次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その4
④ ビッグデータ、ブロックチェーンを活用した不動産取引の迅速化
米大手不動産テック企業であるZillow、Trulia、Redfinでは、米国の不動産情報ビッグデータがそろうMLS(Multi Listing Service)等を利用して、不動産周辺の犯罪歴、学校、病院などのデータ分析を加えて、独自の不動産価格推定データを提供している。すでにZillowの不動産価格データは全米規模で展開され、ある意味米国における住宅取引価格のスタンダードな価格として広く認識されている。
スイス企業のPricehubbleでは、既存公開されている不動産データをベースに物件価値を予測できるシステムを構築している。スイスなど欧州諸国の不動産データは日本同様、公開情報が制限されているが、周辺地域の騒音情報など、多様なビッグデータを処理することで、SaaS (Software as a service)による不動産AI査定サービスを展開することに成功し、最近、日本市場にも進出している。
また、不動産取引についても、過去の取引履歴や修繕履歴などについて、ブロックチェーン技術を利用して保存し、取引に活用するようなことも、米国で進んできている。
米Compassなどのブローカー向けソフトをブロックチェーンと組み合わせて、急成長している企業も多い。
不動産取引について、現地に行かなくとも、客観的な不動産データの活用、VR、ARによりあたかも現地視察をしたような感覚で、PC上で取引が終了するようなことが現実化しており、日本でも、同様の技術の活用が早々に広がることが予想できる。
⑤ 5G、IoT活用による不動産エネルギーコストの削減
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スマートビルの概念は、さらにあらゆる信号がネットワークで結ばれ、個々人の端末ともつながり、ワーカーにとっては、スマートフォンや顔認証の生態…
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