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短編282.『ストリートの記憶』

 無人の団地
 見てるセンチ
 ペンチ使ってこじ開けた水道の蛇口
 今じゃ誰も座らない錆びたベンチ
 ジャングルジム解体したあのレンチ
 錆びた恐竜がこっちを見て切るメンチ

 大地真っ二つに割る八岐大蛇
 削がれる命、草薙の剣
 歩く天地、授かる叡智、もう届かないそのローンチ

 バブルで吸った甘い蜜
 忘れられないの?そのデカいケツ

 夜の新青梅街道でドラッグレース
 工事現場の赤い棒がチェッカーフラッグ
 突っ込んだアイツ
 首ごと飛んだヘルメットはBUCO




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