・(捜査一課には)多分3、4回
*供述が

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清水潔さんの証言

清水潔さんの証言

~陰謀論はこうして広まった~

2017年、大竹まことのゴールデン・ラジオ出演時の清水潔さんの貴重な証言です。望月衣塑子記者とは10年以上の付き合いで、「あれが本来のジャーナリストの姿」云々とベタ褒めしたあと本題へ・・・。

(6:17頃~)

くらたま:(略)元TBSのジャーナリストの準強姦が、あれもどうなったかハッキリしないまま続報が待たれるところなんですけども。

清水:この事件はですね、詩

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検察録音(2015/10/23分)

検察録音(2015/10/23分)

伊藤詩織さんと山口敬之さんの裁判は、上告申立が高裁でぶじ受理され、4/26付で裁判記録が高裁から最高裁へ郵送されました。いよいよ最高裁へ。

高裁の最終盤、検察への初期調書の開示請求が決定したタイミングで提出された、伊藤さん側の書証「検察での秘密録音」。全容を一挙公開します。

*録音は2回に分かれており初回が2015/10/23、2度目が2016/7/12。本稿は初回分です。

【甲第64号証の

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控訴審判決の評価

控訴審判決の評価

■控訴審判決の構造控訴審判決の構造はざっくり言うなら、このように言えるだろう。
①地裁判決に見た非常識は相当部分が是正された
②しかし「不同意」は現状維持で変更なし
③そのため「名誉毀損」と「プライバシー侵害」は(一部DRDを除いて)阻却。

賠償金額については、原審の控訴原告側の負担330万円→控訴審332万円にアップ、引き換えにDRD名誉毀損該当分△55万円で差し引き287万円。訴訟費用の負担

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高尾先生のご投稿について

高尾先生のご投稿について

イーク表参道の高尾美穂医師が、判決日の1月25日付でTwitterにて次のようなツイートをなさった。

今回はこれについて私の思いを綴ることとするが、極めて個人的な私の価値観による見解になりますので、特にご賛同は求めません。

高尾先生が一連の裁判でどれほど重要な位置にあったかは、タスノートをお読み下さっている方々は先刻ご承知と思われるので繰り返さない。ただ先生が<coitus 2-3時 コンドー

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FCCJ会見 冒頭部分の和訳

FCCJ会見 冒頭部分の和訳

いよいよ1月25日、控訴審の判決日が近づいてまいりました。ここでスタート地点を振り返っておきます。以下の動画は東京地裁判決翌日の2019年12月19日の記者会見のもようです。冒頭の英語部分(約10分)を和訳しました。

<司会者>

Thank you for coming today for such a large numbers to hear this press conference,

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イラスト+RT裁判 判決批評

イラスト+RT裁判 判決批評

第2部 RetweetのA氏、B氏編

【前 提】 前提については第1部 はすみとしこ編と共有する。

【概 論】 第1部 はすみとしこ編 に以下を追加する。

■RTの定義について
 何の付加的なコメントも添えない、いわゆる「単純リツイート」は賛同の意であると判決は見做し、不法行為を認定してしまった!そんな事を一裁判官が決められるのか?これはTwitterの標準仕様にかかわるものであり、重大な問

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イラスト+RT裁判 判決批評

イラスト+RT裁判 判決批評

判決文 原文↓

第1部 はすみとしこ編

【前 提】 伊藤-山口の案件は、「山口氏はレイプ犯なのか」という重大な意味を含むものである。刑事不起訴、検察審査会も不起訴相当の処分が出た後ですら、山口氏をレイプ犯と断定する書き込みはSNSで後を絶たず、続く一審地裁判決は不同意性交につき原告・伊藤氏の言い分を認めたものの、被告山口氏は即日控訴という経緯があった。一般社会にとって事実は未だ「藪の中」である

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イラスト+RT裁判 【判決文】

イラスト+RT裁判 【判決文】

主 文

1 被告蓮見は、原告に対し、88万円及びこれに対する令和2年5月16日から支払い済みまで年3分の割合による金員を支払え。

2 被告Aは、原告に対し、11万円及びこれに対する令和2年7月19日から支払い済みまで年3分の割合による金員を支払え。

3 被告Bは、原告に対し、11万円及びこれに対する令和2年7月19日から支払い済みまで年3分の割合による金員を支払え。

4 原告の被告らに対す

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B氏と原告代理人(山口元一氏)の 電話

B氏と原告代理人(山口元一氏)の 電話

イラスト+RT裁判で、原告・伊藤詩織氏代理人の山口元一弁護士は、訴訟を提起した直後の令和2年6月10日、RTしたB氏(医師)に架電し、次のとおり会話している。

本書証は原告側の提出によるものだが、これって・・・。

(甲27号証)

B氏 「もしもし」
山口 「B様でいらっしゃいますでしょうか」
B氏 「はいはい」
山口 「初めてお電話差し上げております。弁護士の山口と申します」
B氏 「はい」

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八尾恵事件を知っていますか

八尾恵事件を知っていますか

~ 拉致加害者に加担した司法 ~

■八尾恵とは1991年、一人の日本人女性がメディアを相手どって名誉毀損訴訟を提起した。すでにさかのぼること2年前に彼女は「北朝鮮のスパイとでっちあげられた。違法捜査を許さない!没収した旅券を返せ!」と国賠訴訟を起こしていた。後に「よど号」事件のメンバー・柴田泰弘の妻であり有本恵子さん拉致の実行犯であると自白することになる八尾恵である。

公安当局は日本に潜伏中の

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