【読書感想】ビジネスに革命を!「ビジネスと空想」から学ぶ未来の創造
「ビジネスと空想 〜空想からとんでもないアイデアを生み出す思考法〜」
この本の著者は作家であり、書き方指導等のワークショップも開催されているようです。そこでのノウハウを活かし、ビジネスでも役立つ空想の技術を書籍にまとめられています。
全体的な構成としては、「空想する力は誰にでもある」という励ましから、具体的な作者のエピソード、そしてプロとしてどのようにアイデアを形にしているのかといった展開がされていて、かなり具体的に参考になりました。
ただし、一部説明が不足していると思われる箇所もあり、それについてはこの記事内でも指摘しますが、結局の所想像力を養うことと、それを形にするというものは一朝一夕ではできず、故に書籍としてノウハウを落とし込みにくいのかなと思いました。
こういうのは一言で言えば、しのごの言わず文章を書け、本を読め、以上!で終わってしまうことだと思います。ただ、それが難しいと思っている人にとっては、かなり助けになる本じゃ無いかとも思いました。
この記事では、第一章をベースとした感想及び自分の考えを展開させていただきます。また、折角なので我流ですがChatGPTといったツールを使ったアイデア出しも、この記事内で混ぜてご紹介させていただきます。
未来予測レポート
今は無い、新しい商品やサービスを考えるときによく用いられるものとして、シンクタンク等が発行してる「未来予測レポート」を一例としてあげています。
シンクタンクでは無いですが、以下に参考として総務省の資料(PDFリンク)を置いておきます。(余談ですが「いらすとや」の素材も使われていますね。AI絵で騒動になる前の騒動をふと思い出しました。)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000562473.pdf
さて、これは非常に有用ですが、しかしこれだけで常識を打ち破るようなアイデアは出せないと著者は言っています。
空想の中にこそ、その重要な鍵はある。
しかし、日本では空想を重要なものとして捉える考え方は浸透しておらず、ネガティブな印象さえ持っている人もいるのが実情です。
ビジネスシーンでも、もっと空想していくべき。それを受けて皆でワイワイ話し合っていける雰囲気を作るべきであると著者は言っています。
ブレインストーミングの原則でもありますよね。
「他人のアイデアを否定しない」
同様にして、自由に開いた意見交換ができる環境が整うと良いですね。
常識のヘルメットをはずそう
頭の柔らかさ、子どもの方が頭が柔らかいよね。と考えている人は多いのでは無いでしょうか。
著者は大人も子どもも変わらないと言っています。変わってくるのは、大人は常識のヘルメットを付けている、ということだそうです。
ヘルメットの外し方についてですが、あまり具体的に本著では書かれていません。
個人的には「自分はバカである」ということを自認することが第一歩だと考えます。
バカ、というとネガティブなので、「何も知らない、無知である」としても良いと思います。
そのベースに立ったときに、いろいろ吸収していけますし、間違ったときも比較的素直に正せます。
それに、どうせ知らないのだから、間違ったって良いじゃ無いか、というスタンスも保てます。
こういうのが成長において、またクリエイティブな視点を養ううえで重要なのではないかと個人的には思いました。
空想力は、日常の景色を大きく変える
また空想力を養うことは、日常の見え方が大きく変わる。と著者は言っています。
例えばマグカップがそこにある、それだけで以下のことが考えられると本著では例が示されています。
のぞき込んだ世界に別の世界が広がっていた
コーヒーの表面からサメの背びれが出ていたら?
マグカップの取っ手がぴょんと伸びたら?
ふとここで自分が思ったのは、マグカップは落とすと大体「取っ手」が壊れます。
そこで静止しているときは硬く、強い衝撃が加わると柔らかくなるような素材で取っ手を作れないかなと考えました。
強い衝撃を加えると硬くなる液体は存在します。ダイラタンシー流体がそれに当たります。
ChatGPTにも考えてもらおう!
以下のプロンプトで思考してもらいます。
非ニュートン流体についても適当では無いですね。
現状、静止している時は硬く、強い衝撃で柔らかくなる状態の液体は確認されていません。
まるで反重力物質のようですが、それよりかは何かそのうち見つかる気はしますね。
エアバッグも良さそうですが、マグカップ1つ1つにエアバッグを付けるのは難しいでしょう。特に予算面、デザインで懸念があります。
しかし、高価なマグカップであれば保険として装備することも検討できるかもしれません。
メモリーフォームもなかなか良いと思います。
自分はマットレス程度しか分かりませんが、取っ手として使えるレベルの固さがあれば、普通に使えるのではと思います。
取っ手の設計変更も考えられそうですね。昔給食のスプーンは硬いが、子どもでも簡単に曲げらる強度だったのを思い出しました。
つまり落とした際にぐにゃりと曲がり、それでいて容易に元の形状になおせる、といった取っ手も考えられます。
衝撃吸収素材の挿入はゲルグリップボールペンを思い出しました。
手に馴染み、持ちやすくなってそもそも落としにくそうですね。
さて、本題に戻りまして著者は以下のようにまとめています。
空想やアイデアを物語にする
著者は以下の順序で物語にすることを推奨しています。
空想する
アイデアを考える
実現する
具体的にプロトタイプを作ってみる、というのは生成AI時代もの凄く容易になっていると考えます。
著者は物語としてプロトタイプを作ることにも意義がある、と本著で語られています。
誰もが普通にそうなって来る世界が訪れる気もしますね。
色々アイデアを出しやすくなってくると、自ずと伝え方に一工夫必要になると思います。
そうしたときに、一番選ばれる型がそうなるのでは、と個人的には思いました。
まとめ
昔星新一のSSを好んで自分は読んでいました。おそらく、全部読んだと思います。その頃はモバゲーが出始めた時期であり、基本無料といったゲームがまさに流行ろうとする前夜のような空気感があったのを覚えています。
特に住宅事情という物語が印象に残っています。端的に言えば基本無料、基本有料の家があり、基本無料の家は広告が流れている、そういう話でした。オチも秀逸ですが、SFを知っておくことは、先見の明を養う最短のツールだとその当時感じました。
この本では、空想や妄想が意味の無いものではなく、ビジネスシーンでこそ重要だと説いています。
妄想できること、物語を作れることがこのAI時代、ビジネスにおいても必要とされるスキルになるのかな、という未来も感じました。
余談
今回はKindle版を購入しました。
紙の本も買いますが、Kindleやhontoでも同じくらい本を購入しています。
電子書籍の最大のメリットは、本文から検索出来るということと、アンダーラインを引きまくっても、シワシワにならないことだと思います。
さらに余談ですが、Kindle Paperwhiteでは、上下左右の対角線を同時に押すことでスクリーンショットを撮影することができます。
自分は結構後になって知ったテクニックでした。
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