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私の声より推しの声が届くらしい

7月週末
近所のホームセンターに観葉植物を買いに行く。

今まで観葉植物は増やしたいと思いつつヒゲメガネに反対されていた。主な反対理由としては「虫が湧いたら嫌だ」「虫が怖い」といったまるで一人暮らし始めたての女子のような言い分である。それでも「もう買っちゃたから!」と強行突破でエバーフレッシュとガジュマル、ポトス、そして名前がわからないダイソーで買ってきた水耕栽培というのだろうか水差しで育てている植物を少しずつ搬入。その度顔をしかめられた。

だがしかし最近になって「観葉植物増やさんの?」「窓際にハンギングできるようのフックつけたで」などと申すのである。どういった心境の変化かと思ったがどうやら彼の好きな野球選手が観葉植物にハマっているらしい。なんと単純な!あんなに嫌がっていたというのに。エバーフレッシュが新芽を出すたび「見て見て!新芽かわいいー!」と魅力を伝えていたが、その時は「へぇ」で済ませられたというのに。近い人の声ほど届かない悲しさよ。
そしてなぜだか私に買うように勧めるのである。自分で買ったら?と何度か言ってみるも自分では買う意思がないようである。全く意味がわからない。そしてテレビでYouTubeの観葉植物のおすすめみたいな感じの動画を流すのである。きっと自分が見たいというより私に見せたいのでわざわざテレビで見ているのだ。そして私も単純なのでその動画に感化されて週末ホームセンターに向かったのである。両者ともに単純である。

ハンギング用にコウモリランと、YouTubeで得た知識で玄関にサンスベリア(耐陰性があるとか)を買って帰った。本当に最近は暑すぎるので道中にポカリスエットを自販機で買わなければ死んでいたかもしれない。汗だくで帰宅して買ってきた植物を披露するも「え?2つも買ったん?」とのこと。タックルしてやろうかと思った。
買ってきたままの鉢では少し垢抜けないのでベランダで植え替え作業。お犬がいるので我が家のエアコンは24時間体制で稼働している。室外機の温風を浴びながら汗をダラダラ流し、これは一体何の罰なのだと気が遠くなりながら黙々と植え替える。室内の涼しいところで窓越しにお犬が「何をしているの?」と首をかしがながら汗ダラダラおばさんを見ている。その間ヒゲメガネはベットでダラダラスマホゲームをしているご様子。興味を示せ!

何はともあれ我が家にグリーンが2つ追加された。ヒゲメガネも世話をしてくれることを期待したいが今のことろそれはなさそうだ。推しの野球選手さん、どうか植物の世話が楽しいという発信をしてください。

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