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生成AI時代のフェイクを見抜く:批判的思考の必要性

世の中にはぱっと見信じてしまいそうな嘘が多く存在します。
一見して真実に思えますが、よくよく考えてみると矛盾や不合理が見えてくるような話です。そんな嘘をチャットAIに作ってもらい、その背後にあるメカニズムや私たちがどうしてそのような話を信じやすいのか、そのポイントを簡単に考察する記事となります。
AIで簡単に嘘を発信できる時代だからこそ、見抜く力を養うこと、適切に疑うことは極めて重要です。

さて、ぱっと見信じてしまう嘘とはどういうものでしょうか。
それはまるで「物語」のようになっているものです。人は古来から物語を通じて情報を伝え、学び、共感し、文化を育んできました。物語には、人々を惹きつけ、心に残る何かがあります。それが真実であれ嘘であれ、物語の形をとることで、情報はより受け入れやすくなります。しかし、その魅力には裏腹に、私たちを誤解へと導く力も潜んでいます。


スマートフォンを使って、コーヒーの温度を完璧に保つ方法

以下にChatGPT-4を用いて作成した、実験的な例を示します。
一読するよりも、タイトルから怪しさ満点ですが、ちょっと見てみましょう。

1. スマートフォンを最新のOSにアップデートし、全てのアプリを閉じて、バックグラウンドプロセスを停止します。
2. スマートフォンの設定で、ディスプレイの明るさを最大にし、画面のオートロックを無効にします。
3. お気に入りのコーヒーカップを用意し、希望の温度に温めたコーヒーを注ぎます。
4. スマートフォンをコーヒーカップの真横に置き、画面をカップに向けます。
5. スマートフォンでYouTubeまたは任意の動画アプリを開き、火や炎の映像を連続再生するプレイリストを再生します。
6. 画面から放出される光の熱が、理論上、コーヒーの温度を維持するのに役立ちます。

ChatGPT-4

最後まで読んでもこれを信じる人はいないでしょうけれど、一応検証してみます。

科学的根拠の確認

最初のステップとして、提案された方法が科学的に成り立っているかどうかを考ええてみます。スマートフォンの画面から放出される光によってコーヒーを温めることが理論的に可能か、という問いに対する答えは、実は非常にシンプルです。
有機ELや液晶ディスプレイから放出される光は、ほとんど熱を生み出しません。
したがって、この方法は科学的な観点から見ても、実用的な観点から見ても、効果が期待できないことが分かります。
強いて言えばバッテリーが暖かくなるくらいですが、そうであれば火や炎の映像は関係ありませんね。

実験と経験

次に、もし可能であれば、自ら実験してみることも有効な手段です。
もちろん、この場合は前述の科学的根拠により、実験する価値はほとんどないことが明らかです。しかし、似たような「真実らしさ」を帯びた情報に出会ったとき、実際に試してみることで、その情報の正確性を判断することができます。
今回であれば家でもできますし、やってみても良いと思います。
後述する広く浸透した嘘も、ぜひ実験することをオススメします。

専門家の意見を求める

聞くほどでも無いことですが、情報の真偽を確かめるうえで、専門家の意見を参考にすることも非常に重要です。この場合、物理学者や熱力学の専門家はもちろん、スマートフォンの技術に詳しいエンジニアも、この方法の非現実性を指摘してくれることでしょう。
とはいえ身近に専門家が居ないことがほとんどでしょうし、難しいですね。
生成AIに課金して聞くか、ひろゆきに課金するか、でしょうか🙄

情報の真実を見極める:水の結晶と言葉の力

水に綺麗な言葉をかけると、凍らせた時に綺麗な結晶が生まれる」というのは、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは、ある研究者が行った実験に基づいていますが、その方法論や結果は科学界で広く受け入れられているわけではありません。実際には、この実験を再現しようとした多くの試みがありますが、同じ結果を得ることはできていません。
このエピソードから私たちが学ぶべきことは、単一の研究結果に基づく情報を鵜呑みにせず、広く受け入れられた科学的コンセンサスに注意を払うことの重要性です。
とどのつまり、これは本来であればスマホでコーヒー保温と同じレベルです。
しかし、学識ある人が美しい物語で述べたために、広く信じられるようになってしまい、盲目的にほとんどの人が信じてしまっています。

これはまだ良い方で、実際に家の冷凍庫で試してみれば良いのです。
試行回数が少なければ「たまたま」意図しない結果になることもあるので、何日かに分けてやると分かるでしょう。

ちなみに綺麗な結晶を作りたい場合は、以下に注意してみてください。

水の純度:不純物が少ないほど、規則正しい結晶ができやすくなります。
凍結速度:ゆっくりと凍らせると、より大きく美しい結晶ができる傾向があります。
周囲の温度と湿度:温度と湿度によって、結晶の成長速度や形が影響を受けます。
外部からの振動:外部からの振動が少ないほど、結晶が乱れずに成長しやすくなります。

Claude 3より

5秒ルール

これはどちらかと言えばほとんどの人はネタだと思っているでしょうけれど、食べ物が床に落ちても5秒以内に拾い上げれば安全に食べられるというものです。
しかし、実際には、食べ物が床に触れた瞬間に細菌が付着する可能性があります。このルールが示すのは、多くの人々が便利な「真実」を受け入れがちであること、そしてそれが科学的根拠に欠けている場合があることです。
安全な食品取り扱いの実践は、このような簡単なルールに頼るのではなく、食品安全に関する確立されたガイドラインに従うことが重要です。

まとめ:真実を見極める力

このような「ぱっと見信じてしまいそうな嘘」を通じて、私たちが情報に接する際の慎重さと批判的思考の重要性を再認識することができます。
真実を見極める力は、日々の情報摂取において極めて重要です。特に今のように、あらゆる情報が溢れかえっている時代においては、そのスキルはさらに価値を増します。AIによるフェイクニュースに騙されないこともそうですし、嘘の拡散に加担しないことも極めて重要です。
そのためには、信頼できる情報源かどうかも都度検証した方がよいでしょう。
必ずではないですが、以下さらに箇条書きでまとめました。

信頼できる情報源の選択

  • 公的機関、大学、研究機関などが発信する情報を優先的に参照する。(例えばセカンドレベルドメインがacであれば大学機関からの発信です。)

  • 著名な新聞社、出版社、テレビ局などの報道機関が提供する情報を参考にする。

  • 専門家や学識経験者が執筆・監修した記事や書籍を読む。(執筆者、監修者が多ければ多い方がいいですね。有名な人だからと言っても、ショーンなんとかもいますし。)

  • 情報源の信頼性を複数の観点から評価する。(権威性、客観性、透明性など。)

批判的思考の重要性

  • 情報を鵜呑みにせず、常に疑問を持つ姿勢を保つ。

  • 主張の根拠となるデータや証拠の有無を確認する。

  • 異なる視点からの意見や反論を積極的に探し、比較検討する。

  • 自分自身の先入観や確証バイアスに注意を払う。

  • 情報の文脈や背景を理解し、全体像を把握するよう努める。


余談

最近以下の本を読んで思いついたネタです。(Amazonアソシエイトリンクです)

おまけ:ワザップ風

ChatGPT-4でワザップ風に生成してもらったのが、上記嘘になります。
最初にあり得そうなポケモンのワザップ投稿を作ってもらい、続けて現実世界で、としていくつか作ってもらいました。

面白いチャレンジですね!現実世界での「微妙に嘘が混じった裏技」として、こんなものを考えてみました:

タイトル: スマートフォンを使って、コーヒーの温度を完璧に保つ方法

詳細:スマートフォンを最新のOSにアップデートし、全てのアプリを閉じて、バックグラウンドプロセスを停止します。
スマートフォンの設定で、ディスプレイの明るさを最大にし、画面のオートロックを無効にします。
お気に入りのコーヒーカップを用意し、希望の温度に温めたコーヒーを注ぎます。
スマートフォンをコーヒーカップの真横に置き、画面をカップに向けます。
スマートフォンでYouTubeまたは任意の動画アプリを開き、火や炎の映像を連続再生するプレイリストを再生します。
画面から放出される光の熱が、理論上、コーヒーの温度を維持するのに役立ちます。

注意:実際にはスマートフォンの画面から発せられる光や熱は非常に微弱であり、コーヒーの温度を維持するには全く効果がありません。
この方法はスマートフォンに無用なストレスを与え、電池の消耗を早める可能性があります。

もちろん、この「裏技」は現実では機能しませんが、ちょっとしたジョークとして楽しんでいただければと思います。日常生活においては、コーヒーの温度を保つためには保温マグカップやサーモスタット付きの電気ポットの使用が実用的です。

ChatGPT-4出力全量

さらに異なる例。こっちはなんか信じる人が居そうですね。

タイトル: 自宅でのフルーツ成長加速テクニック

詳細:あなたの庭またはバルコニーで成長中のフルーツを選びます(例:リンゴ、オレンジ、イチゴなど)。
スピーカーを用意し、そのフルーツが原産の国の伝統音楽を再生します。音楽はそのフルーツの「故郷の味」を思い出させ、成長を促進するとされています。
毎日、朝夕2回、最低でも10分間その音楽をフルーツに聞かせます。
さらに、フルーツに話しかけることで成長を促すとも言われています。ポジティブなメッセージを伝えましょう。
このプロセスを2週間続けた後、フルーツがより早く、かつ豊かに成長するのを目の当たりにするでしょう。

ChatGPT-4

上記についてのChatGPTの解釈。

「ワザップ!テイスト」の嘘は、物語の一形態と見なすことができます。物語(ストーリーテリング)は、事実やフィクション、あるいはその中間に位置する内容を通じて、聴衆にメッセージを伝える方法です。物語は、登場人物、設定、プロット(出来事の連鎖)を用いて、読者や聴衆が情報を容易に理解し、記憶しやすくするための手段として機能します。

「ワザップ!テイスト」の裏技や情報は、実際にはフィクションの要素を含んでおり、その情報の中に「プロット」や「設定」が含まれています。例えば、特定の条件下で特定のアクションを行うことで望ましい結果が得られるというシナリオは、その情報を物語の一種として捉えることができます。こうした情報は、具体的な指示と期待される結果を通じて、読者に対してストーリーを語っていると言えるでしょう。

ただし、このような情報を物語として捉える場合、読者はそれがフィクションであること、つまり実際の事実や結果とは異なる可能性があることを認識しておく必要があります。エンターテイメントとしての価値はありますが、実際に試す際には注意が必要です。このように、物語形式で提示された情報が現実とフィクションの中間にある場合、読者はその情報の真実性を自ら評価する必要があります。

ChatGPT-4

おまけ(見出し画像)

DALL-E 3
燃えるコーヒー

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