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『ガープの世界』のように

当時ホームページに書いた文章をnoteに載せてみたくなりました。

=2001.02.18の日記=

『ガープの世界』という映画を久しぶりに見た。もう何回見たことだろう。何度見ても飽きることがない、私にとっては特別な映画だ。

原作はジョン・アービング。残念ながら原作は読んでいない。監督はジョージ・ロイ・ヒル。『明日に向かって撃て!』をつくった名匠。そして主人公のガープを演じるのは、まだ有名になる前のロビン・ウィリアムス。名作と呼ばれているが、そんな予備知識がなくても面白い映画だ。

ストーリーを単純に言ってしまえばガープの一生ということになるだろう。しかしこの映画の良さを説明するのはとても難しい。なぜなら、あらすじを聞いて受ける印象と、実際に映画を見て感じる印象とでは、まるで違うからである。だからここでは詳しい内容は書かない。


短いエピソードを積み重ね、ガープが赤ちゃんの時から、少年から青年へ、そして結婚をして、家族をつくり、そして終えていくまでが、鮮やかに描かれている。そのエピソードのひとつひとつが私には心地よく胸に届く。とても個性的な人に囲まれて、とても変わった人生を送るガープ。しかしそれがふつうのように思えてくる。

人生は喜劇であり、悲劇でもある。

この映画の中で、ガープの人生は思いがけないことばかり起こる。ふつうなら悲惨な話になりそうなところを、あくまでも淡々と物語は進み、その語り口調は爽やかですらある。それはガープを始めとする人々が、気負わず、ごく自然に前向きな考え方をするためではないかと思う。

人生は思い通りにいかないことがいつも多くある。そんな時どうすれば良いか、この映画はその心構えや対処の仕方を教えてくれる。

私は常々思うことがある。人生は『ガープの世界』のようであると。


これから自分の人生がどうなるかは分からない。もうすぐ子供が生まれて、自分たちで家族を築いていくことになる。いっぱい良いことも悪いこともあるだろう。そんなとき『ガープの世界』が伝えてくれるメッセージをいつも思い出したい。

人生は可笑しくて、悲しくて、そして、愛すべきものであるということを。


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