生成AI時代のフェイクを見抜く:批判的思考の必要性
世の中にはぱっと見信じてしまいそうな嘘が多く存在します。
一見して真実に思えますが、よくよく考えてみると矛盾や不合理が見えてくるような話です。そんな嘘をチャットAIに作ってもらい、その背後にあるメカニズムや私たちがどうしてそのような話を信じやすいのか、そのポイントを簡単に考察する記事となります。
AIで簡単に嘘を発信できる時代だからこそ、見抜く力を養うこと、適切に疑うことは極めて重要です。
さて、ぱっと見信じてしまう嘘とはどういうものでしょうか。
それはまるで「物語」のようになっているものです。人は古来から物語を通じて情報を伝え、学び、共感し、文化を育んできました。物語には、人々を惹きつけ、心に残る何かがあります。それが真実であれ嘘であれ、物語の形をとることで、情報はより受け入れやすくなります。しかし、その魅力には裏腹に、私たちを誤解へと導く力も潜んでいます。
スマートフォンを使って、コーヒーの温度を完璧に保つ方法
以下にChatGPT-4を用いて作成した、実験的な例を示します。
一読するよりも、タイトルから怪しさ満点ですが、ちょっと見てみましょう。
最後まで読んでもこれを信じる人はいないでしょうけれど、一応検証してみます。
科学的根拠の確認
最初のステップとして、提案された方法が科学的に成り立っているかどうかを考ええてみます。スマートフォンの画面から放出される光によってコーヒーを温めることが理論的に可能か、という問いに対する答えは、実は非常にシンプルです。
有機ELや液晶ディスプレイから放出される光は、ほとんど熱を生み出しません。
したがって、この方法は科学的な観点から見ても、実用的な観点から見ても、効果が期待できないことが分かります。
強いて言えばバッテリーが暖かくなるくらいですが、そうであれば火や炎の映像は関係ありませんね。
実験と経験
次に、もし可能であれば、自ら実験してみることも有効な手段です。
もちろん、この場合は前述の科学的根拠により、実験する価値はほとんどないことが明らかです。しかし、似たような「真実らしさ」を帯びた情報に出会ったとき、実際に試してみることで、その情報の正確性を判断することができます。
今回であれば家でもできますし、やってみても良いと思います。
後述する広く浸透した嘘も、ぜひ実験することをオススメします。
専門家の意見を求める
聞くほどでも無いことですが、情報の真偽を確かめるうえで、専門家の意見を参考にすることも非常に重要です。この場合、物理学者や熱力学の専門家はもちろん、スマートフォンの技術に詳しいエンジニアも、この方法の非現実性を指摘してくれることでしょう。
とはいえ身近に専門家が居ないことがほとんどでしょうし、難しいですね。
生成AIに課金して聞くか、ひろゆきに課金するか、でしょうか🙄
情報の真実を見極める:水の結晶と言葉の力
「水に綺麗な言葉をかけると、凍らせた時に綺麗な結晶が生まれる」というのは、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは、ある研究者が行った実験に基づいていますが、その方法論や結果は科学界で広く受け入れられているわけではありません。実際には、この実験を再現しようとした多くの試みがありますが、同じ結果を得ることはできていません。
このエピソードから私たちが学ぶべきことは、単一の研究結果に基づく情報を鵜呑みにせず、広く受け入れられた科学的コンセンサスに注意を払うことの重要性です。
とどのつまり、これは本来であればスマホでコーヒー保温と同じレベルです。
しかし、学識ある人が美しい物語で述べたために、広く信じられるようになってしまい、盲目的にほとんどの人が信じてしまっています。
これはまだ良い方で、実際に家の冷凍庫で試してみれば良いのです。
試行回数が少なければ「たまたま」意図しない結果になることもあるので、何日かに分けてやると分かるでしょう。
ちなみに綺麗な結晶を作りたい場合は、以下に注意してみてください。
5秒ルール
これはどちらかと言えばほとんどの人はネタだと思っているでしょうけれど、食べ物が床に落ちても5秒以内に拾い上げれば安全に食べられるというものです。
しかし、実際には、食べ物が床に触れた瞬間に細菌が付着する可能性があります。このルールが示すのは、多くの人々が便利な「真実」を受け入れがちであること、そしてそれが科学的根拠に欠けている場合があることです。
安全な食品取り扱いの実践は、このような簡単なルールに頼るのではなく、食品安全に関する確立されたガイドラインに従うことが重要です。
まとめ:真実を見極める力
このような「ぱっと見信じてしまいそうな嘘」を通じて、私たちが情報に接する際の慎重さと批判的思考の重要性を再認識することができます。
真実を見極める力は、日々の情報摂取において極めて重要です。特に今のように、あらゆる情報が溢れかえっている時代においては、そのスキルはさらに価値を増します。AIによるフェイクニュースに騙されないこともそうですし、嘘の拡散に加担しないことも極めて重要です。
そのためには、信頼できる情報源かどうかも都度検証した方がよいでしょう。
必ずではないですが、以下さらに箇条書きでまとめました。
信頼できる情報源の選択
公的機関、大学、研究機関などが発信する情報を優先的に参照する。(例えばセカンドレベルドメインがacであれば大学機関からの発信です。)
著名な新聞社、出版社、テレビ局などの報道機関が提供する情報を参考にする。
専門家や学識経験者が執筆・監修した記事や書籍を読む。(執筆者、監修者が多ければ多い方がいいですね。有名な人だからと言っても、ショーンなんとかもいますし。)
情報源の信頼性を複数の観点から評価する。(権威性、客観性、透明性など。)
批判的思考の重要性
情報を鵜呑みにせず、常に疑問を持つ姿勢を保つ。
主張の根拠となるデータや証拠の有無を確認する。
異なる視点からの意見や反論を積極的に探し、比較検討する。
自分自身の先入観や確証バイアスに注意を払う。
情報の文脈や背景を理解し、全体像を把握するよう努める。
余談
最近以下の本を読んで思いついたネタです。(Amazonアソシエイトリンクです)
おまけ:ワザップ風
ChatGPT-4でワザップ風に生成してもらったのが、上記嘘になります。
最初にあり得そうなポケモンのワザップ投稿を作ってもらい、続けて現実世界で、としていくつか作ってもらいました。
さらに異なる例。こっちはなんか信じる人が居そうですね。
上記についてのChatGPTの解釈。
おまけ(見出し画像)
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