2024年10月お前は何してた?(仲間と集う/KOC2024/転職活動ReBOOTs)
なんか知らんけど気づいたら1年と3ヶ月ぐらい普通に休職している!正直ここまでサボっている人間は、ベースの鬱は完全に寛解しているけど、復職のことになると急激に鬱病であると自覚し始め、もうちょい怠惰で居たいという発送に辿りつつあまり褒められた存在ではない。
10月は珍しく人に会いまくる月だった。普段誰とも絡まないで怠惰な孤独を過ごしている自分にとっては惑星直列的に、「久々に会おうや!」が連発する日常で「これが人間らしい暮らしか…」と数年ぶりに社会性を取り戻せたような気分になれた。というかみんな日中は働いて、土日は予定作って色んな人々に会いに行くことでこの世が回っているという事実がかなり恐ろしくなる。だから世の中には必要以上の飲食店が存在するのだ。皆自分のようなマインドであると、飲食店など松屋と富士そば以外は既に全滅しているかのように思える。(そんぐらいお世話になってます。朝定食が貧民にはありがたすぎる)
最初にあったのは前の会社での烈士・Hさんである。Hさん見事に転職コンボを決めまくり、いつのまにか大阪の大学発のバイオベンチャーのコーポレート部門で忙しいキャリアを始めていた。地元に残した奥さんや子供は捨てたのかなと少し危惧していると、ちゃんと土日は地元に残り、平日はひたすら大都会大阪で戦い続ける単身赴任サラリーマンとなっていた。ベンチャー企業について全く知見がなかったので色々と伺ってみると、「とにかく忙しいし、頭いいやつ変過ぎ。あと社長がサイコパス」という回答を得てしまった。理系院卒は根本的に何かを喪失しているネェと呟きながら梅水晶をねぶっていたのが印象的である。
酔ったノリで「自分もその会社のバックヤードで働けますかね?」みたいな質問したら、「基本経理系は公認会計士とか資格持ちばっかだし、下っ端経理が入る空きはないと思うよ」と冷酷な人事担当らしい回答をされてしまった。拡大中ということなのでリファラル的な採用をワンチャン狙ってみたが、明らかに撃沈。やはりこの世の中は何者かであるという証明がないと意外につまづきがちである。その先輩は前の会社を辞める前、暇だからといった理由で宅建に合格していたし、今も朝の暇な時間に資格の勉強をするのが楽しみという自己投資を忘れない超人であった。すごい人はいつまでも凄い。
Hさんは自分と飯の後に株主と会食があるそうで凄い速さで東京の夜を駆けていった。あとおみやげ用の駅前で転売ヤーに数多狙われているお菓子がネット注文でゲットできたが、翌日の仕事の時間とモロ被りしていたらしくちょっと天を仰いでいた。できる人間というのはそそっかしいというか、自らでイベントやタスクを生成し、それに向かって走り続けるのが好きなんだと思う。自分は全く別タイプで性悪説のごとく「怠惰」が人生の中心を占めており、その怠惰に浸りすぎることなく、最低限の人間生活倫理ラインを踏み外さないように少しばかりの努力をして満足するという、成長性が低すぎる人間である。多分、大人になってから仕事以外で自主的に何かを極めようとか、辛いけど未来の自分にプラスアルファなことしようなんて思ったことすらもない。しかし、自分の周りにある程度フレキシブルにこの世の中を走り抜けている存在がいると、アスリートの友人がいるような気分でちょっと愉快になれる。でも自分みたいな必要最低限努力突破思想の人間がもうちょっと居ても良い。
その次の週はキングオブコント2024の週だった。予選の初日のみ購入したものの、正直2日目を買おうかと思うぐらいの革命的なネタはなかった。全体的に明らかにコントレベルが上がっているし、ちょっとでもフックやかましがないシンプルコントだと露骨にハマらなくなっていく残酷さは相変わらずなんだけど、数年前の最高の人間・カゲヤマみたいな無茶苦茶やってたようなネタが極端に減ってしまったというのが全体的なイメージ。
KOC準決勝というのは日本で1番レベルの高い舞台であるので、数年に一回、「コントの発明」みたいな凄い現象のネタを見る事はできるのが魅力的である。天丼系連発時代や・バラシ系一点突破時代・意外な展開重視時代などいろんなトレンドがあるものの、やっぱり観たくなるのはこの上記のムーブメントに当てはまらない新たなスタイルでの突破である。
しかし今回の大会はそういう点で革新性のあるコントが少なかったような印象がある。かつてそうだったニッポンの社長やロングコートダディは相変わらず独自の強みを活かした良いネタをやっていたが、やっぱり決勝出てくるとなにか狂気に触れるような「う大」好みのコントが少なかったと思う。
そしてもうひとつの問題が「去年の準決勝のネタ使い回し問題」である。毎年準決勝を追っていると、去年落ちたネタのうち、良かった方は来年にも温存して、今年できたエースのネタとともに2本戦うというスタイルが一般的である。まあシステム上そうなるのはしょうがないし、日の目の出てない決勝目指したネタが次の年から利用禁止なのは芸人にはやはり酷である。
しかしだとしても今年の準決勝は去年観たネタばっかやってる組が多かったなあといった印象です。基本初日が1番の勝負ネタ持っていくのがセオリーなんで、「去年落ちたけどこのネタで行きたいんや!」というコント師たちの熱き心の叫びが聞こえてきそうです。
そんなこともあって、2日目も使い回しをしている組が多かったということで、今年は久々に買いませんでした。(貧困が悪いのだよ!貧困が!)
ラブレターズの「どんぐり」については去年の準決勝でも感情演技前回とどんぐりギミックで絶対最終決戦残ったらワンチャンいけちゃうだろうなとワクワクしていたネタでした。正直狂人具合が凄い去年の「シベリアンハスキー」が近年ラブレターズでは1番好きでしたが、決勝本番ではあの狂気性は低身長故に伝わらず。やはり人権要素は重要でございます。
そして溜クルーズとジュビロサポの坊主女の海辺でのナンパというストーリーもクソもないネタで優勝していたのは凄すぎて。久々に「お見事!」的な採点前になんとなく優勝できるかわかったう系のネタでないニュアンス前回をのコントに覇権がありました。こういう荒いネタで優勝してるのが1番かっこいい!
その次の週は大学時代の同期とコロナ禍ぶりに会う。友達がいないいない嘆いている割にはほぼ唯一というぐらい縁の切れてない彼都の関係は、一瞬であの頃の感覚を思い出せて良い。かつて「30超えたら白木山とかじゃなくて良い店で飲みたいよな」という白木山コピペをある種モチベーションに社会に出てから頑張っていたが、かたや休職中の身分であり、白木山程度でなかなかの緊張感を持って突入せざるを得ない自身の経済状況は少し悲しくなる。
結局は「新大久保の立ちんぼが観たい」という相手の下衆なジャーナリズムテーマがあったので、そこにほど近い如何にもな韓国居酒屋でしっぽりと飲む。韓国料理はとにかく味が濃ゆくて辛く、毎日こんなものを食い続けているコリアンたちは胃もたれするだろうなと危惧してしまった。ミャミスルやマッコリは甘々系の酒だったのでカジュアルに泥酔できるという意味では良い。
彼は学生時代から付き合っていた彼女と結婚し、その数年後に相手の浮気によって見事に離婚を果たしてした。16歳あたりから交際し続け、ニート期間を挟んで同棲をし、奥様に全部労働させていたという男としては1番羨ましい生活を送っていた。しかし、一回の不貞行為でそれまでの青春含め全てが瓦解するというのは心労含め計り知れない。ちゃんと賠償金も貰っているけど、心のショックは癒えることなく金銭では割に合わないとトッポギを摘みながら語る。
しかし、そんな彼も新たな彼女ができたらしく、お相手は40代のマダムだそうである。自身が長男なこともあり、他人に頼ったり甘えたりするという経験があまりなく、そんな自分の足りない部分にバッチリとハマったのがその姉さん女房の寛大な母性だったそうである。自分のかけている部分を自覚してそこにピタッとハマる存在を見つけた彼は非常に幸せそうである。俺はそんな自分のウィークポイントを自覚し、そこを補うような存在に出会えるようになるのだろうかと不安になる。また、その女性には女子高生の連れ子が居るそうで、ゲームや漫画などの創作でしかお目にかかれないシチュエーションが現実に存在すると思いと色々な苦労や興味が止まらなくなる。
最後に大久保公園の立ちんぼを見学してまわる。スマホを触りながら怠そうにスマホを触る若い女性とその周辺を挙動不審に徘徊する男たちが印象的で、普段見たことない陰鬱なシチュエーションにウシジマくんの世界を垣間見たようでゾクゾクした。あそこの居る人たちで10年後幸せになってる人々はどれぐらい居るのだろうか?
その次の週は家族で浅草で飯。自分以外の全員がゴルフ中毒になってしまって5年程度が経ち、自ら強豪校の如く連日プレーするだけには飽きたらず、国内の色んなツアーに追っかけ的に参加するレベルにまで達しているらしい。自分だけゴルフをするような金も環境もなく、家族間のマネーレベルの差が著しくなっている事実に少し悲しさを覚える。自分は特に興味はないのでツアー見学は参加せずに晩飯からの合流となった。
普段まともとなものを食べてない自分のリクエストでフグのフルコースを堪能することとなった。やはり他人の金で食うフグがこの世で1番美味い。そして両親というレイヤーは特に見栄を張ったり気を使うことをしない人種なので飲み会がとにかく楽しいのが印象的であった。どんな飲み会よりも家族でダラダラ飯食うことできるのが1番の幸福だなあと実感できる。そしてもちろん休職中のことなんて一個も匂わさずに楽しくバカ飲酒してファミリーの絆を結束した。皆さんも実家帰って飲み会した方がいいよ。
その次の日も東京に居るということで飲食代タダに目がない自分は2日連続の飲み会にも必然で参加。兄は仕事の都合で先に帰ってしまったが、ホテル近くの激安中華でしっぽりと飲んだ。金の話になると流石に40年間立派に勤め上げただけあって、老後全く心配がないある種勝ち組老人の自慢話が続く。一応この点では家族ガチャは大成功な家庭に生まれてよかったと実感する。しかし、自分個人の状況としては休職してるは借金が90万程度あるわでなんとかしないといけない状況であり、もうちょっと踏み外れたレールを戻そうと密かに決心できた。家族の健康がやっぱ1番である。
飲み会をへてまた休職中の怠惰な日常に戻る。いい加減この生活にも飽きがきていたし、何もしないことへの罪悪感で胸が押しつぶされそうになることも増えていく。ここ半年は全く薬を飲まず日常を過ごせるようになってきても居るので、潮時か転職活動を本格化することにした。
とにかく転職エージェントに登録し、職務経歴書をゴリゴリ書き殴り、久々に証明写真撮ったりして一意のサラリーマンとして復活していく。もちろん休職中であることはとりあえず伏せ、ノーマル人材が新たな世界に旅立っていく様を楽しみにしてほしい。
ちなみに2024年度はフルで休んでいるので今年の源泉徴収票は0円であるし、住民税だって非課税世帯という恐ろしい区分になっている。面接ではそこを突かれなければなんとかなりそうであるが、入社後の上記書類提出で一撃でバレるというリスクは不可避である。だがそこがどう対応されるのかが不安ながらも珍しいモデルケースとして楽しみとなる。一応仕事上のキャリアは順調に重ねており、分野の中では結構できる側の人間であるという自負はある。キャリアブレイクの要素がどこまでマイナス要因となるのか見ものである。(まあ最悪恥を偲んで元の会社に戻るという手もあるが、とんでもない居心地の悪さがあるだろうなと)
とりあえず人生とは人に出会い、悪い未来を想起したり予防性をはることなく行動し続ければ、なんか良い感じに広がって行く気がするのである(大殺界抜けたぜ!)