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【テキスト版】後編:和紅茶トップ産地への道は「身近な紅茶」になっていくこと

後編で語るのは、これからの展開。「茨城を和紅茶のトップ産地にしたい」と夢を抱き、スタートアップの意気込みで「1人ではやりきれない」ほど仕事に打ち込み品質・生産量・認知度を高めていく花水さんの想いとは。

話し手:花水理夫(さしま茶 長野園 茶園管理責任者、茶師)
聴き手:佐野匠(編集・ライター・フォトグラファー)

さしま茶 長野園 https://www.naganoen.com/
通販サイト https://chabaco.com/
茶cafe&shop chabaco https://www.naganoen.com/shop

インタビュー音声は、こちらからお聞きいただけます

文字起こし:吉成 美里/にっこりデザインラボ Graphic Designer & Photographer

「腹決まった」とは


――引き継いで、腹決まったんだよねっていう。

花水さん:そうそう。ブレイクをしてる時にね、なんでそんなっていう、最初厳しいところからスタートして、なんでそんな腹決まったんですかっていう話が出たんですけど。

――長野園さんを継いで、最初ちょっと厳しかったけど、腹決まったから。じゃあなぜ腹決まったんだ?っていう。

花水さん:そう。なんでかって、ちょっとあれなんだよね。
言い切れない部分もあるんだけど、入って、東日本大震災が起きてさ、1年間お茶を作れなかった時期があったんですよね。
で、その時期に、まずひとつ、本当仕事がなくなっちゃったので、東京に僕、半年間ぐらい派遣で働きに行ったんですよ。

――はい。

花水さん:その時期に、地元の他の茶園さんで、その時期売るものないのに営業活動をしっかりしてた子がいて、なんでだろう?すげえなぁと思ってたんだけど、その人は今、本当に事業をものすごく拡大していて。

人がやれないときにこそ動く


――それも、お茶屋さん?

花水さん:お茶屋さん。やっぱり人がやれない時にやるのって、すげぇ大事なんだなっていうのをまず思ったわけ。

――うーん。すごいですね。売るものがないのに営業活動するっていう。

花水さん:そう。そう。その後やっぱり、なんとかかんとか頑張って、数字を元の数字に戻したんですけど、その中でも自分よくやってるなぁって、なんかそこでやってるなぁって思っちゃってた自分もいるんですよね。

――あー。まぁまぁ頑張ってるよなぁ俺、みたいな。

花水さん:そうそう。この厳しい業態の中で、結構俺頑張ってる方じゃん?みたいな感じに考えていたんですけど、今回またコロナが起きたでしょう。

紅茶の専用工場を建設中


――そうですね。

花水さん:そのタイミングで、ある程度、今紅茶が本当に売れ行きがよくなっていて、いいものが作れて、いいところに入って、いいシーンで使ってもらえるようになっていて、そこを太くしていこうっていう思いの中で、コロナになったわけですよ。
で、もう次に行く時には、そういうみんなが動けない時期に動こうって決めてたんで、コロナの中でも展示会に出たりとかっていう営業活動を更に強めていったんですね。
で、どんどんまた新しいところとつながっていってて、ちょっとさっきの話出たかわかんないですけど、実は今、紅茶の専用の工場を作ってるんですよ。来年から稼働するんですけど、それをもう決めたタイミングで、本当に腹が据わったんですよね。

――それはいつ頃決めたんですか?

花水さん:去年の春。そこから、あぁもうこれ建てちゃうってことは、支払いが絶対出るから。

――そうですよね。

花水さん:これは気合入れるしかないよなぁっていうので、本当に腹据わって、今めちゃめちゃ動いてるんですよ。
だから売上でいうと、昨対で、ここ2年間ぐらいは2割3割上げてて、すごい上昇しているところなんですよね。

作るだけでは、そのものに価値が生まれない


――動くっていうのは、紅茶作るだけじゃなくて、営業活動的なものを結構積極的に。

花水さん:そうです。結局作っているだけで行き場がなかったら、作ってるものに価値は生まれないので。

――本当そうですよね。

花水さん:うん。やっぱ売り先をちゃんと作ってなんぼの商売じゃないですか。やっぱり伝えられる人の幅も広がっていくし、そうしていくと。

――そうですね。うんうん。

花水さん:で、ベースができていくと、今度次に何をやろう?というものも、どんどんできてくるし。
やっぱり守りじゃなくて、今はどんどん変化をしていく時代だから、本来そのお茶の農家っていうのは、どっちかっていうと守り、伝統とか、格式とか、そういったものを重んじるっていうところが大きいと思うんですけど、僕はちょっと外から来たっていうのもあるし、やっぱり与えられたものを消化して、しっかりと次の世代につながるようなものにしていける、今ちょうど変革期に来てるのかなぁっていうふうに思っていて。

実は飽きっぽいけど、それでも飽きない深さ

――元々、やっぱりいろんなことにチャレンジしてみたいっていう気持ちが大きかったんですか?

花水さん:僕、むっちゃあれですよ、飽きっぽい(笑)。

――あれ、そうなんですね!?

花水さん:よく十何年間もお茶やってんなぁと思うんですけど。

――こんだけお茶のことを話してくださったのに(笑)。

花水さん:やれてるなぁ。それだけ尽きないっていうか、面白いっていうのは正直ある。

――そうか、それだけ広く深くの、紅茶の世界なんですね。

花水さん:うん。すごい大きいなぁ、やっぱり。

――うん。一度足を踏み入れたら、最後。

花水さん:本当そうですね。

――さっきの、腹が決まるの話でいうと、工場を建てることが契機になっているとは思うんですけども、退路を断ったみたいな、そういう認識なんですか?

花水さん:ん〜〜。

――もうちょっと、なんか前向きな感じだろうなぁとはすごく思うんですけど。

花水さん:うーん、そうっすねぇ、なんですかね、退路を断ったっていう感じではないかなぁ。

猿島全域で美味しい紅茶が作れるように


――お話伺ってる感じ、やっぱりこう、もっといい展開に持って行きたくて、じゃあ工場が必要だ!ってなったと思うんですけど。

花水さん:うん。紅茶ね、毎年毎年、ここ数年生産量を増やしていく中で、既存の設備ではもうやりきれない量になってきたので、どっかのタイミングでやらなきゃいけないなぁというところだったんですね。
で、やるって作るって決めて、工場を今建ててるんですけど、それをやることによって生産量はやっぱり上がるんですよ。

――うん。

花水さん:それだけお届けできる、作れるものも増えていくんですけど、ちょっとその先の話につながっていって、その工場を建てることで、実は今まで、自分のところのお茶を、自分で作って、自分で販売していくっていう事業だったんですけども、地元の他のお茶農家さんから、茶葉を委託受けて、紅茶に加工してお返しするっていうような形態を、来年からスタートするんですね。

――へぇー。はい。

花水さん:やっぱり、本気で作れていない紅茶が、まだ地元にも結構あるという認識をしているので、そのものは品質が上がっていけば、この茨城猿島の紅茶を飲んだ方が「おおっ、茨城猿島の紅茶って美味しいね」って感じるシーンが増えていくっていうふうに思ってるんですよ。

――そっか。

花水さん:その先は、そこで、こうやってちゃんと作られたものであれば、しっかりと収益に繋がるんだ、売れ行きが良くなっていくんだっていうことに、委託してくれたところは気づいて、自社でじゃあやりますっていうのが、もう本当に理想の世界かな、とは思っていて。

――今の段階の紅茶って、長野園さんの紅茶だけど、猿島の紅茶っていうふうに、認識が広がっていくんですね。

花水さん:そうそうそう。

――美味しい紅茶っていうのがね。

花水さん:そうそうそうそう。

――すごいですね。工場が建つことで、猿島の地域の紅茶を、花水さんが背負って立つような感じになっていくんですね。

花水さん:いや、そこまでの大それたことは考えていないんだけど、そういうきっかけになっていくといいなっていう思いはちょっとあって。

――そうですよね。お茶、お預かりする以上、責任重大だとは思いますし。
前に取材させて頂いた時に、紅茶に産地の名前がつくのって、本当にそのエリアで、常に美味しい紅茶が取られ続けているから、そういう産地の名前がつくみたいな話を聞いたような。

花水さん:してたっけ?

――したと思います。

花水さん:全然、記憶にないけど(笑)。

いろいろな人と一緒に、いい流れをつくりたい


――もう、全部熱い話ばっかりしていただいて。
で、きっとそういうことなのかなって思ったんです。
今、長野園さんの紅茶は確かに美味しいんだけど、ゆくゆくは本当に工場が稼働して、他のお茶農家さんのお茶を引き受けて、しかも多分、お茶農家さんのマインドもちょっと変わっていくかもしれないみたいな、あるかもしれないですよね。

花水さん:そう。うん。

――だからそうすると本当に、猿島の紅茶、美味しい紅茶っていうものが、ものすごく広くなっていく気がするし、多様性もいっぱい生まれて、味わいも増えて面白いんだろうなぁと思いました。

花水さん:そう。だからね、自分1人でできることって、すごくやっぱり小さいから、そこはいろんな方をうまく巻き込んで、巻き込んでって言い方よくないなぁ、いろんな方と一緒になにか新しい流れを作っていきたいっていうのは常に思っていて。

――今、一緒に紅茶作りましょうみたいな感じの、産地の紅茶仲間みたいな方っていらっしゃるんですか?

花水さん:今ね、隣の古河市の、吉田茶園さんっていう方と、一緒にやってるんですけど、すごい人なんですよ、これがまた。

――古河の紅茶職人が。

花水さん:はい。クオリティで行けば、国産紅茶でもう間違いなくトップ。

――ええーっ。

花水さん:の人が古河にいるんですよ。

――すごい。なんか茨城県って結構、魅力度ランキングで下のほうに見られがちだけど、紅茶のトップがまさか茨城にって。

花水さん:そう。

――トップたる所以、どういうところから感じますか?

花水さん:本当に、もの、頭抜けて、トップたる所以っていうか、もう周りが多分トップだと思ってるっていう世界。

――みんなが認めるってことですね。

花水さん:紅茶好きの人がね。

――紅茶好きの人は。

花水さん:ただやっぱそうやって、佐野さんが知らないみたいに、そもそも国産紅茶を知らない人が多いから、そしたら別に町その辺歩いていても「あー!吉田さんだ!」ってはならないわけよ。

知られていない」は何もやっていないと同じ


――そうですね(笑)。

花水さん:ならないわけよ(笑)。
だから、どんどんその面とか、ボリュームとか、そういったものを増やしていって、そういうものに出会うシーンを作っていかないと流れはできないんですよね。あくまでも小さい世界で終わってしまうので。

――うんうん。今はそうですよね。
chabacoっていう飲める、美味しく飲めるお店がまず茨城県にあったり、例えば販売も、花水さんもしてるじゃないですか。

花水さん:はい。

――で、さっきのスイーツに合わせたのを作るってやっていたり、いろんな卸もしているけども、それでもまだまだ認知度でいったら全然ってことですもんね。

花水さん:低いですよね。うーん。

――確かに、自分は意識的になって調べているからちょっと知識として入っては来ますけど、そうじゃない人からしたら「えっ、そんなのあるんだ」みたいな。

花水さん:そう。だから知られてないってことは、何もやっていないことと一緒のことなので。
だからそこが、裾野を広げていくっていうのは、誰かがやってくれたらいいなってふわっと思ってた部分、正直自分の中にもあるんですけど、それを待っていても、誰もやってくれない。やってくれないっていうと語弊があるけど、広がって行かないから、自分である程度、そこを作っていく動きをしなきゃいけないなというふうに今思っていて。

――そっか。そうすると、この美味しい紅茶をもっと日常に、って、単にここで飲むっていうことだけじゃなくて、すごく身近なものとして認知してもらえる、飲んだことはないかもしれないけど「猿島の紅茶あるよね」みたいな、みんな知ってるみたいなところまで、持っていくようなイメージなんですかね。

花水さん:そうですね。猿島の紅茶っていう限定をするのが、いいのか悪いんだかっていうのはまたさておき、国産の紅茶って本当に美味しい、こんなに国産の紅茶美味しいんだって認知されるようにしていかないと、僕はいけないっていうふうに思っていて。
で、その中の産地のひとつとして、猿島っていうのがあって「あそこやべぇよ」って言われるような産地にならないと。なりたいな。
ならないとっていうより、なりたいなっていう感じです。

――なってください!
でも、なんかそういう動き、聞いたことがなかったし、そういう動きがあるのってこっちも見ていてすごく楽しみだし。
茨城県っていうところに、自分は図らずも、移住とか関係人口みたいな文脈で関わるようになっていって、その時に茨城県に来てもらうために、なんかこういうのあるよって伝えたいんですよ、県外の人とかに。

花水さん:うんうん。

――コンテンツはもちろんいっぱいあるんですけど、やっぱりお酒とか、干し芋とか、納豆とか、そういう話題にちょっと止まったりとかしている中で、もっとハードル低く、しかもちょっと楽しんだり、さっきちょっと言ったみたいな人に語り継ぎたくなっちゃうようなものとか。
もちろん、造り酒屋さんとかね、素敵な方もいますけど、もっと他にもいたらいいなぁっていう思いは結構あって。すごいいいなって思ったのが、花水さんって、今そういう、みんなが猿島を知っているようにしたいなって向かっている只中じゃないですか。

花水さん:そうですね。

スタートアップのような気持ち


――そういう人の存在がいるっていう、今まさに走ってるぜ!っていう人がいるっていうのも、周りに、茨城すげぇ人いるぜみたいな、伝えていくキーワードとしてもめっちゃいいなぁみたいな。

花水さん:全然すげぇ人でもなんでもないんだけど。

――いやいやいやいや!

花水さん:そういう言われ方すると、俺すごく苦手で。

――苦手ですか?

花水さん:あ……ってなっちゃうんですよ。
なんですけど、ありがたいです。そう言っていただけるのは。

――側から見たら、僕はすごいなって思っちゃいますけどね。
やっぱり、1人の挑戦者として、挑戦者じゃないとわかんない苦労とかってあると思うし、なんやかんや言って俺、アクションを起こしてる人が好きです。

花水さん:うんうん。でもそうなんだよね。アクションって本当に起こさないと、何も生み出さないし、誰にもわかってもらえないし。
起こしたからといってわかってはもらえないんだけど、とにかくやり続けて、実績、結果を作っていくっていうのが大事なことだから、それを今、本当に積み重ね、積み上げ始まったところかなっていう。
本当にスタートアップみたいなもんだなっていうふうに僕は今思っていて。

――うんうん。これまでも、紅茶はたくさん作り続けてきたと思うんですけども、イメージ的には下地をずっと作っていたような感じですかね?

花水さん:そうですね。ようやくスタートラインに立ったところだっていうふうに僕は今思っているので。
全然、素晴らしいとか成功しているとか、頑張っているのは間違いないんだけど、全然ゴールは見えていなくて。
もっとだから、本当に国産紅茶、「美味しい国産紅茶をもっと日常に」っていうスローガンを掲げて、自分の中で必ずそれを肝に銘じるようにやっているんですけど、なにか分かりやすいフレーズで、みなさんにその面の広がっていくっていうところを、広げていく活動を僕は今しています。

和紅茶のコンサルティングも始めます!

――面として広げていく活動で、具体的にこんなのあるよっていうものがもしあれば。

花水さん:今はだから、そう、そう、そう。そう。
今年からか、これからスタートするんですけど、国産紅茶のコンサルティングをやっていこうって思ってて。で、それはあくまで国産紅茶のコンサルティングで。
例えば、飲食店さんとかホテル、レストランさんが「メニューに国産紅茶を入れたいよ」って言った時に、そこにぴったりと合うようなものをちゃんと提案ができて、そこの本気で作ってる国産紅茶とそうじゃない国産紅茶の見分け方からお教えをして、最終的にそこのメニューと合わせて、美味しくどうやって飲んで行けるかっていうところまで、やっていこうって今やっている、本当にスタートのところなんですね。

――ああー。今は実際に、受け持っている方とかいらっしゃるんですか?

花水さん:これからです。募集中。

――導入したい方、ぜひ!ですね。お声かけくださいってことですよね。

花水さん:そうですね。

――国産紅茶をコンサルティングするって、そもそも自分が紅茶のコンサルティングってどういうことするかがあまり想像つかないんですけど。

花水さん:今、そういう「メニューに入れて行きたい」って言ってる飲食店さんって多いんですけど、やっぱり世の中に流通をしている国産紅茶の、僕の私見でちょっと申し訳ないんですけども、8割ぐらいは本気で作られていない紅茶なんですね。

――いわゆる緑茶のちょっとサブ的な感じのやつですね。

花水さん:そうそうそう。結局、1つ声をかける先を間違ってしまうと、これが国産紅茶だっていう、ちょっと質の低いものが、素晴らしいお店で提供されているっていうのが、実際に事例でいくつもあるんですよ。
で、結局入り口が違うので、紅茶のことをわかってない方、国産紅茶のことをわかっていない方が入口になって、そういう話を進めてしまうと、もう本当にかけ離れて行ってしまう部分があって。

――そうですよね。

花水さん:で、お店のお客様の期待値を裏切ることにもなるし、格を下げてしまうことにもなってしまっているっていう現状があるので、そこを是正していきたいんですよ。
ずっとやっぱり紅茶を見て、テイスティングして、いろんな生産者と交流をして、ってやっているので、どこにどういったタイプのものがあってとか、そういう情報もしっかり持っていますし、お客様のフードペアリング的な、本当にそこはまだこれからの積んでいけないといけないとこなんですけど、ペアリングの基礎の基礎はできているので、そういったところで間違いのない国産紅茶をお手伝いできるようなポジションに僕は今いるので、そこでちょっといろんな飲食店さんをサポートしていきたいというふうに思います。

――ああー、なるほど。ちょっと間違ったコンサルが入ってしまうと、そこでもう国産紅茶の印象が悪くなってしまうっていう。

花水さん:そう。だからコーヒーに関しては、結構いろんな飲食店さんでスペシャリストの方がいらっしゃったりとかって、今あるんですけど、ワインも当然ね、ソムリエさんがいて。だけど紅茶に関しては、なかなかプロフェッショナルな方が飲食店さんに入ってるっていうケースが少ないんですよね。

――そもそも、そういう提案できる人の絶対数が少ないんですか?

花水さん:少ないと思いますけどね。

――自分、そういう紅茶の提案、コンサルティングをやっているとか、そういう仕事があるよっていうの、全然今まで聞いたことがなかったですね。食の業界に疎いっていうのもあるんですけど。
実際に、花水さんの場合って、作るところから紅茶を知っており、しかも1回、ご経験としてもありますもんね。専用に紅茶を配合してご提案したっていう。

花水さん:それもあるし、元々大した紅茶を作っていなかった時期もありますし。

――そっか。

花水さん:サブ的に美味しくない紅茶を作っていた時期もありますし。

――これはだめっていうのも知っているっていう。

花水さん:そうそうそう。

――それを知っているって、大きいですね。むしろ。

花水さん:そうなんですよ。

北海道から依頼が来ても動けるようにしておきたい

――そうか。なんか、いいですね。茨城だったら、茨城に根付いたお店に、茨城県の紅茶があって、両方美味しくいただけて、っていうのがあったら、自分なんかは、例えば都内から来た友達とか、連れて行く時に、なんかちょっと茨城来たんだし、茨城味わえるお店行きましょうとかって、流れとしてなるんですけど。その時に、ご飯から、お茶から、全部オール茨城になってたらすごくいいなって思いますし。

花水さん:ただね、そこをオール茨城って僕はあんまりこだわってなくて。
特に紅茶っていうと、うちだって生産量が増えたとしても、たかが知れてるわけなんですよね。

――うんうん。

花水さん:だからそこの限界を越えてしまうと、もううちだけの生産量じゃなかなか厳しくなってくるわけじゃないですか。
なので、国産紅茶っていうニッチなものに関して、地域のフィルタリングをかけてしまうと、それがあるが故に、茨城県産だからいいでしょう、みたいなを使われ方をしちゃうところが増えるっていうのも、また怖いんですよね。

――買う理由が美味しいからじゃなくて、茨城県だからになっちゃうみたいな。

花水さん:そう。美味しいものが茨城にあった、だったらいいんですけど、茨城のものを探して、わかんないけど茨城だから使っている状態は、あんまり僕は好ましくないなぁと思っていて。
そう。だからそこのミスマッチっていうのも、やっぱりなくしたほうがいいんじゃないかな。
結局、お客様の満足は、茨城のものだから満足をするんじゃなくて、食べて、飲んで、それが本当に食体験として、脳が喜んだから満足するんだと思ってるんですよね。

――本当そこだと思います。確かになぁ。
結構やっぱ、美味しいものを作る、と、きちんと販売するっていう、絶対に取り除けない要素ですよね、そこは。

花水さん:うん。

――なるほどなぁ。いいな、コンサルティング。そしたら、別に、北海道から依頼が来ようが、沖縄から来ようが。

花水さん:そう。動けるようにしとかないと(笑)。

ものづくりに興味があって、やる気があって、仕事をパっやれる人に来てほしい

――人手が足りないですね。

花水さん:そうなりますね。そっちを本当にやっていくことが、おそらく国産紅茶のこれから正しいところで正しいものが飲んでもらえるっていうものへの近道だと思ってるので、どんどんそういう活動を増やして行こうっていうふうに決めているんですけど、それをやるためにもやっぱり自分の身辺整理をしとかないと、なかなか動けないよねって話になっちゃうんで。

――そうなんですよね。前の人材の話とかでもありましたけど、基本全部花水さんがやるから動けないみたいな。いざ、コンサル来て欲しいんですってなった時に「忙しくて行けません」みたいな、もったいないですよね、それはね。

花水さん:もったいないです。
多分ね、2年以内ぐらいには、もう正社員1人、ちゃんと雇用をしないといけないかなっていうタイミングに、そろそろ来てるかなぁと思っていて。そうやって、いろんなものをおまかせ出来るような人を、だんだん見つけていかないといけないなっていうのもありますね。

――正社員になるとしたら、お茶の知識とかもそうだと思うんですけど。

花水さん:いや、多分ね。お茶の知識はいらないんだよね。

――お茶以外のところを?

花水さん:別に好きじゃなくてもいいし、ただ絶対、やってるうちに好きになるのが幸せなことだとは思っていて。
ただ、なんかわかんないけど、やる気があって、仕事をパッとやれる人っていうのが、一番僕はいい人だと思っているので。

――1から10まで説明しなくてもね、みたいなね。

花水さん:うん、そう。とにかく間違っててもいいからやってみて、っていうような、僕はそういうタイプなんですよね。

――まずアクションみたいな。

花水さん:ただ、なんかその人が2人いると、まぁおっかない部分もある(笑)。

――まずは一人。

花水さん:悩ましいんですけど、そうそうそう。

――これからの展開させていきたいこと、それこそコンサルもそうですけど、委託加工とかも含めて考えたら、ずっと花水さんが現場にいないといけないっていうことだと、きっと進まないことでしょうしね。きっとね。

花水さん:ものづくりとかにやっぱり興味がある人で、やる気がある人っていうのがいいんじゃないですかね。いいと思うなぁ。

――でも、主体的に、いつの間にか学んでいっちゃうような感じとかですかね。

花水さん:そう。結局ものづくりに関しては、本当に現場でいかにしっかりと目的意識を持って取り組むかで、結果は変わってくるんですよね。全部話を聞いて、こういうふうにしてください、ああいうふうにしてください、でやるんだったら、もう機械でいいんですよ。

――そうですね。

花水さん:僕らがやってるものづくりに関しては、そこを越えた部分で、価値を見出していくことをしているので、そこに喜びを見出せる人だったり、そこを発信していくことでっていう喜びを見出せる人だったり、そういう人が本当にいるといいですよね。

――機械を越えたところっていうのは、例えばマニュアルに落とし込めない、ちょっと抽象的ですけど、ちょっとした気遣いみたいなものが近いですかね?

花水さん:あぁ、近いかもしれない。

――例えば、こういうテーブルがあって、椅子があって、椅子はとりあえずテーブルの前に並んでるんだけど、ちょっと見栄えよくないから整えようかなって思えるかどうか、みたいな。そういう感覚ですかね?

花水さん:そういうのもそうよね。大事っすよね。

ちゃんと休めることも、仕事を長く続けるために必要

――ちょっと現場のことあんまり知らないんで、あれですけど。
でもその現場の中で、必要なプロセスは必ずあるけど、その中で自分が気づいたこととか感じたこととか、それをどんだけ作業に落とし込めるのかとか、花水さんにそういえばって相談しに行けるのかとか、その心構え、感覚を言われなくても持っているような人がきっといいのかなぁみたいな。

花水さん:すんげぇハードル高いね。

――いるのかなぁ?みたいな。

花水さん:ハードル高いけど、でも面白いと思うんだよね。仕事としては、すごく。

――仕事的に、感性が研ぎ澄まされるような気がしてます。

花水さん:そこと、やっぱりオフィスワークとのバランスもあるし。働いてて面白そうっていうのはあるんだけど。
理想を言っちゃうとね、まだ全然そこに行きついてないんだけど、本当にここのお茶農家で、自分家の軒先販売をしていてっていうところに入って、一番衝撃的だったのは、休みが本当にちゃんと取れないっていうところは、すごい衝撃的で。

――あぁー、そうかぁ。

花水さん:サラリーマンだったでしょ、10年間。で年中無休不定休の世界でやっていたので、それをなんとか「ちゃんと定休を取ろう」って言って、軒先の頃から、まず週1から始めて、今このお店を出して、週2定休にして。
で、理想を言ってしまうと、やっぱりお茶って、4月から7月ぐらいが、もうめちゃくちゃ忙しい時期になるので、逆にその秋、お茶の木が落ち着いてお休みしている時期、11、12、1、2月はちょっと始まっちゃうけど、そのぐらいのタイミングで、もう1ヶ月ぐらい休みが取れるような、ワークライフバランスって言葉があるけど、そういうものがしっかりと取れるような、そういうなんか働き方をしたいなぁ、と思ってるんです。

――頑張りすぎてると、多分どっかで、緊張の糸が途切れて。

花水さん:そう。なんかチューってこう、足りなくなった自分のパワーを注入できるような時間が欲しいよねと思ってて。
それは今後一緒に働けるような方が見つかった時には、その体制を構築したいなぁとは思ってるんですけど。

――さっき休憩の時に、後の世代に引き継げるような仕事にしていくってこともおっしゃってましたけど、やっぱそういうちゃんと休めるっていうのも、長く続けていく上では本当に必要ですよね。

花水さん:や、むっちゃ大事だと思いますよ。僕、ちっちゃい頃、ちっちゃい頃じゃないや、大学生の頃、バックパッカーみたいなこともしてたんで、1ヶ月の休みがあるところだったら、ちょっと面白いことできるんじゃないかなって思うんだよね。

――まるごと使って、旅に出てもいいし。

花水さん:ねぇ。自分磨きで使ってもいいし。

――学びでもね。

花水さん:なんなら、その会社に不満だったら、転職活動びっちりしてもいいしとか(笑)。いろいろできるよねって思うんだけど。

――それが、人生の張りになったりして、張り合いが出てきて、じゃあまた戻ってきて一生懸命やったり、そこで得たものがね、新たな感性としてお茶づくりに反映されたりするかもしれないし。

花水さん:そう。日本でそういう働き方ってなかなかできないから、そういう働き方ができるお茶屋さんになると、面白いんじゃないかなぁと思ってて。

――いいと思います!
何だっけな、サバティカル休暇とかって言うのかな、とある有名な大企業がそういうの取り入れてて。3ヶ月間ぐらいかな?休みが取れるらしいんですけど、多分それも大きな企業で、企業としての体力がすごいあるから可能だと思うんですけど、それが1つのお茶の農家さんが、そういう働くことと暮らすこと、両立できる仕事場になってるって、すごい先進的な感じもしてきますね。それだけで。

花水さん:うん。ちょっと3年後にもう1回取材して、ちゃんとなってますか?って突っ込んで?(笑)

――あの時の音源持ってきたんですけど、どうですか?みたいな(笑)。

花水さん:頑張らなきゃいけなくなるから。頑張る。

――「いやー、これがまた、大変になっちゃって」とか。

花水さん:死にそうな顔してやってたりしてね(笑)。

茨城を和紅茶のトップ産地にする

――「痩せました?」みたいな(笑)。
そんな、展開を準備しつつも、大きな夢として、茨城を国産紅茶のトップ産地にするっていうビジョンを抱いている。

花水さん:はい。

――本当に大きく出たなぁ、花水さん、と思って来たんですけど。

花水さん:だって目標は大きくなきゃだめでしょ。

――そうですね。うん。
これ、トップ産地、トップって、ここの質問にも書いたんですけど、何をもってトップなんですか?

花水さん:難しいですよね。そう言われて確かになって思ったんですよ。そこちゃんと答えられなきゃなぁと思って。漠然としちゃうんだよ。
ただ、やっぱり国産紅茶っていうことが、まず前提として、ある程度世に認知されてるっていうのがまずありきで。
その中で「じゃあ、国産紅茶の産地っていったらどこ?」って言った時に「茨城」「猿島」っていうのがポンとこう出てくるようなところになることですよね。

――最初に名前挙げてもらえるところですね。
よく聞く有名な紅茶の産地の名前って、セイロンとか、そんなに紅茶詳しくない自分でも出てくる。
それって、味の好みとかはさておき、それがなんかトップたる所以、トップというか本当にも有名で、地位を固めた所以なんだろうなーっていうのは、すごいわかるなって思います。

花水さん:うん。

――味とか、そういうことでいうと、どういうふうな感じなんですかね?
味っていう観点でのトップみたいな話でいうと。

花水さん:味の観点でのトップ?

――うん。

花水さん:やっぱりそこ、客観的な話になっちゃうので、コンテスト系でもう常に上位に食い込んでいるっていうところは最低条件になるのかなぁ。味の面でいうと。
やっぱり15種類うちにあって、シーンによってベストなものっていうのは違うんだけど、評価ではなくてそれはもう嗜好の世界になっていくので、評価になるとやっぱり外的なその要因っていうのが必ず必要になってきますよね。
だから当然今、コンテスト出品とかもしていて、賞も頂いてはいるんですけど、そこはまあ僕の中で逆にサブではあるんですけど。

――なるほど。

花水さん:あくまで、お客さんが飲んだ時に、どういう喜びが出るかっていうところを見てはいるので。

――味がそもそも多様性が、結構いろんな多様な味わいがあるっていうのはもちろんなんですけど、結構ハッとしました。
単純に、味の良し悪しみたいな話で、トップどうかみたいなのって語れないんだなぁって。
もちろん、コンクール受賞するのって、好みはともかく一定のレベル以上ではもちろんあると思うんですけど。

花水さん:そうですね。その一定のレベルには達してるっていう必要は絶対にある。その中での、味とか香りのバラエティだと思うので。

――そう、なんか、ある意味で、コンクールを受賞してるって、言い方があれかもしれないけど、品質保証みたいなものなのかなぁって。

花水さん:ありますよね。そういうもんだと思います。一般の方が安心して買えるものなのかなとは思います。

身近になる」ことの難しさ

――賞獲ってるし、間違いないだろうみたいな、安心して買えるだろうみたいな。
その上で、本当に最初に名前が出てくるって、本当にトップだなって、一番自分の中でもしっくり来ました。
やっぱそれだけ、暮らしの中にも根付いているし、美味しいのはもちろんなんですけど、それだけ身近、なんて言うんだろうな。

花水さん:そう。身近にならなきゃいけないよね、と思います。
もっと身近にしていくように努力をしないといけないよね、と思います。

――しかもその身近っていうのも、無料でどんどん出てくるようなあのお茶ではなくて、ちゃんと価値のあるものとして。

花水さん:うん。そうですね。

――身近にあってくれるっていう。
結構、トップを目指していくために、要するに身近にしていくために、これなんて聞いたらいいんだろう。質問、本当この通りなんですけど。

花水さん:書かれてるねぇ。

――うん。例えば、静岡とか鹿児島って、もうブランドとして確立しちゃってるじゃないですか。
っていうところに、これから新たに作っていかなきゃ、緑茶紅茶っていうのは違うけど、茨城県の中で紅茶、国産紅茶といえばっていうふうにこれから確立していくところだと思うんですけど、そもそも茨城県とかこの地域のお茶って、やっぱりトップになれるだけの力って、ポテンシャルって秘めているんですか?

花水さん:あると思いますよ。それはもう絶対ある。

――それはもう、今まで作って提供してきた経験から。

花水さん:そうですね。あとは量の部分であったりとか、面の部分であったりとか。
さっき言ったように、いくらいいものを作っていても、それが本当にごく一部の方だけにしか届かない量だったら、知られていないのと一緒になってしまうので、そこの品質を保ちながら、いいものをしっかりと量を出して、いいところに面を広げていくって言うのは、絶対に必要だと思っているので。

――これまでは、ポテンシャルはあるけど、あくまで緑茶の産地として、このエリアだけで留まっていたっていう。

花水さん:そうですね。はい。

――なるほどなぁ。そして、気づいたのが、身近になるってめちゃめちゃ難しいんだな、大変なんだなって思いました。

花水さん:そうです!そうなんです。本当に難しいと思います。

――言葉としては簡単に、身近だって使っちゃうんですけど。
身近になるにはそれだけの理由があるっていう。美味しいだけじゃいけないし。

花水さん:そう。まだまだね、やっぱ国産紅茶ってマニアな飲み物なので。

――そうなんですね。

花水さん:そこの、マニアな方の、マニアな方のための、マニアな作り手がっていう世界だから、そこをやっぱりもっとカジュアルに、上質なカジュアルにしていかないといけないかなというふうに思っています。

――いいですね。上質なカジュアル。

花水さん:うん。

――結構、上質なカジュアルな、猿島の和紅茶。
今、トップを目指して、下地が終わって、今本当にスタートアップの気持ちで駆け出しているところだと思うんですけども。

花水さん:はい。

品質を向上させ、量を作り、面を広げる

――いろんなアクションを起こしてますけど、まずどんなアクションがこれから必要になってきますか?

花水さん:さっき言ったやん(笑)。

――まとめまとめ。

花水さん:まずしっかりと、品質をより向上させていくこと。量をしっかりと作っていくこと。面をしっかりと広げていくこと。やっぱりそこのところの根底は、面が広がるんだけど、その面をちゃんと、しっかりとしていくこと。要はそこの飲めるところが広がったとしても、そこで提供されてお茶として出されるものが料理やスイーツとミスマッチがあったら、いいものとは認識されないから、そこまできっちりとメンテナンスをしてあげること、っていうところになるんじゃないかなと思いますね。

――多分、どれ1個欠けてもだめなんですよね。

花水さん:そうですね。1個ずつ本当に丁寧にやっていかないといけないところですよね。

――そして、1人ではやりきれないから。

花水さん:やりきれない、やりきれないところ(笑)。

――ということなんですよね。うん。
なんかあの、トータルで多分、3時間弱ぐらいあると思うんですけども。

花水さん:3時間やばいですね、これねぇ。これはやばいですねぇ。

――ね。ここまで聞いた方は、花水さんのこともわかってくると思うんですよね。こういう思いで作っていて、こういう方なんだなって。

花水さん:うん。

――最後ちょっとシメっぽい感じで着地させて行きたいんですけど、花水さんが思っている、国産紅茶の魅力。どういうところに魅力を感じているのかなっていうのを伺いたいです。

花水さん:ベースとして輸入の紅茶……と比較するのもあれだな。
日本で作られたもので、例えばさっき言ってた地物っていう言葉があるじゃないですか。地産地消みたいな。
紅茶って、本当に、水が9割9分。
例えば茨城、ここの境町で作って、境町の水で、僕はまず見ているんですね。やっぱり境ので飲む方には、一番スムーズな形で、ベストなものが出せると思うんですよ。

――はいはいはい。

花水さん:だから、日本の料理とかスイーツに合わせるんだったら、日本の紅茶が合うんじゃない?っていうのは、僕はずっと常々思っていて。
水が本当に、作っている側が見てる水と、提供する側が使う水とか同じだから。

――そうかそうか。そうですよね。

花水さん:そこが一番魅力的なのかなぁと思ってる。

――うん、うん。すごい、この地域の自然のものを、全部吸い上げたもので提供するみたいなことですよね。

花水さん:うん。そう。

――そっか、それが猿島だったら、猿島のカラーが出るし、違うとこに行ったら、違う特徴が出るし。

花水さん:そうそうそう。

――いいな、そういう紅茶の旅ができそうな感じで面白いですね。

花水さん:ね。あとは、やっぱり産地が近いから、ちょっと気になった時に、見に行くだけだったら見に行けるみたいなのがあるじゃないですか。

――そうですね。

花水さん:どんなところで作られてるのかな?っていうのを。

――コーヒーだとこうはいかないですね。

花水さん:いかないっすよね。

――うんうん。そうかぁ。結構、お茶って最終的に飲むものだけじゃなくて、作っている現場とか人が近いっていうのも、魅力と面白さだなとかって思いました。

花水さん:うん。

まずはchabacoで一番美味しい紅茶を楽しむ

――ただ美味しいのはもちろんだけど、それだけじゃない魅力、楽しさが、紅茶の中には秘められている。
それを、まずは長野園さんに来て、chabacoに来て。

花水さん:そうっすね!

――chabacoさんに来て、淹れてもらうのが、まずなんか身近で一番美味しいですかね。

花水さん:そう。カジュアルに楽しんで頂けるのが一番面白い。そこを入口にして、でいいんじゃないですかね。
だから、すっごい真剣にやってますよ。スタッフみんな。来ていただいた方に一番美味しい紅茶を淹れてもらうんだって思ってやってるし。

――そこ、いいなぁ、そういうところが見れるのもすごくいいと思うし、本当になんなら、気になったら花水さん捕まえて、「この間のインタビュー聞いたんですけど」とか、なんなら「僕デザインやってるんです」とかね。そんなふうに興味を持ってもらえたら。

花水さん:僕、むっちゃこのお店、幻出勤だから、どういうふうにしようって思ってるんですけどね。

――あっ!レアキャラなんですね!

花水さん:そうなんですよ(笑)。そうなんです、そうなんです。
そこは、フランクに、長野園のメールとかでコンタクトしてもらってもいいですし、Facebook申請していただいてもいいですし、その辺全然、もしあれば。
ぜひぜひ、気軽に声をかけていただければなというふうに思っています。

次の展開のために、いい人に出会いたい

――ぜひ、自分も出会ってもらいたいです。素晴らしい、プロフェッショナルの意識を持った方ですからね。

花水さん:そうですね。はい。

――お茶を飲みにくるだけでももちろんですが。

花水さん:うん。やーでも本当に出会いたいと思っています。次の展開をするためには、1人の力ではできない部分が多々出てくるので、そこを補いながら、なにかご自分の仕事の方にも、その経験を持ち帰ってもらえるような、Win-Winの関係ができるといいなっていうのは思っていて。

――素晴らしいですよね。ありがとうございます。
最後、ちょっとなんかお知らせとか、何か伝えたいこと、もしあったら最後に一言いただきたいなぁと思っています。

花水さん:お知らせか、伝えたいことかぁ。いやー、えー、最後?

――もう、しゃべり切った!って感じですかね?

花水さん:うん。やり切った感は(笑)。3時間もやったらやり切った感はあるよねっていう。

――ね。ですね。僕もインタビューしてて、3時間はないですね。今まで。

花水さん:やー、僕もないですよ。3時間しゃべり倒したことは。

――なくて僕も2時間かかったぐらい。だけど、これだけ話が尽きないと言うか、情報と経験値がものすごいいっぱいあるからこれだけ語れるんだろうなぁと思って、かつ話せていないこともいっぱいあると思うので。

花水さん:うん。そうですねー。

――思うので、きっと。

花水さん:またぜひ、ちょっと佐野さん機会作りましょうよ!

――本当に!?やりたい!

花水さん:たのしごとうれしごとで、手を挙げられた方のオフ会やりましょう。1回。

――やりたい!お茶を飲みながら。

花水さん:そう。お茶を飲んでもいいし、いろんな形のね、あれでやりましょう。

――いいですね、いいですね。うんうん。

花水さん:なんか、そういうのが欲しいなぁ。

――そう。いい人のつながりは作っていきたいです。それこそ本当に、花水さんのとこと、いい出会いがあって、パートナーシップが生まれたら、それもそれですごくいいし、そうじゃなかったとしても国産紅茶が好きとか、そういう副業的な関わり方いいよねって思っている人とか、なんかちょっとね、思いの丈を話す会とか、すごくいいんじゃないかなと思いますね。

花水さん:そうですね。

――じゃあ、やるにしても、ハイシーズンを避けてですね。

花水さん:そうですねぇ(笑)。

――ということで、3編に渡って、すごい楽しかったです!

花水さん:長いことお付き合いありがとうございます!本当に。

――めっちゃ楽しかったです。あとは僕がちょっと編集して、みんなが聞けるような形にしていきますので。

花水さん:よろしくお願いします。

――はい。すごいご協力いただき、ありがとうございました。

花水さん:とんでもない。こちらこそ、ありがとうございました!

――ありがとうございました。楽しかったです!

花水さん:ありがとうございます!


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