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喇叭亭馬龍丑。日記「満洲にて思う」3/13(水)

2024.3.13(水)

「満洲にて思う」

 録音した自分の演奏を(何度も失神しつつ)聴き直した果てに気付いたことは、「俺の演奏にはダイナミズムが無い」という点。ピアニッシモからフォルティッシモまでの幅があるとすると、ある一定の大きさしか使えていない。そりゃ幼稚園児の大熱唱っぽくもなるわ。

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 ヤバ芝氏と昼飯を食いに行く。初め、蕎麦屋に行って混んでて断念。「やっぱラーメンだよな、今日は」と家系に行くも大混雑。致し方なく、いや、勇猛果敢と駅向こうの町中華まで足を伸ばすも席がいっぱいで入れず。ランチ難民、ここに極まれり。残された選択肢は餃子の王将か餃子の満洲の二択。満洲へ。大混雑だが、入れそうだ。

店員「名前書いて待っててください」

我々「すいません。ボールペンがないのですが…」

違う店員「名前書いてお待ちください」

我々「ボールペンが…ボールペンをください」

 そんな不毛なやり取りの末、やれやれ、と言った顔の店員がボールペンを叩きつけて去っていく。忙しさは人から優しさを奪う。いや、元々、そういう奴だったのかもしれないが。

 満洲、客の九割が老人。我が地元の衰退を思いつつ、ラーメンを啜る。いや、昔から老人しかいない町だったようにも思う。

 子どもの頃は「満洲生まれ」の人達がまだ周りに結構居たものだが、今やそれも希少か。満洲という国もそこにまつわる阿片の闇もいつの間にやら歴史の幕に絡め取られている。良くも悪くも、か。

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 家に帰って即、ルイボスティーを沸かす生活もだいぶ板についてきた。我ながらハイソな生活である。ルイボスティーがハイソなのかは知らない。ただ、茶を飲む生活ってのは悪くない。

 ジャズメンにとっての必須アイテム、ネクタイを新調。柄が卑猥だ。何事も形が力を決めてしまうからな。形から入るべし、だ。














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