見出し画像

武田友紀(著)『繊細さんの本 』をKindleで読む。

✳️ 馴染みのない英単語

最近はあまり馴染みのない英単語を多く見かけるようになりました。
しかも英語のまま。日本語の表記はないのです。
日本語の意味はあるのですが、英語の表記のまま。
その理由は、日本語の定義が定まっていないから。
まだその英単語の意味が一般的になっていないのです。

最近よく目にするのは

📌Resilience

です。これは「レジリエンス」と発音します。意味は

📌回復力、復元力、弾力性……という意味です。

Skin Resilience=お肌の弾力

と覚えておくといいでしょう。
つまりストレスを押し戻す力のことです。
ストレスが押す力なら、レジリエンスは跳ね返す力です。
最近、本のタイトルなどでよくこの単語を見かけます。

次にこの英単語はそんなに馴染みはないでしょうが、重要な単語です。

📌Vulnerable

これは「ヴァルネラブル」
これは「傷つきやすい」という意味です。
同じような意味では Fragile (取り扱い注意)がありますね。

この二つの英単語は実は反義語(反対の言葉)なのです。

📌Resilience <——> Vulnerable

Resilienceは「跳ね返す力」であり、Vulnerableは「へこんでしまう」のです。

さて、この二つの力はどちらが大きい方がいいか?
この答えは決まっていますね。

レジリエンスが強い方がいいに決まっています。

果たしてそうでしょうか。


✳️ へこんでしまってもいいんじゃない。

次の動画をご覧ください。

20分くらいのTEDの講演です。英語ですが、右下をクリックすると日本語の字幕が出てきます。


📌つまり彼女は「Be Vulnerable」と言っているのです。

意味は「へこんでしまってもいいんじゃない」です。

✳️ 『繊細さんの本 』について

さて、今回ご紹介する本は『繊細さんの本 』。

副題に📌<気がつきすぎて疲れるが」驚くほどなくなる>とあります。

冒頭の一行は

この本は、「繊細でストレスを感じやすい人が、繊細な感性を大切にしたまま、ラクに生きる方法」を書いた本です。

その次に次の言葉に出会います。

繊細な人が持つ「繊細さ」は、性格上の課題ではなく、生まれ持った気質の可能性が高いからです。背の高い人が身長を縮めることができないように、✔繊細な人が「鈍感になる」「気づかずにいる」ことはできません。生まれつき繊細な人が鈍感になろうとすることは、自分自身を否定することであり、かえって自信や生きる力を失ってしまいます。

繊細な人は、むしろ自分の✔繊細な感性をとことん大切にすることでラクになり、元気に生きていけるのです。

📌これって、「Be Vulnerable」ってことですよね。
「繊細な気持ちは大事ですよ!大切にしなさいね」
と呼びかけているのです。

自分の繊細さを克服すべき課題ととらえるのではなく、いいものとしてとらえる。

どのくらいの人が「繊細さん(Vulnerable)」なのか?

📌「生まれつき繊細な人」が5人に1人の割合で存在することがわかってきました。

これは結構多いです。人間は恥ずかしい部分は隠しやすいですから、実際はもっと多いかもしれません。

この本にはイラストが豊富ですから、とてもわかりやすいです。

画像1

特に次の項目は必見です。

「刺激」から自分を守る工夫

五感別!回復を早めるケア方法

✳️ この悩みを抱えていた人は?

最後にこの本と文学とのつながりについて書いてみましょう。

繊細さんの感じる力は、✔人間関係において「相手の感情を察しやすい」「その場の雰囲気を感じる」といった形で現れます。相手の気持ちを考えて細やかに配慮する、深く共感しながら話を聞くなどいい面がある一方、感じるがゆえに気を遣いすぎる、自分の意見を言えなくなってしまうなど、悩みにもつながります

この悩みって、有名な小説家の悩みと同じですが、誰でしょう?

📌この悩みを感じていたのは太宰治です。

有名な小説『人間失格』はこの悩みの話が中心です。

太宰治がこの『繊細さんの本 』を読んでいたら……
もっと違った文学者になっていたでしょう。

いやいや、あのような「みんなが読む本」は書けなかったでしょう。
そういう意味でも世の中には「繊細さん」はたくさんいるのです。

自分も「繊細さん」、あの人も「繊細さん」、あの人も……
そう考えると、気持ちも穏やかになります。

詳しい対処方法がたくさん書いてありますから、ぜひ読んでみてください。




ーーー

文字を媒体にしたものはnoteに集中させるため

ブログより移動させた文章です。

↓リンク集↓



https://linktr.ee/hidoor

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?