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シリコンバレーの生活で感じていること
こちらの記事は、PINKY / ピンキー さんによる「シリコンバレー出張で感じたことを徒然と」のnote記事からインスピレーションを受けて書いたものになります。
PINKY / ピンキーさんの記事では、シリコンバレー出張で感じられたことが新鮮な目線で語られており、とっても面白く読ませていただきました。私はスタートアップで働いたことが無いので、「なるほどそういう視点があるのか」と学ばせて頂きましたし、いくつかの考察は私もシリコンバレーで生活する中で「そうそう、そうなんです!(語彙力)」と共感する部分も多くありました。
このnoteでは、PINKY / ピンキーさんの考察に基づきながら、現地在住者からみたシリコンバレーの生活について書いていこうと思います。素敵な原文も是非読んでみてください!
電気自動車 (EV)
Teslaの普及率がめっちゃ高い
この一言に尽きるのですが、街を歩けば本当に何台ものテスラを目にします。感覚的には10台に1台はテスラなんじゃないかと思うくらいで、駐車場にはテスラがずらっと並んでいることもあります。
シリコンバレーの平均所得は他のアメリカの地域と比べてとても高いことと、テスラの本社はもともとパロアルトというシリコンバレーの地域にあったことがあり、とにかく普及率が高いです。後述しますが、テスラ専用の充電ステーションの充実度もテスラの普及に貢献していると思います。なお、現在はテスラの本社はテキサス州に移動しました。
ちなみにテスラのモデルはモデルS, モデル3, モデルX, モデルYの4種類が展開されていますが、4種類合わせて"SEXY"としたかったイーロンマスクの遊び心と言われています。
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テスラの自動運転は本当にすごい
自動運転というと、一足飛びに何も触らずに座っているだけで目的地に連れていってくれることかなと以前は思っていたのですが、どうやら自動運転にはアメリカの「自動車技術会」が定めた5つのレベルがあり、いまではそれがグローバル全体でのデファクトスタンダードとなっているそうです。
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2021年にリリースされた、テスラの自動運転ソフトウェア(ベータ版)は、ほぼレベル4の高度運転自動化に近いレベルです。まだ、建前上はレベル2の扱いで、ソフトウェアのユーザー同意書にも「運転主体は人であるべき」と明記されているのですが、実際のところはハンドルを一切触らなくても、信号の判断、車線変更、ジャンクションでの乗り換え、前後の車との距離、速度変更など(ほとんど)全部やってくれます。
このベータ版を使うには、「命の危険があってもテスラは責任を負いません」という免責にも同意する必要がありますが、友達のテスラを運転させてもらったときは、シリコンバレーからワインで有名なナパバレーまで、ハイウェイ込みの約1時間半ほぼハンドルを持たずに運転できました。
ちなみに、「運転主体は人であるべき」なので、本来であればこのベータ版の自動運転システムの利用においては、人がハンドルを握っていることが利用条件となります。
ですが、「カウンターウェイト」といって、ハンドルにかけて膝に垂らしておくとハンズフリーで過ごせる、という製品もあります。法律的にはグレーな製品なのか、Amazonで検索しても明示的には出てきませんが、実際に何人か使ってる友達がいます。取り道あれば抜け道あり、ですね。
充電ステーションの熱い戦い
電気自動車が多い、ということは、その分「充電ステーション」の配置も必要になります。
テスラの専用の充電ステーションは、シリコンバレーのみならずカリフォルニア全体に集中して配置されています。州ごとにみるとカリフォルニアが一番多いですが、東海岸北部とフロリダにも多いのは興味深いポイントですね。お金持ちが多いのでしょうか。
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では、テスラではない他社の電気自動車に乗っている場合、テスラの充電ステーションが使えるかというと互換性が無いので使えません。なので、テスラ VS テスラ以外の自動車メーカー という形で、テスラ以外の自動車メーカーはタッグを組んで相互互換性のある充電ステーションの配置に取り組んでいます。
有名どころはElectrify Americaなど、頑張って各地に充電ステーションを配置しようとしている企業がたくさんありますが、それでもテスラの充電ステーションの数には全くかないません。
テスラの充電ステーションは数が多いだけではなく、便利な立地にあるのでテスラ保有者はとても充電しやすいと思いますが、それ以外の充電ステーションはちょっと辺鄙なところにあったり、駐車しにくい設計だったりと、あまり利便性がよくありません。
テスラは、一回の充電で走れる走行距離(マイレージ)も長いのですが、それ以外の電気自動車はまだまだテスラほどの走行距離が走れる車は多くありません。なので、それ以外の電気自動車で使える充電ステーションは尚更増えて欲しいんですけどね。
個人的には、「テスラ以外の充電ステーションはオイル業界と提携して、ガソリンスタンドに配置すれば良いのでは?」と思うのですが、2023年初頭の現在はどこにもありません。
当然ガソリンスタンドと充電ステーションは競合しあう業界ですが、実際にトヨタの水素エンジンカー用の水素ステーションを併設しているガソリンスタンドもあるんです。「長期的には明らかに電気自動車が増えてくる中で、早い段階で折衷したほうが今後利益を享受できるんじゃないだろうか」、と素人ながらぼんやりと考えているのですが…オイルマネーの既得権益と、新興EV企業の摩擦を感じますね。
電気自動車の減税プログラム
テスラに限った話ではありませんが、特に2022年までは電気自動車の購入による減税プログラムがあり、本体価格はもちろん高いのですが部分的に割引が効くことになるので多くの人が購入したようです。
2022年末にこの減税プログラムの段階的終了が告知され、減税を目論んで購入予定だった消費者は購入をためらったりするになりました。
詳しい説明はこちらのブログによくまとまっています。
リスがでかい
そうなんです。リスがめっちゃでかいんです。そして凶暴です。日本から遊びに来てくれた友達は、我が家に来るとリスを見て「きゃーかわいい!!」と言って写真を撮るのですが、彼ら彼女らはアメリカのリスの恐ろしさまだ知らないのです・・・何を隠そう、アメリカではリスは害獣なんです。
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家の庭に果物の木があると、せっかくなった実を春~夏にかけてリスが食べつくしますし、食べこぼした/食べ残した果物を庭に放置するので、蟻や他の虫が寄ってきて大変なことになります。
果物の木が近くに無くても、果物やナッツの種を冬の間に残しておくために、庭の芝生を荒らされて種をあちこちに埋めていきます。他所からもらってきた雑草の種の媒介もするので、知らないうちに芝生に大量の外来雑草が増えていたりもします。
シリコンバレーのグルメ
アメリカにいても美味しいお寿司がたべられるというのはシリコンバレーの特徴かなと思います。ちゃんとしたカウンターで頂けるお寿司屋さんもたくさんあります。ただ、インフレて何もかもが高くなっている今、特に外食はめっちゃ高いので、レストランでのお寿司は本当に特別なお祝いの時などにしか最近は行けなくなりました。
チップの相場が高い
ちなみにシリコンバレーのチップの相場はお会計の約20%となっており、これまたとても高いです。お会計をする際には、18%, 20%, 22%, またはカスタム の4つの選択肢から選ぶことが多いです。
私が初めてアメリカに留学した2014年は約15%くらいだったと記憶しているのですが… コロナ禍で、営業している飲食店を少しでも支援しようという動きから、一時的にチップの相場が現在の20%くらいに上がったそうです。コロナが落ち着いた今も、飲食店側からすると一度上がったチップの相場を下げることは難しく、シリコンバレーは裕福な消費者も多いので、この傾向は今後も続きそうです
日系スーパーもよりどりみどり
シリコンバレーにはたくさん日系スーパーやアジア系スーパーがあります。私がよく使っているスーパーは以下の4つです。このおかげで、アメリカに来てからも毎日普通に日本で食べていたのと同じ食生活ができています。
Mitsuwa
Marukai
Nijiya
Ranch 99
最後に
元記事からインスピレーションを頂いた御礼に、PINKYさんが時間が足らなくて見れなかったと仰っていた、facebookの看板とAppleの本社の小話をご紹介したいと思います。
Facebookの看板
Facebookの看板は印象的なのでお写真を撮られる方も多いのですが、看板の裏に何か書いてるのをご存じでしょうか。実は、昔この場所にオフィスがあった、Sun Microsystems の看板がそのまま残されているのです。
サン・マイクロシステムズは1990年代、UNIXの一人勝ち状況が続いており一世を風靡したのですが、その後のテクノロジーの変遷に伴うイノベーションに遅れをとり、どんどんと他社の後塵を拝すようになり、最終的にはOracleに買収される形で独立した企業としては消えてしまいました。
私が社会人になるずっとずっと前に、上記のような興隆と衰退がありましたから最近までこの社名を知りませんでしたが、私よりも年上のIT業界のベテランの方なら誰もが必ず知っている大企業だったそうです。私の現職の会社でも、長いキャリアのうちどこかでサン・マイクロシステムズで働いていた社員の方が大勢います。
Facebookの看板の裏側にまだ サン・マイクロシステムズの看板がある理由は、IT業界の頂点に立っていても、常にイノベーションを忘れないこと、という戒めがこめられているからだそうです。
Appleの本社
Appleの社員は火曜日と水曜日、そして各チームが決めたもう1日、と合計週に3日以上、出社することが去年から義務付けられました。ほぼ例外なく、どんなポジションのどんなレベルの社員もこれらの曜日には出社しています。
Apple Parkと呼ばれるクパチーノの本社には、約1万2千人の従業員がいますから、おのずと火曜日と水曜日の通勤時間(Commute Hour)における周辺道路の渋滞はひどいことになります。ちなみに、帰りの通勤時間の幅はとても広く、午後3時~7時くらいが一貫して混んでいます。
以上がシリコンバレーの生活で感じていることでした。この記事が面白いなと思っていただけたら、スキ・フォローよろしくお願いします😃執筆の励みになります!
今回のnote執筆においてインスピレーションをくださったPINKYさん、改めてありがとうございました!
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