沖縄の貧困問題から考える自尊心の話
はじめに
先日,「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」という本を読んだ.
沖縄の貧困問題について筆者である樋口さんの実体験や考察をもとに多面的に述べられており,とってもとっても勉強になった.
沖縄を取り巻く基地問題や補助金に関する問題をフォーカスして説明したあとに,貧困問題の根幹的原因は低い自尊心にあると述べられていた.自尊心が低いことで,他人が挑戦したり,変化するのを疎んだりする県民性が沖縄全体の成長を停滞させているという主張はなかなか強烈だった.実際のところがどうなのか,というところは本土にいる自分は判断しかねるのでおいておくとして,自尊心が低いから他人に対して足を引っ張りたくなる思考になるというのは,沖縄だけではなく日本全体の問題ではないかと感じた.実際,本文中でも筆者は沖縄は日本が抱える問題の縮図と述べており,沖縄という土地が抱える問題を本土にいる人々が考察することで日本全体を客観視することができると言っていた.
刺さった文章
自分に自信が無いから,他人が予想外の行動や変化を求める動きをすることにパニックになってしまう.知らず知らずのうちに脅迫的な「心の穴埋め」をしていないか,自分を客観視することを忘れないでいたい.
相手そのものだけではなくて,相手が関心を寄せているものにこそ関心を寄せることが他者を愛する第一歩であるとのこと.そして,それは自分の興味のある無しに関わらず相手の話を真摯に受け止めて自ら関心を寄せるということになるため,時には大きな負荷がかかる.それでも,互いの関心に関心を寄せるということが互いを愛し,よりよい社会を作る礎となる.
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