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青森へ傷心旅行と称して行った話 最終回

旅行5日目(青森-むつ-八戸)

青モリフック

さて青森旅行記Part1でお見せした、
ハンガーを思い出してほしい。

これ

元同僚の仕事の都合上、
旅行5日目は青森→むつ→八戸へ、
移動しなければいけない。

交通費をケチりたいのと、
むつにも行ってみたかったので、
今回元同僚の車に相乗りさせてもらった。

このハンガーを見ると、
青森もむつもそこまで離れていない様に見える。
しかし、実際のところめちゃくちゃ遠い。
車で2時間ぐらいかかる。

ちなみにあのカニクリームコロッケの調理時間が約60分らしい。(自分にとってクリームコロッケって、作るのに2日ぐらいかかるイメージ)

そんなカニクリコロッケ2回分の時間をかけて、青森からむつへと向かった。

むつに着いたら、
ローソン2個分の雪が積まれていた。

ローソン2個分の積雪

元同僚は神社関係の仕事をしているとかで、
田名部神社に消えて行った。

その間、町を散策してみる。
元同僚が言っていた神社横丁という、
場末のスナック街を発見。

いつも明るく・楽しい
神社横丁

元同僚はこのスナック街の説明をする時、
毎回、場末(ばまつ)と言っていた。
自分がわざとらしく(ばすえ)と言っても、
絶対、(ばまつ)と言ってくる。

ばすえ
ばすえ
ばすえ

下手すると本当は(ばまつ)なのか?

いや、違う。

青森では(ばまつ)と言うのか?

いや、違う。

それが気になって場末(ばすえ)のスナックを見ていても、
(ばまつ)が脳裏によぎって邪魔をしてくる。

途中で気付く。
もしかして元同僚は天然おじさんなのか…?

そういえば車中でも、
「むつでの昼ご飯はマックにします?」
「本州最北端のマックですよ」
と言っていた。

むつ来てなんでわざわざマック行くねん!!
「本州最北端」の触れ込みがあっても行かんわ!!

このnoteを見ている元同僚へ
場末は(ばまつ)じゃなくて(ばすえ)です。
むつ来て、マックは行きません。

そんなことを考えながら、
本州最北端のモスバーガーへ向かった。

魚卵爛爛と牛牛牛臭

本州最北端のモスバーガーの向かいに、
マエダというスーパーがある。

MAEDA

地方へ旅行に行った際の楽しいイベントといえば、やはり地元のスーパーマーケットに行くことだろう。

ほっき貝がやたら大きいし、明太子、紅子、ますこ、筋子など一面の魚卵がパーティーだし、なんだか魚介が爛爛としていた。

青森の人はみんなほっき貝剥けるのか
明太子、紅子、ますこ、筋子。赤い!

あと予習していた「玉子とうふ」を確認。
「玉子とうふ」と聞いて、
皆さんはどんなものを思い浮かべるだろうか。

玉子とうふイメージ

こういったものでは無いだろうか。
青森の玉子とうふは違う。

茶わんむし風の玉子とうふ

茶碗蒸し風なのだ。
今晩の酒のアテに購入した。
青森最後の夜のお楽しみ。

そろそろお昼の時間。
マックでもモスでもなく、
行くところは決めていた。

むつ市がやっているYouTubeで『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之が行っていたお店、
食堂・しらかわ。

食堂しらかわ

動画では豚肉のすき焼きと焼きそばを食べていたが、今回自分は以前より気になっていた十和田名物のバラ焼きを注文した。

バラ焼き定食

甘辛いタレがご飯を進ませる。
味はおそらく皆さんが思い浮かべているその味。
バラ焼き定食には味噌汁ではなく、小さいラーメンが付いてくる。
あっさりとしており、これがまた定食の良い引き立て役に。

おいしかったぁ…。
ただその後元同僚と合流した時に「臭ッ」と言われた。
バラ焼きはニンニク強めなので、臭いには注意が必要。

およそ恐怖に近い数

むつを出発し、八戸へ向かう。
途中ボン・サーブというお店の何とも美味しいソフトクリームを挟みつつ、一目散に八戸を目指す。

何とも美味しいソフトクリーム

むつから八戸への移動時間も、
カニクリコロッケ2回分。

私はバラ焼き臭を車内に漂わせながら、
何もせず助手席で寝ていた。
気付けばもう八戸だった。川端康成も共感。
居眠りこいてたらそこは八戸だった。

元同僚はまだ神社関係の仕事をしているとかで、八戸にある蕪島神社という神社に寄った。

そこがもう凄かった。
何が凄いってうみねこの数が凄かった。
まさしくヒッチコックの『鳥』。
境内にはうみねこの糞対策として傘が用意してある程である。
もしこの大群の全てを使って羽毛布団を作ったら、きっと日本人みんなで川の字どころか、信濃川の字で仲良く雑魚寝できるだろう。
鳥&ピース。

全部うみねこ
整列するうみねこ
普通にいるうみねこ
元同僚が撮ったうみねこ

閑話休題。
こんなことを言っていたら、きっとヒッチコックの『鳥』みたく襲われるに違いない。普段うみねこは熱心にエゴサをしていると聞いたことがある。ごめん。うみねこ。冗談やん。

迫力としては抜群。
およそ恐怖に近い鳥の数を感じたい人は是非とも蕪島神社へ。

八戸にて最後の傷心

青森旅行最後の夜は八戸にて宿泊。
八戸に来て、最初に思ったことは案外都会なんやなと。例えるなら三重の四日市より都会。
余計に分かりにくい。

最後の晩餐はサバの駅という鯖料理専門店にて。
八戸は八戸前沖サバというブランドがあるぐらい鯖が名物らしい。

注意書き

しかし残念ながら今年は不漁とのことで、
今回は北海道のサバであった。

サバの刺身
焼サバ串
サバの味噌煮

「上手にサバいてあるな!」

ラーメン好きな元同僚の希望で、
〆で長浜ラーメンを食べに行く。

青森の長浜ラーメン

ちなみに元同僚は福岡出身。
故郷が恋しくなったのだろうか。
青森で長浜ラーメンを食べた。

そして、忘れていた。
〆後の後〆、玉子とうふ。

〆後の後〆

これはもはや玉子とうふの域を超えた、
茶碗蒸し。いや、茶碗蒸しの域を超えた、
スーパー茶碗蒸し。具がとても多い。
あと、玉子とうふの部分も甘くて優しい味。
これは青森に行ったら絶対買った方がいいヤツ。

「青森行ったら、ムシできへんな!」
「茶碗蒸しだけに!」

父はダジャレが好きだった。
こういう時、きっと父ならこんなLINEを送ってきていたに違いない。

うちの家族は仲が良い方で、
家族のグループLINEで頻繁にやり取りしている。
今回の旅行中も過程を都度報告していた。

父が亡くなって、1年ちょっと。
カニクリームコロッケ何回分だろうか。

さすがに1年以上経つと、
父の死が当たり前というか、
日常になりつつある。

しかし、かえって旅行という非日常な時間が思い出させる。
こういう時来ていたはずのダジャレLINEが来なくて思い出させる。

何かの為という理由がある旅行ではなかったが、
父の死を改めて当たり前と感じなくなっただけでも、今回青森に来て良かったのかもしれない。

良い傷心旅行だった。

旅行最終日
(八戸‐またいつか青森)

さよなら、青森

元同僚に八戸駅まで送ってもらい、
ここで元同僚とはお別れ。
元同僚はまだこの先も出張は続く。

※無理言って同行させて頂き、
 ありがとうございました。
 場末(ばすえ)まで運転お疲れ様でした。

帰りは新幹線

帰りは新幹線で帰る。なごぴょんごめん。
炭酸水爆発の心配もない。

お土産で買ったマグネットを車中で手に取る。

青森マグネット

「ハンガーみたいやな」

楽しかったな…。
青森、また来よう。

おわり


これまでの青森旅行記


イラスト ハナイナホ
https://www.instagram.com/871naho?igsh=dTFmeGV0Y2R4YWdi

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