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【創作SS】損の一部、真イカ

 「真イカというのは、実に不思議な名前です。古来から日本において、『地域により呼び名が変わる』ことは多く発生してましたが、真イカほど多くの地域で呼ばれる品種は、稀有な存在だと言えるでしょう」
 教授が唐突に「真イカ」の話を始めたため、ゼミ生のほとんどがポカーンとした表情を浮かべたが、教授はお構い無しに話を続けた。
「漁業というものは漁の結果、量により損得が大きく変わりますが、真イカというものが名前のせいで処遇が難しく、商いの損の一部、真イカのせいというのは、漁師にとってもイカにとっても不幸な、悪魔の所業と言えるでしょう」
 ゼミ長が意を決して異を唱える。
「教授、まさかとは思いますが、イカと悪魔でイカデビルなんてベタな展開では無いですよね」
 刹那、教授にスモークがかかり、いつもと違う声が響く
「ヒィッヒッヒッ そくぞ見破った・・・・。なんて言う訳が無いでしょう。君、変な動画を観てませんか」
「動画じゃなくnoteです」


(本文ここまで)
 毎週ショートショートnote 裏お題【損の一部、真イカ】に参加です。

 
 我ながら強引な展開ですが、勘の良い方はお気づきかと思います。私の作品で主要メンバーになりつつある「メガネレンジャー」と「教立大学」のコラボです。
 だってねぇ、もう「福島太郎とイカ」と言えば「イカデビル」、そして「イカデビル」と言えば「メガネレンジャー」を登場させたくなるのです。

 さらに、メガネレンジャーが視界の平和を守るアイの戦士だとしたら、世界の平和を願いAIの研究を続ける「教立大学ゼミ」も登場させたいと考えてしまうのです。
 なお、教立大学のキャンバスは池袋にあるという設定ですが、細かいところは未定です。ベースにしているのは映画「シコふんじゃった」に登場する「教立大学」になります。

 古い映画なので「シコふんじゃった」なんて話題についてこれる方が何人いるか疑問ですが、実に日本的で善い映画だったと考えています。
 周防監督はその次の作品である『Shall we ダンス?』で、様々な映画賞を獲得していますが、個人的には「シコふんじゃった」のような群像劇が好みでした。
 映画「フラガール」も群像劇的なところが好きです。また、両作品とも「再生」というテーマを強く感じるところも大好きです。

 なお「烏賊」も大好きです。実を申しますと本年の6月30日から7月2日にかけて「函館で烏賊を食べる」ことを目的とした小旅行をする予定でした。諸般の事情により断念しましたが、出費を抑え節約したと考え
「損の一部、真イカにならず、まイッカ」
と考えようと思います。
 9月に予定している「文学フリマ大阪」は日程を短縮し欠航ではなく決行予定です。もちろん11月11日(土) ポッキー&プリッツの日に開催する「文学フリマ東京37」も参加します。
 ただ11月下旬から12月に企画しようと考えていた「沖縄旅行」は、少し悩ましいところです。

 最後までお読みいただきありがとうございました。
#何を書いても最後は宣伝
「福島・東京・静岡・沖縄」と舞台を変えながら展開する物語が、こちらの「スプラウト」です。

 



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