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HSKが6級から9級制に変わる!?なんで!?いつから!?どんな風に!?今わかることを書きました。

なんと、なんとなんと、中国語の検定試験であるHSKが1~6級ではなく、1~9級になるとかならないとか。

中国語界隈がザワついてます。でもザワついてもちょっと時間が勿体ないという気持ちもあるので、今私の方でわかっている情報をまとめたので、ご一読いただき、心を落ち着けて、焦らず、弛まずいきましょう😊

【2020年6月17日追記】以下の通りHSK公式から発表があったので、9級制に変わることは間違いなさそうです。そして、1〜6級は級別の受験、7〜9級は級別ではなく、受験した結果何級になるかが決まるというイメージ、そして、1〜6級は今のHSKの1〜6級と同じレベル感かどうかはこの表では触れらていないので、情報待ちとなりそうです。

HSKの始まりと、今の新HSKへ変わった経緯

中国語のメジャーな検定試験であるHSKについて、HSKは1級〜6級で、6級が最高級となっています。

始まったのは1992年からとのこと。

1984年にHSKは北京言語学院(今の北京語言大学)で開発が始められ、1992年に中国国内で正式に国家レベルのテストとして実施された
(Wikipediaから引用)

そして、実は始まった当初は1級〜11級で、今の1〜6級になったのは2010年の大きなリニューアル後からです。これを従来の1級〜11級のHSKと分けるために新HSKと呼ぶこともあります。

なぜ11段階から6段階に変えたのか、その一番わかりやすい理由は、世界中の異なる言語の能力を同じものさしで測ることができるCEFR(セファール)という基準が6段階に分かれているので、それに合わせたためです。

CEFR(セファール)って何?という方も多いかと思います。少しわかりにくいかもしれませんが、例えば、ドイツ語を勉強してる人と日本語を勉強してる人がいて、どっちの語学力の方が高いのかという疑問について、CEFR(セファール)があれば「CEFR(セファール)でいうと僕のドイツ語はB2だよ」「私の日本語はCEFR(セファール)でC1だから、私の日本語の方があなたのドイツ語よりもレベルが高いね」と解決できるというものです。

もちろん英語の試験であるTOEICやTOEFLとの比較も可能で、以下のようにまとめることができます。

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TOEICとCEFRの比較の出典はこちら
TOEFLとCEFRの比較の出典はこちら

表を見ていただくとわかる通り、HSKが6段階になったことで、CEFR(セファール)の基準とピッタリ合うように設計されています。

ただ、HSK6級が全然C2レベルではないということで、この点は問題になっています。(私の個人的な感覚値としてもHSK6級はB2~C1くらいかなという感覚です。)

まあ、合っているかどうかは置いといて、合わせるように設計したということですね。

で、9級になるの?

すみません、結論としては2020年5月21日現在、私にはわかりません。(2020年6月17日追記:HSK公式から発表があったので、9級制に変わることは間違いなさそうです。)ただ、こちらの記事が出てきて中国語界隈がザワザワしているという状況なので、このサイトに書かれていることが正しければ、という前提で、なぜ、どんな変更が行われる予定なのかを見ていきましょう。

こちらのサイトの信憑性は、今のところ、不明です。。。(一応、発信している企業の情報はこちら

記事の内容をザッと要約したものが以下の「 」のとおりで、要するに「今まで1.0と2.0までの改革があり、今度3.0の改革が起こるぞ〜」というものです。つまり新HSKの次の新々HSKになるぞ、ということですね。

「9級制になるのならないの?なるとしたらどんな試験になりそうなの?」というところをメインに見ていくので、その他の余計なところは省略したり、超ザックリと訳したりしていますが、概要を掴むのには十分かと思いますので、是非読んでみてください。

【冒頭部分】

今年,HSK已经到了而立之年。而HSK也将进行第二次改革。

「今年HSKができてからすでに30年がたち、第二次改革を行うことになります。」おお、言い切ってる。。。

HSK有什么用呢?类似托福雅思,外国学生申请中国的大学时是需要HSK成绩的,教育部规定,来华留学生需要在校期间获取相对应的HSK成绩。很多日韩企业也需要员工有HSK成绩。HSK成绩不单单是一个汉语水平的能力说明,更关系到留学、奖学金、找工作。

「HSKって、TOEFLとかIELTSみたいに、中国以外の学生が中国の大学に入りたい時に必要になるし、日本や韓国の企業でも求められることがある。つまり、留学とか奨学金とか、就職とか、そういったことに繋がる試験です。」

一言で言うなら「HSK結構大切だよ」ですね。

【1.0】

1997年,确立了HSK(基础)、HSK(初、中等)和HSK(高等)3等11级考试结构。1992年,《中国汉语水平考试(HSK)办法》发布,规定汉语水平考试是测试母语非汉语者的汉语水平而设立的标准考试。汉语水平考试汉语拼音han yu shui ping kao shi,首字母缩写为HSK。这样就确立了HSK作为中国国家级考试的地位和HSK的品牌。截至2003年,HSK考试在海外29个国家设立了46个考点,考生人数达2.6万人。

「1997年、HSK(基礎)、HSK(初、中等)、HSK(上等)3等級で、全部で11段階のテスト構成が確立されました。(1~3が基礎、3~8が初中等、9~11が上等) 1992年、「中国汉语水平考试(HSK)办法」が発布、HSKは中国語を母国語としない人の中国語能力をテストするための基準と規定され、中国での国家試験としてのブランドを確立しました。 2003年現在、HSKの試験は海外29カ国46カ所で実施され、受験者数は26,000人に達しています。」

うーん、これはいわゆる旧HSKの概要なので、直接は関係なし!

【2.0】

新HSK的变化主要有四点:一是确立了以学习者为中心的理念,坚持“考教结合、以考促学、以考促教”原则;二是将考试级别从3等11级变为6级,让跨度更和缓。并对词汇量进行了调整,特别是针对初学者,将HSK1级汉语词汇量要求调整为150词;三是引入先进的主题式、任务式“教”“学”方法,使汉语学习更加贴近真实语境。2014年陆续出版的《HSK标准教程》受到广泛欢迎,全球使用者已超过150万人;四是考试服务水平大幅提升。网上咨询、报名和查询成绩早已是家常便饭,网络考试覆盖率超过40%,同时还陆续推出了基于大规模题库和人工智能的自适应考试、居家考试、汉语水平智能诊断分析等服务。改革10年来,HSK考试发展迅速,截至2019年底,在全球150个国家设立了1229个HSK考点,2019年考生人数达80万人。

「新HSKの主な変更点は4つ
①学習者中心の考え方で、試験と指導を組み合わせ、試験を目標に学習しやすく、また教えやすくする
②レベルを3等級11段階から6級に変更し、より緩やかにする。
③中国語学習をより実際の文脈に即したものにするために、先進的なテーマや課題別の教授法・学習法を導入
④試験のサービスレベルを大幅に向上〜〜〜〜〜」

9級になるのかどうかとは関係なく、いわゆる新HSKの概要です!

いよいよ3.0だ。

なるとしたらどんな試験になるの?

【3.0】

随着海外中文教育的发展,以及以《欧洲语言共同参考框架》(CEFR)和《美国外语教学委员会量表》(ACTFL)为代表的国际语言标准新理念,越来越多人意识到,通过顶层设计,建设研发一套超越HSK考试本身,用以指导国际中文学习、教学、考试与评估的汉语水平等级标准,刻不容缓。

「中国語教育の発展に伴い、CEFRなんかを代表とする国際言語基準の理念に基づき、トップレベルでの設計をしないといけない!そう考える人が増えた…」

すみません、ちょっと雑ですが、9級になるかどうなの!がわからない部分なので、ここは飛ばしていきましょう。

2015年起,孔子学院总部在数十名中外专家学者和中国国家语委的支持下,开始了新的标准研发。经过5年的努力,新的《汉语水平等级标准》诞生了,主要有三方面突破:一是体现汉语独特性,确定音节、汉字、词汇、语法的四维语言量化指标体系,以准确锚定学习者的汉语水平;二是根据汉语教学和学习进阶分为“初、中、高”的惯例,以及CEFR、ACTFL等国际语言标准分为初级、中级和高级三个阶段的习惯,结合海外学习者和HSK考试现状,将新的标准分为三等九级(如表1)。与HSK的考试要求相比,不仅增加了音节、汉字的项目要求,而且对词汇量,特别是高等7-9级的词汇要求有较大提高;三是借鉴广受认同的语言学习理论,特别是巴赫曼等的交际语言能力模型,结合汉语特点,对各等、级,采用语言量化指标、言语交际能力和话题任务内容3个语言水平维度和听、说、读、写、译5个技能维度,即“3+5”的新路径对学习者的汉语水平进行全方位、立体系统地描述(如图1)。

「2015年から孔子学院本部は、数十人の中国内外の専門家や学者、中国国家言語委員会の支援のもと、新基準の開発をはじめた。 5年の努力の末に新しい《汉语水平等级标准》が誕生した。主に3つのブレークスルーがある。

①学習者の習熟度を正確に測るために、中国語の独自性を反映し、音節、文字、語彙、文法、4つの言語分野を定量化するシステム

②教育・学習の進捗状況を「初級・中級・上級」に分ける慣例、また、CEFRやACTFLなどの国際言語基準でも初級・中級・上級の3段階に分けているという慣例に基づき、海外の学習者やHSK試験の現状と合わせて、新基準は3等級、9級に分けられている(表1)。
HSK試験の要求事項と比較して、音節と漢字の項目要求事項が増加しただけでなく、語彙の要求事項、特に上位7~9レベルの語彙の要求事項が大幅に増加しています。

③広く受け入れられている言語学習の理論、特に巴赫曼(バッハマン?)などの国際言語能力モデルに基づき、中国語の特性を組み合わせた「3+5」の新ルートは、言語量指数、国際言語能力、話題内容の3つの言語レベルと、聞く、話す、読む、書く、翻訳の5技能を用いて、学習者の中国語能力を各レベル、各学年ごとに包括的、立体的、体系的に表す。」

そして以下のようになるとのこと。(こちらも先ほどのサイト内からの引用です)これも一言で言うと「今後はもっといろんな方面から実力を測るので、正確で立体的に中国語レベルを測定できるようになります!」ということですね。もしかしたら今の筆記とスピーキングが別れているものも、統合される可能性もあるかもしれないですね。

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動画でも解説

こちらの動画でも今回の変化について説明していますので、よろしければ併せてご覧ください。

最後に

これは私の考えるところですが、今までTOEICなども試験の形式を変えることがありましたが、その目的の一つとして挙げられるのが、より正確に実力を測れる試験にするというものでした。(今回もそのようです)よく「試験での点数は高いんだけど、話せないんだよね」ということがありますが、こうした声があまりに大きいと、試験としての信頼性が失われるので、今回も仮にこの通りの変更があるのだとすると、5技能を意識するということで、難易度はやや上がるのではないかと予想します。

そして、いつから開始するかなどは、私の身近なスーパー試験ウォッチャーに確認してもまだわからない、そして何より「正式は発表はまだ無い」とのことなので、もう少し情報を待ちましょう。正式発表があるまで、急に変わることはありません(そもそも、真偽もわかりません)。

【2020年6月17日追記】今回紹介したサイトほどの情報が出ていないのでまだ不明確ですが、HSK公式から発表があったので、9級制に変わることは間違いなさそうです。そして、1〜6級は級別の受験、7〜9級は級別ではなく、受験した結果何級になるかが決まるというイメージ、そして、1〜6級は今のHSKの1〜6級と同じレベル感かどうかはこの表では触れらていないので、情報待ちとなりそうです。

何れにしても語学の試験は「実力」&「試験対策」の両輪が必要で、今も変わらず私たちにできるのは「実力」を高めることです。

「試験」の内容が変わったら、その概要が明確になった時点で一緒に対策して行くのが良いですね。焦らず、弛まず、学習を続けていきましょう😊

▼確実に中国語力を身に付けたい方はこちら▼

▼現行のHSKについての詳細はこちら▼

▼その他中国語の検定試験についてはこちら▼

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the courage
コーチ 伊地知太郎

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