🌀鎌倉うずまき案内所🌀ネタバレ注意

読み終えた時はあんなにほっこりとした気持ちだったのに、最後の年表を見て私の頭の中がぐるぐるうずまき状態。

こんな本を読んだのは初めて。
そう言えるほど、たくさんの本は読めていないけれど。

この本は…見た目は他の本と同じ四角形？
四角形のふりをしてるだけでしょ？
本自体がうずまきじゃないか。
ぐるぐるぐるぐる。
いつも通りに読むだけじゃだめだ。
かと言って、たまにやっちゃう、どこか１つだけ抜き取って読むだけ(もちろん１つ１つのお話しは最高)でもだめ。うずまきを行ったり来たりするみたいに読んでいきたいと思った。

何とも不思議な感覚。

だって、1回読んだだけでは、あまりにもすっと、見落としてしまっていることが多すぎた。
本にあるように、人生が螺旋階段を一段ずつ登っていくものだとしたら…
わたしには、過去に落としてしまったもの、
落としたことに気付いていたのに見て見ぬ振りをしてきたもの、落としたことにも気付いていないものが、きっと山ほどある。
現実では、階段を降りることはできないけれど、この本の中なら何回でも、うずまきの中を行ったり来たりできる。
これはしっかりと時間をかけて１つ１つ丁寧にひろっていきたいと思った。
今の私には見えないもの、抱えきれずに拾えないものもあるはずだから、10年後、20年後にはちゃんと気付いて拾えるように、1日1日を大切に生きていこうと思った。
反対に、今しか見えないもの、感じ取れないものもあると思うから、
無意味にスマホをぼーーっと見てないで
ちゃんと今生きている世界を見なきゃとも思った。
生きているとどの線とも交わらず孤独な時もあれば、たくさんの線が交わってそれはそれは賑やかな時もある。不思議なくらい何度も交わることもあれば、たった1回だけの時もある。
それはつまりこういうことだったのかと、
この本が教えてくれた。
私にも、いつかまた交わりたい人がいる。どこでどういう風になるか分からないから、面白いなと思うし、これから歳を重ねていくことがすごく楽しみでもある。

自分では知る由もないところで誰かにいい意味でも悪い意味でも何かしら影響を与えていて、
自分という、1人の人間として日々生きていると気付かない、気付けないことも、
この本を通して人と人、人とモノ、色んな出来事のつながりを見ることができた。
この本との出逢いに感謝しかない。
私の左右にもうずまきがあって、それはなんだか内巻さんと外巻さんが居てくれているように感じた。

それはそうと、どうして黒祖ロイドのことを
思い込んでしまっていたのだろう。
思い込みって怖い。