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【青春18で行く】鉄道唱歌1人旅(東海道編第28番〜第30番)

28番

煙を水に横たえて 渡る浜名の橋の上
たもと涼しく吹く風に 夏も残らずなりにけり

長かった静岡県も終盤に差し掛かり、弁天島に到着しました。駅を降りて、太平洋側に目をやると、弁天島のシンボルたる鳥居が出向かえてくれます。ヤシの木が植えられていて南国風ですね。

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ここでもやはり鰻を食べようとしたのですが、高い。簡単に手が出せないというか、貧乏旅行をしているので、ここで変に鰻に手を出すことに抵抗感を覚える一方、「ここで食べないでどこで食べるんだ」という焦燥感も出てきます。こんな葛藤をしているうちに次の列車の時間になってしまいました。

多分、浜名湖なんて人生で後何度も訪れることが予想されるので、もっとお金に余裕を持った時に食べればいいのであります。次来ることの口実にもなりますし、楽しみをとっておけるお得感が湧いてきます。

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「煙を水に横たえて」はいませんが、当時機関車が走っていたであろう鉄橋が今も使われているのではないかと思います。鉄道の鉄橋は一度作られたら中々作り替えることは難しいですからね。

29番

右は入り海静かにて 空には富士の雪白し
左は遠州灘近く 山為す波ぞ砕け散る

その鉄橋を渡っている時に見える車窓の様子を歌っています。この景色は、今と昔で大きな変化はないでしょう。東海道新幹線に乗っていても、一瞬だけ左右どちら側の窓を見ても海が見える区間であり、かつての機関車と現代の新幹線が同じ車窓を共有しているということにロマンを感じます。

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29番を最後に静岡県が終了し、やっと愛知県に突入します。長かったようで一瞬で終わってしまった静岡県。富士山の稜線はすでにどっか行ってしまいました。

30番

豊橋降りて乗る汽車は これぞ豊川稲荷道
東海道にて優れたる 海の眺めは蒲郡

流石にお腹が減ったので、稲荷すしを食べようと思います。これなら安いですし、手軽に食べれますし。確か500円ちょいだった気がします。甘くて美味しい稲荷を口に放り込んで混んで、飯田線で豊川駅に向かいます。

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愛知県に入って最初に歌われるこの30番は、現代風に言うとまさに「インスタ映えスポット」と言うに相応しい観光地が2か所登場します。豊川稲荷と蒲郡海岸です。写真のような無数の狐の像があることで知られる豊川稲荷は豊川駅から歩いて数分のところにあります。1匹1匹表情が異なり、笑っている狐、怒っている狐など集合体恐怖症の人には少し難易度の高い観光地となっております。

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豊川稲荷の次は蒲郡です。日の入りの時間的に少し急いで向かわないといけません。蒲郡駅前のロータリーで下の写真のような看板を見つけました。まさに今、自分が実行している歌詞がこのように残されているのを見るとテンションが上がります。

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蒲郡海岸の海の眺めはしばしば「竹島」という、おそらく江の島と同じような陸繋島がセットで写真などに写りこんできます。日が沈む夕焼けと雲が織りなす鮮やかなグラデーションを貫く橋と島。この旅で見た景色の中で一番美しい景色でした。

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ここまで来てこの橋を渡らないのは、申し訳ないと思ったので、竹島にも訪れてみることにしました。太陽も沈み、イイ感じに空が黄昏ている時間帯です。竹島は島を1周囲うように、人がかろうじて歩けるような遊歩道が整備(?)されており、島をぐるりと歩くことができました。

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そこで撮られた写真なのですが、にわかに日本で撮られた写真とは信じがたい。そんなような写真です。青春18の旅2日目にして、旅のクライマックス感を図らずも味わうことになってしまいました。蒲郡とはすごいところですね。生きている間にもう一度訪れたいと思います。

本日の残す行程は、岡崎で矢作橋を渡り、徳川家康の像を探すのみとなりました。もう一度言いますが、蒲郡はいいところです。次回もお楽しみに。

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