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猫と暮らしていても猫カフェに行きたい心理

……とは。今日、同居猫から激しい嫉妬を受けながら、ふと考えてしまった。

猫カフェから帰宅すると猫は必ず、私の体はもちろん、カバンから服から持ち物すべてのニオイを嗅ぐ。人よりも嗅覚が優れている猫から見たらバレバレの“浮気”、その証拠をひとつ残らず集めようとしているのだ。

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そんな姿もまた愛しいと思ってしまう親バカなのだが、嫉妬させたいために猫カフェに行くわけではない。

家にも猫は居るのに、わざわざお金を出してまで よその猫 と戯れに行く。おまけにその見返りは家猫の激しい嫉妬。

……猫を「妻」「夫」などに置き換えると、ただのキャバクラやホスト狂いの既婚者が書いた文章のようにも見える。

よその猫に費やすお金があるなら家猫に使えば良いではないか!そんな時間があるなら家猫ともっといっしょに遊んであげたら良いではないか!……まったくもって論破できそうにない。


ただ、猫の写真を撮りたい私からすると、家猫ではかなえられない圧倒的な理由があることに気がついた。

「写真の画角を決めるとき、猫だけに注力できる」という点だ。

いかんせん家でシャッターを切ると、猫の表情は素晴らしくても、その背後に脱ぎっぱなしの寝間着が映りこんでしまうなんていうことがザラにある。娘が生まれてからは服やバッグに加えて、床に赤ちゃん用の積み木や絵本が錯乱している。

一眼レフカメラでどんなに背景をぼかそうとも、不都合な散らかりほどどういうわけか主張が強いのだから困ったものだ。生活感が出ている写真も悪くないとはいえ、“映える生活感”というものがこの世の中には存在する。ガチの生活感など、構図の奇跡が起こらない限りはお呼びでない。

片付ければ良いだけの話だが、「撮りたいときが撮りどき」だったりするためなかなかそうもいかない。日頃からきちんと片付けて入れば問題なさそうだが、できていれば苦労はしない。この点に関しては自分で書いていて呆れるほどに言い訳がいっちょ前な私だ。

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猫を撮ることだけに集中できる1時間。娘にとっては初めての猫カフェデビューでもあったため、とても充実した時間になった。猫たちからしても、生後半年の子どもが来るのは珍しいのか、絶妙な距離感で見守られてしまった私たちだった。嗚呼これだから猫は良い。


一通り私の手荷物チェックが済んだ猫は、いつもよりも甘えてくる気がした。人間の思い込みかもしれない。あまり抱っこを好まないのに、今宵は夫の腕の中で随分とリラックスしていた。そんな姿も愛らしい。

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猫と暮らしていても猫カフェに行きたい心理。
人間とは貪欲で、どういうわけかときどきウチの猫とは違う可愛さを求めてしまう。そして、その一味違う可愛さを知ることによって、一周回ってウチの猫がさらに可愛く見える。

……だめだ、結論として出したつもりが、どうにも浮気性の人間の言葉になってしまう。

猫を抱いて寝よう。おやすみなさい。

2020/06/05 こさいたろ


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