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知識が解析度を上げる デザインフェスタ(デザフェス)へ行って感じたこと。

東京ビッグサイトへ「デザインフェスタ」というイベントを観に行ってきました。過去に2度遊びに行っている「文学フリマ」とは同日開催で、どちらに行くか悩みました。
文学フリマの方は次回開催日が決まっていますが、デザフェスの方は未定のようです。いずれのイベントも(東京では)5月と11月の開催なので、今回のようにバッティングする可能性があるのが悩ましいです。

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途中、小さなスケッチブックにイラストを描いては並べ、というような形で表現をされていた若いクリエイターの方がいらっしゃいました。

↓ライブペイントもされていましたが、表情といいポーズといい、かなりストライクな作風です。

なので私は無理を言って、「あなたのタッチで、似顔絵を描いていただけませんか?」とお願いしました。ちょっとした会話を挟みつつ、描いてくださった作品がこちら↓です。
実物より300%ほどかっこよくなっております。

御本人に対しては、事前に「1000円で良いですか?」とお願いして、了解をいただきましたが、
後になって御本人のTwitterを拝見したら、フォロワーが4万人近くいらっしゃり、商業の分野でも、良いお仕事をされている方のようでした。そう考えると、少し、金額(≒敬意)が足らなかったかもしれません。。

クリエイター(特にイラスト関係)の仕事に対する賃金の話は、6、7年ほど前あたりから、結構センシティブな問題になっています。

他方で、業界の人であればともかくですが、門外漢である私のような立場の者からすると、どの程度が相場なのか、到底見当もつかないというのも事実です。

個人的には、とても良い思い出になりましたが、それはいくらなんでも失礼だぞ、ということであれば、申し訳ないな、と思いました。

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アートやデザインの世界は、バックボーンが全くない私には、時に難解です。筆致がめちゃくちゃ細かったり、色彩が目に見えて美しかったりすれば、技術と熱量が込められたものだろうな、というのが伝わります。ただ、同じくらい技術や熱量が込められた作品であっても、それが少なくとも私には伝わらない、というものもまた、やはりあります。

これはもう、自分の見識のなさを恥じるしかありません。楽しめるべきところを楽しめていない私は、明らかに損をしているともいえます。
知識は、物事に対する解析度を上げます。見る人が見れば分かる世界というものが存在するのは、間違いのないところです。

例えば、スーツを見てもそうです。上襟ひとつとっても、一枚襟で仕立ててあるか、二枚襟になっているかとかで、その品質はわかります。スーツのことを知らない人よりは、知っている人の方が、目にしたときに入手できる情報量が違います。

それはそれとして、大きな壁面に、ライブでアートを描いているクリエイター方々を見て、なんというか、自分の身体よりはるかに大きなキャンバスに、自身の想いを込めて描いておられる姿を見て、胸が熱くなりました。




描きあげられたものは当然作品として、描いている過程もまた物語であって作品なんだな、と思いました。

本当に素晴らしいイベントでした。

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