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本紹介③教育は変えられる 第5章

祝!3週連続投稿!!
三日坊主の自分ですが、週に1回ペースだと、やっていけそうです!

本日も山口裕也氏著『教育は変えられる」の書評を書いていきます。
この本は今日で一旦終わり!次からは自分の実践を少しずつ紹介できたらなと思っています。

さて、先週は第2章の紹介をさせていただきました。第2章のキーワードは「学びの構造転換」。これまでの「一斉・一律」「みな同じ」から「個性・個別」「みな違う」という考え方への転換が必要だと書かれていました。

今回は少しとんで、第5章の紹介をさせていただきます。
第3章は学校の施設やカリキュラムについて、第4章は教育委員会などの行政について書かれており、今の自分ではまだまだ手が届かない分野だと考え、あまり読んでいません・・・

また、経験を積んで、カリキュラムなどを考えられる立場に立ってから、もう一度読んでいきたいと思います!


第5章 学びの構造転換の3つのステップ

第5章では、よりよい公教育について、学力調査や学力テストの視点を踏まえて論じられています。

山口氏は、学力テストは本来、子どもたちの学力の差を歴然とするものではなく、保障されるべき学力が子どもたちに身についているのかを示すものだと指摘されています。

そして、これから紹介する「学びの構造転換」に資するような形の調査が必要だとも述べられています。

以降、小学校3年生の算数科、「69➗3」の授業を事例に整理していきます。

学びの構造転換ステップ1 

ステップ1は学習者の自己選択の最大化と自己決定を貫かせるです。

導入で「今日はどうしたい?」と問いかけます。すると子どもたちは、前時の学習を想起し、「昨日はこうしたから今日もそれを使ってみたい」「昨日とは違う方法でやってみようかな」と、学びのスタイルを選択します。

また、一人でするのか、ペアでするのか、先生に聞くのかといった、誰と学ぶのかも自分たちで考え、貫かせています。

紹介されている学校ではタブレットが配布されているので、一人ひとりがタブレットに考えを書き、それを前の画面で一斉に共有していました。ICTの便利なところですね!早く僕の学校にも入ってほしいです・・・


学びの構造転換ステップ2

ステップ2は教科の見方・考え方を働かせる環境を整備するです。

前回の記事にも書きましたが、学びの構造転換で教師が求められる力の一つに、子どもたちに見方・考え方を伝えることが挙げられています。

今回の算数で行くと、「位分け」「乗法九九の2回適用」が数学的な見方・考え方として挙げられており、この考え方を子どもたちに与える教具や教材を準備しておく必要があるということです。

□□まいの折り紙を□人に分けると・・・と言う形で、2位数➗1位数の問題を子ども自らが作り、考えるという環境が作られていました。


学びの構造転換ステップ3

最後のステップ3は、学習評価を個別化・多様化するです。

先程の事例でいくと、本来考えるべき「69➗3」から離れる子が出てくる可能性があります。あまりのある割り算を設定する子も出てくるでしょう。
この後行われるであろうペーパーテストできちんと解くことができるのかも疑問視されます。

山口氏はその主張に対して、評価を「単元を通して、一人一人のタイミングで評価する」考え方にするべきだと述べられています。

もっと言うと、計算ができる時間がついてからペーパーテストを行えるようにする。しかも何度やり直しをしてもOK!ということも可能になってきます。


子どもは一人一人能力が違います。ある一定のラインで一斉に評価するのではなく、子どもの成長を見取り、できるようになったタイミングで評価してあげる。

今回の2位数➗1位数を単元のどこかでできるようになればいいというだけで、ペーパーテストの日までにできていないといけないわけではないという考え方になります。

私もその考え方には賛成ですが、日本の今の評価のスタイルとは大きく異なるため、これから次第に変わっていってほしいなと思っています。
しかもこの方法だと、教員の負担といった面であまり好まれない方法だとも考えられます。今までのようにテストをしてその点数で評価を取ると、子どもたちの差も歴然で評価がしやすい。

しかし、これはあくまで教師目線の話。子ども目線に立った時どちらが良いかと言われたら、当然、山口氏の言われている方法でしょう。


まとめに変えて・・・

以上で山口裕也氏の『教育は変えられる』についての書評を終わりたいと思います。実は学びの構造転換のステップにはもう1つあると書かれていました。それは是非この本を購入して、読んでみてください!

https://www.amazon.co.jp/教育は変えられる-講談社現代新書-山口-裕也/dp/406522182X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=教育は変えられる&qid=1612694437&sr=8-1

小学校は今年から学習指導要領が改訂され、全面実施となりました。しかし、まだまだお試し感があり、職場でもきちんと実施できている人は少ないように感じます。

少しずつでいいから、僕たち現場の先生が、この本の理論を実践し、成果を課題を出すことが大切ではないかと思いました。

僕も少しずつ、頑張っていきます!

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