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元素大好き少年の終わりなき挑戦

<2023年6月追記>
2023年6月現在、本記事に登場するレウォンくんが、次なる挑戦として新たなクラウドファンディングに挑戦しています!!

以下のページから詳細をご覧いただけますので、ぜひご確認ください!


<以下本文>
探究学舎では、宇宙、元素、音楽、生物などの多様な授業を、日々子どもたちに届けています。

しかし、私たちが提供する授業は、あくまでもきっかけにすぎず、興味の対象を見つけたのち、授業外で子どもたちが自分で学びを深めていくことこそが「探究」の本番だと考えています。

そして、自分なりの問いを持ち、探究を深めていくことを、私たちは  #マイ探究 と名付けており、子どもたちが取り組むマイ探究は十人十色。

07-元素

そこで今回は、探究学舎の「元素編」を受けて探究心に火がついたある少年のマイ探究と、その挑戦の軌跡をご紹介させていただきます!

元素編ってどんな授業なの??という方は、こちらの動画をご覧ください!

今回の主人公は、こちらのレウォンくん。

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探究学舎の通塾生として様々な授業を受けてきたレウォンくんですが、その中でも元素の魅力に引き込まれ、なんと、自作の「元素カルタ」という商品を開発し、商品化してしまったのです!!

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さらに、開発資金を集めるためにクラウドファンディングにもチャレンジ!75万円の達成目標を大幅に上回り、なんと約400万円の資金調達に成功!!

一体どのようなきっかけで「元素カルタ」を制作することになったのか。その裏にはどんな苦労や葛藤があったのか。レウォンくん本人に突撃インタビューを実施し、その挑戦のストーリーに迫りました!

レウォンくんが制作した元素カルタは上記ページから購入可能です!

----<以下インタビュー>----

ー元素カルタとはどんな商品ですか?

現在見つかっている118個の元素を75枚のカードにまとめたカルタです。2年以上カルタづくりに取り組み、2020年に完成しました!

水素HからラジウムRaまでの元素の身近な使い道と解説を読み札として、絵札はシンプルなイラストで表現しました。難しい元素を楽しく遊びながら学べるアイテムになっています!

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探究学舎の「元素編」を受けた時に元素に興味を持ち、まずは元素周期表を作り始めました。当時は絵を描いて周期表に載せていました。

元素周期表の提出と表彰

ーカルタづくりのきっかけとは?

これまた探究学舎の「元素編」の授業でかるたを使ったアクティビティがあったんですけど、それを元にまずは百人一首かるたを作ってみました。

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他にも幾何学編を受けた時は、トポロジーに関連するグッズを作ってみたり。やがて、ものづくりが好きという自分の性格に気がつきました。

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授業を受けるたびに何かを作るという習慣ができたのですが、それを持っていく度に探究の先生に褒めてもられて、喜びが加速しました!

そんな時、当時好きだった元素と、かるたを組み合わせてものづくりができないかなと考えて思いついたのが、元素カルタだったんです。

ーカルタの制作秘話を教えてください!

元素カルタを作ると決めてから、あらゆる本を読み漁り、さらに元素の知識を深めていきました。また、カードのデザインの本もいっしょに読んでいき、その中で好きだと思えるものをチョイスして、自分の形に落とし込んでいきました。

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さらに、ノートに自分のアイデアとかイラストをまとめることで、考え方が整理されてきます。ぼくはアイデアを考える時に9分割ノートを使うのですが、元素カルタをどのようなものにするか考える時もこれを使いました!

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そして、、、ついに初めてカード一覧が完成!!この時の達成感は忘れられません。。お母さんも感動が物凄かったそうです笑

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そこからさらに改良を重ね、約一年ほどかけてついに「オリジナル元素カルタ」が完成しました!!!

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ー商品化を目指したきっかけは?

カルタが完成してうれしすぎて、探究学舎の先生たちに見せにいきました。見せていく中で、たくさんのフィードバックを受けました。その時に商品化したら面白いんじゃない?って言われたんです。

その後、やっちゃん(探究学舎代表)にも見てもらい、商品化を考えているんですと伝えました。しかし、返ってきたのは以外な一言。

「このままだと商品化は難しいから色々考えて、もっとクオリティを上げないと!」

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自分なりに頑張ってやりきった感があったので、ここからまたやり直すなんてあり得ない。。ガーーーーーーーンという気持ちでした。

でも、がんばれば本当に商品化できるかもしれない。もっとスゴイものにできるかもしれない。ワクワクする気持ちも同時に沸いてきて。

だったらやってやる!!と再び探究心に火がつきました!!

そこから更に、家でもカードを広げながら、日々ルールを考えたり、読み札を考えたり、試行錯誤をする日々。もうその時には、日常にある元素にすぐに反応するようになっていきました。

そこからもまだまだやることづくめで、解説を漫画にしたり動画にしたり、アイデアを形にしながら、またそれを修正する日々。寝ても冷めても元素、元素、元素。寝言でも「げん。。そ。。」

元素に夢中

再度やっちゃんにプレゼンしたときも上手くいかず、発表ひとつとっても難しいなということを改めて感じました。上手く説明できず、泣いてしまったこともありました。

でもその経験も乗り越えていく中で、協力してくれる人も増えて、だんだんと思い描いていた作品が形になっていきました。

ある時は印刷会社を紹介してもらったり、デザイナーの方は、自分の想いを伝え続けることによって共感してもらい、協力してもらえたり。世界がより広くなり、出会う人も増えていきました。

レウォンくん変更後のデザイナー

また、その他にも自分で切り開いて行った経験として、東大CASTさんにメールを送って取材依頼が通り、お話を聞いてもらえました。

そして、このチャレンジをいつも見守り後押ししてくれた探究学舎の僚ちゃん。僕の一番の理解者でした。

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問題はまだまだあるけれども、自分の作りたいものに近づいてきている気がするし、やれることはやりきってきたと胸を張って言えます。

色々な人のサポートを受け、さらに探究が加速していきました!

ー商品化に向けて苦労したことは?

イラストを考えるのは楽しいんですけど、読み札の文章と対応してデザインが一個に決まるかどうか。地道な対応作業が難しかったです。色々な情報があるから、それを3つの項目に絞るのに苦戦しました。

カードひとつひとつに工夫も仕込んでいて、読み札の裏に元素の解説が書かれているんです。とんでもなく大変な作業でした笑

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あらゆる人からフィードバックを受けて色々なアイデアを取り入れましたが、どこを取ってどこを捨てるかに迷いました。

あとは、色々なチャレンジをする中で失敗もするし、うまくいかないこともあるんですけど、元素に関係あることもないことも、色々な学びをさせてもらったなと感じています。

もともとは自分用のつもりだったけど、探究学舎に持って行った時、先生たちがいいね!って言ってくれたからこそ、商品化に向けて動き出すという、小学生では経験できないようなことに挑戦できました。

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探究学舎スタッフ

フィードバックを受けた時、落ち込むこともありました。もっとよくしてあげたいという想いで言ってくれているのはわかっているんだけど、かなり落ち込んじゃいました。2、3週間落ち込んでいたことも。

でも他の人と関わることで、自分が作りたいものが明確になっていったのが良かったなと感じています。

ーそこから商品化までのお話を聞かせてください!

アイデアを絞り出し、作ってはやりなおし、また作っては失敗し・・・

楽しい事ばかりではありませんでした。

辛くて悩んだり、くじけそうになって涙が出た時もあったけれど、相談しながらたくさん考え、自分を信じて決断し、諦めずに進めていきました。

そんな中、僕はいったい何のためにこんなに頑張ってカルタを作っているんだろうと振り返ってみるようになりました。

自分の考えを整理する時に使ったのは、またもや9分割ノート

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考えをノートに書いていくうちに、自分のや、元素カルタを作る目的が整理されていきました。

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最終的にたどり着いたのは、世の中の役に立てるという想い。必ず完成させるぞ!!という気持ちがますます強くなりました。

僕の手書きデザインを整えてくれるデザイナーの方、手作りのカルタを商品にするための印刷会社のみなさん、正確な情報にするために監修してくれたみなさんなど。

僕一人の力だけでは達成できない事も、たくさんの人が協力してくれることで形になっていきました。

やっと商品サンプルが出来上がって、ドキドキしながらやっちゃんに見せに行った時、

「おーっ!やっとそれっぽくなってきたな?!いいじゃん!」

って言ってもらえた時は、本当に倒れそうなくらい嬉しかった!僕はこうしてたくさんの人に助けられながら「元素カルタ」を作ってきました。

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このチャレンジを通して、協力してくださった方々に感謝したい。そして何よりもたくさんの人々に、この「元素カルタ」を届けたいという想いが一層強くなりました。

その想いが伝わって、多くの人が楽しんでくれれば嬉しいです!!

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ー今後どのようなことをしていきたいですか?

元素かるたを作ったはいいものの、

ここから先どうしようか??
どうやって売っていこうか??
どうやって届けていこうか??


という点は課題でした。


ちょうど夏の探究スペシャルが始まるタイミングだったので、元素編とか、経済金融編などのコンテンツと、商品を制作するために試行錯誤した経験がうまくマッチするんじゃないかと思い、僚ちゃんに授業中にプレゼンをさせてもらえないかと提案してみました。

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同世代の子どもたちの刺激になったらいいなという想いもあったし、僕自身は特別な子などではなく、どんな子でもやればできるよ!って伝えたいという想いもありました。

そんな時、僚ちゃんから、カッキー(探究学舎講師)に話をしてみたらって提案をもらったんです。

するとカッキーもぜひやってみよう!と言ってくれて、探究スペシャルで実際にプレゼンをすることになりました!

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スペシャルのあとには売店を出し、休み時間には買ってくれた子どもたちと一緒に元素カルタで遊んだりしました!

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最初は制作のストーリーを聞いてもらった上で、買ってくれたら嬉しいな!ともちろん思っていたのですが、プレゼンをしていく中で、売ることではなく、想いとか、体験とかを共有すること自体に価値を感じるようになっていきました。それだけで貴重な経験だと感じています。

元素は今でも大好きだし、クラファンや、ものづくりの経験を経て、知識の広がりとか、人とのつながりが増えていきました。プレゼンの自信も増してきて、今ではプレゼン大会に出たり、社会課題を解決するイベントに出てみたり、興味が広がってきています。

そんな経験を経て、今では興味があるもの、好きなこと以外にも、自分がもどかしいと思っていること、これを変えたいなと感じたことなどにアンテナが立つようになりました。

これからは、そういった課題を解決するような何かをつくることにもチャレンジしてみたいなと思います。

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【編集後記】

インタビューにも大量の資料や写真を持ち込み、万全の準備をして臨んでくれたレウォンくん。

元素が好きという情熱を絶やさず、挑戦し続けたレウォンくんの姿は、探究のスタッフや子どもたちだけではなく、多くの人々の心を動かしたのではないでしょうか。

最後に、レウォンくんに伴走し続けたお母様の関わり方も素敵だなと感じたので、「この挑戦を通して感じたことや、レウォンくんの成長について」語っていただいた内容をご紹介します。

私自身、彼の挑戦や作った作品に対して、あんまり褒めている自覚はないんですが、実際に作品を見た時に、思わず「すごい!」って言葉が出てくることが多いので、素直にそう思っているんだと思います笑

息子が本当に作りたいもの、今しか作れないものがきっとあるはず。それこそがオリジナリティだし、大人になった時、当時を振り返って何を想うのか。それを想像するのが楽しみですね。

そして身についたことも沢山あり、PC操作、イラスト作成、文で気持ちを表すこと、考えをまとめる方法などが伸びたなと思います。技術的な面以外にも、諦めない力、悩んだらとにかく手を動かす、どんな時も楽しむことなど、精神面でも成長した部分はたくさんあったと思います。

また、インタビューの中でも度々登場した9分割ノートを使って、今回のプロジェクトの振り返りも実施しました。

このノートがフィードバックのツールにもなっていて、親子の対話が生まれています。探究での日々の経験が、あらゆるところに活きているなと感じています。

そして、これからのレウォンくんに対する想いなども以下のように語ってくださいました。

今回は元素がきっかけで、レウォンは沢山の素敵な経験をさせていただきましたが、好きを突き詰めた結果、さらなる広がりも見えたので、色々なところにチャンスは転がっているなと感じました。

本人も言っているように、好きなもの以外にもアンテナが立つようになっていると思うので、彼自身が得意としている、つくるという個性を大切に、自分なりのペースで挑戦を続けてほしいです。

そして、視野を広く、その時その時に出会ったものを大事にして、そこから広がる色々な可能性を模索してほしいし、私もそれを楽しんで見守っていきたいと思います。

レウォンくん親子へのインタビューを通して、レウォンくん自身の情熱と工夫に加え、それを横で楽しみながら、時に一緒に考え、工夫をこらしながら伴走する、親御さんの存在の大きさも改めて感じました。

この記事を通して元素カルタにご興味を持った方は、ぜひ、彼の想いと挑戦の記録が綴られたクラウドファンディングの文面も併せてご覧ください!

また、レウォンくん制作の元素カルタも、以下のページから絶賛販売中ですので、ご興味を持たれた方は、ぜひ買って遊んでみてくださいね!

最新のお知らせ

さらにさらに!!

2023年6月現在、レウォンくんは新たな学びのソーシャルイノベーションを起こすべく、二度目のクラウドファンディングにチャレンジしています!

今回の商品は、漢字ドリル!志高く進化し続けるレウォンくんを、ぜひ応援してあげてください!詳細は以下からご覧いただけます。

もちろんレウォンくん親子だけではなく、探究に関わる多くの子どもたちの挑戦を、これからもスタッフ一同応援していきます!

(ライター:ホッシー)

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