野菜が語り掛けてくる?~有機農場との出会い #1~
エシカルコンシェルジュが「おいしい!からつながるエシカル」をテーマに地球とからだにやさしい料理や生活をつづります。
もともと料理好きなので必然的にいい食材を探すことも大好きで、以前はあちこちのよい食材を取り寄せて部屋中に段ボールがいっぱいになってしまうとこともしばしばありました。けれど、エシカルコンシェルジュ講座で、できるだけ生産地や製造地が近くのモノを選んで配送時のCo2を減らしていきましょう、ということを学んでからは地元産を意識的に探すようになりました。そうすると何がいいって、作っている人にも直接会えて、顔も志も見えることです。志が見えるともっとうまく料理したいなー!とか無駄なく使い切りたいなー!とかよりたくさんの愛情をもって料理できるようになったのです。
ポケットマルシェで住んでいる地域+有機野菜、というキーワードで調べて山田農場さんと出会いました。ポケマルから直接注文して宅配してもらうこともできたのですが、生産者に会いに行きたいと思いすぐにInstagramのDMから問い合わせてみました。直接きてもらえるなら土曜日でもよいですよ、と言ってくださり友人を誘って会いに行きました。山田さんご本人から紙袋いっぱいの野菜セットを受け取り、志や有機栽培のことを書いたガイドブックもいただきました。生産者や育っている土地が見えるとその紙袋いっぱいの野菜が、花束をもらったときみたいに幸せの細胞がパチパチ開くような感覚を覚えて、さらにその紙袋のずっしりとした重さに、生産者の揺るがない志の深さを感じました。
野菜セットは季節ごとに採れた野菜を組み合わせたもので、我が家は大家族向けのラージサイズ(3200円配達料・税込)を隔週でお願いしています。この日は小松菜、水菜、ニラ、黒キャベツ、ラディッシュ、リーフレタス、パクチョイ、オクラ、しょうが、カラフル人参、枝豆、さつまいもでした。
曜日によって配達のルートが決まっているということや、友人と母のものも我が家にまとめて届けてもらっていることもあって、配送時のCo2も若干は減らせているんではないかと思います。一つの家にたくさんの野菜セットを届けてもらい、そこに皆が自転車や徒歩で受け取りに来てもらえたら、野菜仲間が増えて配送のCo2ももっと減らせて、「どんなお料理にする?」「こないだの葉付き人参はてんぷらにしたよ!」なんていう会話も弾みそう。そんな地元の有機野菜を起点としたコミュニティーを作れたら、生産者も消費者もみんながハッピーになれるんじゃない?と妄想しています。
以前、彫刻家のイサム・ノグチさんの展覧会に行ったとき、「石と向き合っていると、石のほうからこうなりたい、と語りかけてくる」というようなことをおっしゃっていたことを知り、そのときは芸術家ってそこまでの域に達するんだなぁ、ともう別世界の人という風に感じていたけれど、この黒キャベツの葉っぱの美しさを見ていたら、「葉っぱ切らないで!」という声が聞こえてきて、丁寧に筋をとってそれもみじん切りにして、豚ひき肉、レンコン、人参、マイタケ、玉ねぎ、卵、パン粉、ナツメグ、塩コショウと一緒に捏ねたタネを巻いてロールキャベツにしてあげました。きっと野菜も喜んでいるんじゃないかと、自己満足ですけど、本当に楽しい。☺
ひき肉料理は具材にたっぷりの野菜を混ぜ込めるので、お肉の消費を減らすのに便利。なぜお肉を減らしたほうがいいのかというと、大量生産、大量消費のせいで家畜が多くのメタンガスを発生してCo2が増えてしまうということ、多くの森林が伐採され牧場になってしまっていること、アニマルウェルフェアの問題などがあります。アニマルウェルフェアについてはちょっとしんどい内容も多いのでおいおい説明していきたいです。今はお肉は減らしたほうが地球も人間も動物もwinwinなんだ、ということだけを伝えたいと思います。
洋風のお料理のときも、できるだけお出汁はカツオなどのお魚や昆布からとったものを使っています。なんだかそのほうが体がより喜ぶ感覚を覚えるからです。
器は沖縄の民藝であるやちむんです。鎌倉の「もやい工藝」で買ってきました。地元の野菜をこんな風に想いをもって丁寧に料理して、古くから日本人が大切にしてきた民藝の器でいただくというのは、これはもう最高の贅沢なんじゃないかと思います。☺
『好き』を仕事にするために、始動し始めました。まだまだ卵にもなりかけてない構想ですが、徐々にnoteでも公開して行きます!