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谷本理恵子って、こんな人

率直に言って、今の日本で女性が働くのは大変です。そりゃ、昔に比べたらずいぶん自由で、他の国に比べたら幸運な面もいろいろあるとは思います。

が、それでも正直、私はずっと持て余してきました。自分が「女性」であるということを。

建前と現実のギャップ

ロストジェネレーション世代ど真ん中の私は「男女ともに技術家庭科必修化」など、学校では「男女同じ」という幻想を植え付けられたにも関わらず、いざ社会に出る時になって、いきなり暗に「女性は要らない」と言われた世代です。

「女性でもできるはず」と、どうにか頑張り続けても、サラリーマンのデフォルトは未だに「人生のすべてを文句言わずに捧げられる独身男性」のまま。長時間労働が前提で、職務範囲も不明確で、突然の転勤や出張も日常茶飯事というコミュニティへの忠誠を求められても…

人生に不確定要因が多い女性は「企業戦士ではいられなくなる」どこかのタイミングで、第一線からはじき出される人が大半です(結婚とか妊娠とか出産とか子育てとかパートナーの転勤とか介護とか)。

それに、実際しんどい。正直、生理がきたら動きたくないし、感情にも波があるし、そんな自然の摂理を「不利だ」と思わなければいけないこと自体が理不尽だと思うし、美しいものが好きだし、自分の子供はかわいいから構いたいし、毎日手をかけて丁寧に暮らしたいし、体力的にも精神的も、こんなの望んでない

よって、ちょっと年上の均等法世代スーパーウーマンを見ても「あぁはなりたくない」としか思えず、結局「オス化しないと社会に認められないのか」と絶望し、どこまでいっても女性を下に見る「儒教文化」が浸透しきっていることにも辟易。

要するに、かつて母親世代が果たせなかった夢を託され「女性でも活躍できる」と勇気づけられてきたのに「なんだこれ、全部嘘じゃん…」と思わざるを得なかった世代です。

さらに、間近に忍び寄る超ロングセカンドライフをどう生き延びるか問題に怯えつつも、参考にできる事例がほぼ皆無で、ロールモデルもない状態。

これといった打開策が見いだせないことへのアンチテーゼか「可愛いままで」「自分らしく」「好きを仕事に」と女性であること自体を売りにした「キラキラ起業」の甘い罠に引き寄せられる人もいて、「このカオス、なんなの?」と心底思っています。

行き着いた答えは…

結局、私が行き着いた答えらしきものは「男女は平等。だけど、同じではないよね」という、極めて当たり前の話でした。

それに気づくまでに、私は結構、遠回りをしてきましたが、ひょんなキッカケで「女性に売れる」法則に気づき、お客様の性別によってアプローチすべき方法がまったく違うことを積極的に伝えるようになってからは、なーんだと思うようになりました。

これまでの「社会の常識」や「当たり前」は、男性だけを想定して、男性によって考えられてきたものにすぎず、その偏ったルールに合わせようとすること自体がトラブルの原因であり、不幸のはじまりだったのです。

それに、もし女性が、男性と同じ働きしかしないのであれば、社会に女性は不要でしょう。労働人口が足りない分はロボットやAIが補うとしたら、私たち女性は、女性ならではの感性をのびのびと活かしてこそ、本来的な存在価値があるはずです。

本に込めた「裏目的」とは?

そんなわけで、私の本『ネットで「女性」に売る』『女性に「即決」される文章の作り方』『プリンセス・マーケティング』という3冊では、あえて、「男性と女性は違う」という書き方をしています。

もちろん、ジェンダーに関わる微妙な問題であることは承知していますし、必ずしも男性と女性に二分できるわけではないこともわかっています(実際、誰でも男性的な要素と女性的な要素の両面をもっていますし、本の中にもそう書いています)が、それでも、やはりこれまで「同じ」だと考えられてきたことによる弊害がたくさんあると思うのです。

そもそも、現場で働く女性たちの「なんとなく嫌」という感覚は、正しい場合が多いにも関わらず、当の女性自身が「もしかすると私の個人的な趣味に過ぎないかもしれないし、他の女性は買うかもしれないから、まぁいいか」とか「この違和感をうまく説明できないから、多少仕方ない」などと妥協しがち。

けれど、私は、かねてより…

女性たちに「自分の持つ感性に、もっと自信を持って欲しい」と強く思っています。

だって、女子会で「この広告嫌い」とか「このメッセージ良いよね」なんて話をする時には、共通の感覚で盛り上がれますよね。つまり、個人的な好みなんかでは決してなく、根本的に何かが間違っているんです。

つまり、「女性ターゲットに特有のマーケティングの方法がある」「女性でなければ、絶対にわからない感覚がある」「女性モノのマーケティングは女性がやる方がうまくいく」という常識がもっと広まっていくことによって、ビジネスでも社会でも、もっと自然に「女性の力」が必要とされるようになると信じていますし、女性たちにも、すでにもっている豊富な才能や経験を、積極的に社会還元するために「必要な知識と技術」を、しっかり身につけて欲しいと願っているわけです。

私があちこちでセミナーや社員研修をさせていただく最大のモチベーションは、現場の女性たちが、「元気が出た!」と目をキラキラさせながら言ってくださるところにあります。

今だからこそ、議論できる

幸いなことに、女性の権利を勝ち取るために、なんとしても「同じ」だと言い切らなくてはいけない時代は、もう終わりを迎えつつあります。

もちろん、残念ながら「医学部の入学試験で女性をわざと落とした」などという、曲りなりにもまだ先進国と呼ばれている国で21世紀に起こりうるのかという事例はまだありますが…

とはいえ、ほんの「1世代前」までは、男女で任せられる仕事が違うのは当たり前で、女性が夜に飲みに行くなど考えられなかったわけで、ほんの「2世代前」までは選挙権もなかった時代だったのです。

ですから、私が提案している考え方は、今だからこそ許される主張だとも思いますし、また、数字でシビアに検証可能なマーケティング業界だからこそ「やっぱり違うよね」と堂々と言えることにも、心から感謝しています。

で、「なぜ、こんな風に思うようになったのか」という個人的な経緯は、さらに下に書き連ねておりますが…

とりあえず、この動画を見ていただければ「谷本理恵子ってどんなやつなのか」という概略はおわかりいただけると思います(ウェルスダイナミクスのアワードで、ダイナモ・オブ・ザ・イヤーという賞をいただいた時に作っていただいた受賞者の自己紹介ビデオです)。

以下は、この動画の波乱万丈ストーリーの補足です(結構長いです。実は、全体で10,000字超えてますが、興味をもっていただいたなら、ぜひ。もともとライターですから、動画よりも文章の方が面白いのではないかと思います)。

大学は法学部法律学科

その昔、私は「弱い立場に置かれがちな女性を助けたい」「女性でも一生働き続けられるように手に職をつけたい」と思って法学部に入り、司法試験の受験勉強をしていましたが…

そもそも「権力」に近い法学部の中でも、法曹を目指そうとする人は、悪く言えば「地位と金を手に入れて女をはべらせ、昔オレを馬鹿にしたあいつを見返してやる」というような動機をもつ人が多く(※個人的な偏見です。中には社会正義に燃える人もいるにはいましたが、そういう人ほどなかなか受からないという現実も…)

法律事務所でバイトをして知った内情はといえば、美人の若い女性を受付に並べておき「古くなったら取り替える」いう惨憺たるもので(※ごく一部の例外的な事例だとは思います)

とても人権を学んだと思えない時代錯誤封建主義的な法曹界に、本気で目眩がしたものです(※今は20年前とはまったく違うはずだと信じています)。

その上、法律は、法的安定性を守るため(早い話が国家存続のため)に存在するのであって、誤解を恐れずに言うなら、弱者を守る気などさらさらなく、どうとでも運用できる代物です。

つまり「すでに決まっているルールに当てはめてジャッジする」というよりむしろ「先に世間が期待する落とし所を考えて、それに適した理論武装する」だけにすぎません(これを法的論理思考といい、原告も被告もそれぞれ法律を使ってもっともらしい主張ができるのは、そういう理由です)。

さらに、法律自体にも大した力はなく、裁判で勝ったとしても、執行段階で「無い袖は触れない」と平気で逃げおおせられるという、一般的なイメージとはかけ離れたダーク気味な世界に、ハッキリ言ってがっかり、げんなり。

やればやるほど閉塞感無力感に苛まれた私は、次第に息苦しくなり…たまたま9歳年上の人にプロポーズされたことから、大学卒業の翌週にさっさと結婚することにしました。

(面白おかしく書いてしまいましたが、それでも心折れずに、社会正義のために戦っておられる法曹関係者に心から敬意を表すと共に、私自身もこれまで様々な局面で、弁護士の先生にお世話になってきましたので、改めて感謝申し上げます。また、法学部で学んだ内容はビジネスの基礎としてたいへん役立ち、また文章を論理的に構成してプレゼンしていく能力は、今の仕事にも通じていますので、あくまで古巣を愛しているからこその戯言とお考えください)

さて、みんなに「早まるな」と言われつつ大学在学中に婚約したものの、すでに大学院に進学することが決まっており、大学時代の成績がそこそこ優秀で給付奨学金を手にしたので、結婚と同時に大学院にも行きました(ちなみに、受験時と入学時に名字が違ったため、面倒なことになりました)。

修士論文もきちんと書いたのですが(商法大改正の時代に、監査役や社外取締役を研究していた)、そんな調子で世を儚んでいたので、実は、院生時代には、どっぷりフェミニズムにはまり、法学ではなく社会学の書庫に籠もって、当時存在した論文や書籍はたいてい読破することに。

けれど「あぁ、ここにも答えがない」と絶望を深めただけでした。
(なお、希望を与えるために研究されている訳ではないので、明らかに社会学の論文のせいではなく、個人的な感慨に過ぎません、念のため)

専業主婦から通販運営へ

大学院修了後も「転勤族のパートナー」をもった以上、就職することは考えにくく、とりあえず子供でも生んでみようかと思い立ち、幸いすぐにかわいい男の子を授かりましたが…

核家族で育ったため、自分の子がはじめてみる新生児。
見事に「産後ウツ」になりかけて、地域の保健師さんに訪問いただいたことから「外に出ないとヤバい」と気づき、子連れでも歓迎される全国友の会という明治時代から続く女性団体に入会しました(所属は、東京第一友の会の練馬方面→市川友の会の船橋方面)。

NHKの朝の番組などで「スーパー主婦の会」と紹介されるこの団体では、効率的な料理や洋裁、掃除、家計管理、育児などをみんなで研究しつつ、とても楽しく充実した日々を過ごしましたが、さすがに「職歴ゼロ」で「もし何かあった時に、この子をどうやって育てれば良いのか…」と不安になり、当時、趣味だったアロマテラピーのプロ資格を取得したりもしました(AEAJのアロマセラピストとインストラクター)。

で、いろいろあって、息子が小学1年生の時に離婚し、「30歳過ぎ、子持ち、職歴なし」という三重苦とも言えそうな「はじめての就職活動」でたまたま拾ってもらった会社こそが、化粧品と健康食品を扱う小さなファブレスメーカーだったのです。

これまでの販路とは別に「自社通販」を立ち上げたい社長のもとで、「趣味のサイト作りとお小遣い稼ぎ程度のアフィリエイト」しかやったことがなかった私が、予算ほぼゼロで通販事業部を立ち上げることになり(あとで聞いたら、前任SEが2人、サイト作って広告費すべて使った逃げた後…)、社長からの「なんで売れないんだ」というプレッシャーに泣きつつも、どうにか私なしでも回るところまで漕ぎ着けることに成功。

当時は「35歳を過ぎたら転職できなくなる」「転職歴がゼロだと馴染めないリスクを感じ雇いにくい」といわれる時代だったため、「何があってもこの子を食べさせなきゃ」という責任感から、ステップアップのために何度か転職し、着実に知識と技術を身に着けていきましたが…

地方の零細・中小企業の社員の給料など、上限が知れています。結果的に「この手取りでは、子供を学校にやれない」と、独立起業することになりました(自分が私大で大学院まで行った以上、本人が希望するなら自分と同じ学歴ラインまでは全額出したいと思った)。

起業する気はあったけど、なかった…

私はサラリーマン家庭に生まれ、サラリーマンと結婚し、自分もサラリーマンとして働き、友達もサラリーマンばかりだったので、起業する前に「雇われ以外の人」に出会ったことがほとんどなく(せいぜい雇用主の社長だけ)、自分が起業できるイメージはまったくありませんでした。

ただ、正直に言えば、小学生の頃から「社長になってみたいなぁ」と思ってはいましたし、自由奔放であまり組織向きではない性格な上、ついムキになって給料以上に働きすぎるタイプで、自分のビジネスじゃないと割に合わないよなぁというところもあり、大学卒業時にも自分が会社で働く姿が想像できず、就職活動ではなく大学院進学を選んでいたわけなので、なるべくしてなったような気はしますが…

とはいえ、当時は「小学生の子供がいるシンママ」ですから、家族を露頭に迷わせるわけにもいきません。そう簡単に仕事を辞めるわけにもいかず、実質的には、ほぼ諦めかけてはいました。

(で、そんなこと言うと「女手一人で苦労しながら子供を育て…」などと「不幸から感動の脱出」ストーリーを勝手に仕立て上げようとする男性諸氏が多く、本当に嫌です。男性の一人親が独立起業した時に、同じこと言う?だいたいなんで離婚したら不幸だと思いたいわけ?むしろ、離婚後イキイキ楽しそうな女性の方が多くない?っていうか、私は派手にもめて別れたわけでも極貧で大変だったわけでもなく、子供を預ける先も職場の理解もある比較的恵まれた環境だったわけで、そもそも不幸話にはなり得ないにも関わらず、インタビューを受けるたびに、どうやったらそんな偏見にあふれた「お涙頂戴な話」ができてくるのかと唖然とします。ホントやめて欲しい)

閑話休題、そんなわけで、もし子供が私学に進学したいとか、医学部に行きたいとか、海外留学したいなんて言い出した時に「お金ないから無理」と言わなくてはいけないのは嫌だなと漠然と思ってはいたものの、実際には、そこまで積極的に独立しようと画策していたわけではなかったんですよね。

ただ、私自身の中に「やってみたい」という意図が密かにあったがために、いつの間にか人生は、自然と「自分でビジネスする方向」へ「起業する方向」へ流れていくことになります。

副業で知った「新しい世界」

1つの転機となったのは、副業です。サラリーマンとして通販運営の仕事をするうちに、「売れる文章」を作るコピーライティング・スキルの重要性に気づき、自分なりに勉強をはじめ…

ついには自社の販促物に応用するだけでは飽き足らず、副業でセールスコピーライティングを請け負うようになりました。

結果、めちゃくちゃ喜んでいただくことができ、とても楽しかったのですが、ふと気づくと、取引先は自分でビジネスをされている方ばかり。「あれ?この人たちって、サラリーマンじゃないんだ」「なんか、あっち側の世界って、やたら楽しそうだな」「もしかして、人のが書けるなら、自分のも書けるかも…」と思い始めたタイミングで、合格率1%未満とも言われているダイレクト出版の認定セールスライターに合格していたことに気づきます(どうせ受からないと思って提出していたため、結果通知のメールを見逃していた)。

「もしかしたら、外の世界でやっていけるかも」という希望が見えてもしばらくは無視してサラリーマンを続けていたのですが(とはいえ、後任者を雇い入れて引き継ぎ作業は完了)、ずるずると退社を長引かせていたら…

ついに「本当は独立したいんだよね?」という本心が体調に現れはじめ、最終的には「電卓を叩いても、キーボードを叩いても指先に激痛が走るという謎の病(病院の診断はリウマチ疑い)で、しぶしぶサラリーマンを卒業。半ば逃げるように、独立することになったのです。

独立直後は、セールスコピーライター

最後は「病気」で急に会社を辞めたため、独立当初は何の見通しもなく途方に暮れたものの、幸い仕事はすぐに軌道に乗りました(早々に病状も改善したため、どうもストレスが原因の身体症状だった模様)。

というのも、実は、女性のセールスライターは希少価値で、通販のイロハがわかっているライターはさらに少なく、リピート率やLTVを上げることができるステップメールや同梱の販促物を作れる人となると、ほぼ皆無。

その上、出産子育て経験があるため「ママ」が意志決定をする子供向け商材の案件も実感をもって書けるわけで、結果的にはポジションがかなり強く、あっという間に仕事が請けきれないほどになったのは、今思えば、ツイていたとしか言いようがありません

しかも、WebライターやSEOライター、コラムライターなどと言われる「1文字単価」で書くライターとは異なり、セールスコピーライターという仕事は「1件あたり数十万」は普通で、子供が寝た後に仕事をしてもいいし(習い事や病院の送迎も可能)、地方に住んでいても問題ない(オンラインで打ち合わせや取材を完結することも可能)という高待遇

もちろん、個人事業主ですから、倒れたらどうしようという一抹の不安はありましたが、当時お世話になった方々には一生足を向けて寝られないと、今でも思います。

1年でセミナー講師に転向

ただ、当時の先輩セールスコピーライターを見ていると、どうもずっとライターだけをやっていない。2年以内に専業ライターを辞めて、他の仕事にシフトしていくように思えました。

実際、セールスライターの仕事は高単価ゆえに、納品時のプレッシャーが半端ありません。ある程度、数字をお約束して書くわけですから、結果が出なかったらどうしようと当然思いますし、納期に追われる労働集約型の仕事でもあります(たまに勘違いされている方がおられますが、決して楽して稼いでいるわけではありません)。

その上、業界が狭い。ほぼ全員が顔見知りで「友達の友達」までの範囲でみんな繋がってしまうような場所で、もし一度でも「数字が取れないライター」だという悪評がたてば、次はありませんから、毎回、崖っぷちなのは確かです(私はサラリーマン時代にもっと修羅場な仕事を多数やってきていたため、この程度は普通だと思っていたのですが、プレッシャーに耐えられず「飛ぶ=連絡が取れなくなる」人が多い業界みたいです)。

そんなわけで、それなりにキツイ仕事のため、いつの間にかセミナー講師やコンサルタントに転身したり、自分で商売はじめたり、どこかの会社の取締役に入ったりという人も、案外多かったりするわけですね(常に人手不足なのは、書ける人がどんどん辞めていくせいでもあります)。

そして、ちょうどこの頃は、ダイレクト出版が「魔法のペン」というビデオセールスレターを当てて、大量に「セールスライターになりたい」起業予備軍を増やしてしまった時期でもあり、「勉強したけれど、どうやって仕事を取ったら良いのかわからないという難民が増え続けていた時期でもありました。

私に言わせれば、仕事がない理由は明白で、「書けるかどうかすら不確かで、数字が取れるかも不明な新人」に任せる案件など、ほぼ存在しないせいです。だって、ビジネスである以上、伸るか反るかわからない話など「たとえ無料であったとしても、関わる時間がもったいない」と思われるのは当然で、「多少料金が高くても、数字が取れることがわかっている実績のあるライター」に頼みたいと思う方が普通でしょう。

ただ、セールスライティングは、実際の案件を書かないと上手くならないため、誰も書かせてくれないから上達しないし、下手だから案件がないという悪循環を見ていると…

うちには仕事があふれていて断っているし、一方では仕事がなくて困っている人たちがいる。ならば、ライターの卵の人たちを即戦力に育てて、うちの仕事を紹介すればいいのでは?と次第に思うようになり…

たいへん需要の多い「通販×女性モノ×リピート構築」のセールスライティングができる自社ライターを育てるために、セミナー業界に足を踏み入れることになりました。

いつの間にか「女性マーケティングの人」に

結局「6ヶ月の講座」を2期開催して見えたのは、私のもっているノウハウの中でも、特に「女性に売る」という内容は、みんなに求められている上に、オリジナリティが高いということでした。

私は、いつも「別々の場所で、信頼できる人3人に同じことを言われた」なら、さすがに偶然ではないと考えて、どれだけ不本意であっても「そうなんだ」と素直に従ってみるようにしているのですが…

この時も、ある通販コンサル会社さんの社内研修での質疑応答で、私が「女性に売る場合には…」と答えた内容が副社長の目に止まり、また、肩書を相談した出版コンサルの先生から「女性に売る人だよね」と言われ、当時のビジネスパートナーにもコンセプトを「女子ウケ」に変更することを提案されたことが、大きな転機となりました。

結果生まれたのが、私の1冊目の本『ネットで「女性」に売る』であり、今でも多くの方に親しまれていることを、とてもありがたく思っています。

ただ、正直に告白すると、当初は、私自身も「男性と女性とで見せ方が違う」なんて、まったく思っていませんでした。単に、リサーチ不足だからわからないんだろうと思っていたし、異性のリサーチは、共通体験が少ないから難しいんだろう程度にしか考えていなかったのです。

ところが、突き詰めて考えれば、やっぱりぜんぜん違うんですよね。

もちろん、先人の知恵が詰まった従来のマーケティング理論も、大枠としてはそのまま通用するのですが、細部になると、私がこれまでに現場で試行錯誤しながら当ててきたこととズレがあるし、他の女性たちにも聞きこむほどに、どんどん違いが明確になる。そして、男性たちに「違い」の説明を試みるほどに「むしろ正反対なのではないか」とすら思える事柄まで増えていくわけです。

考えてみれば、昨今マーケティングの世界では「顧客コミュニケーション」という言葉がよく使われるようになりましたが、もともと「恋愛」をはじめとする日常の「コミュニケーション」では、男性と女性の違いは、よく取り上げられてきています。

そして、もしコミュニケーションの取り方における男女差を認めるなら、商品やサービスの見せ方においても、男性と女性とで違っていると考えるのが、当たり前のことなのです(事実、意志決定に必要な情報も違えば、現状認識も欲しい未来も異なっています)。

今後の展望

「男性と女性は、大きく違っている」という衝撃の事実に一番驚いているのは、おそらく私自身だと思うのですが、同時に「なんと面白い研究テーマと出会ったんだろう」と日々感動してもいます。大学院時代に頓挫したままになっていた研究者魂がいっきに蘇った気分です。

「プリンセス・マーケティング®」と名付けた女性特有の購買心理に関する独自理論は、当初、私が考えていたよりもずっと深く、今でも新しい発見が次々あって、ワクワクが止まりません。

目の前の仕事を積み上げているうちに、いつの間にか「女性マーケティングの人」と呼んでいただくようになり、ちょっと不思議な気分ではありますが、これまでの人生がキレイにクロスした交点にあるこの仕事こそが、きっと私の天職であり、ライフワークでもあると感じていますので、これからもこの愛すべき「生まれ持ったストーリーの違い」の研究をさらに続けていきたいと思っています。

私のnoteで得られるもの

さて、やたら長い自己紹介をお読みいただいたことで、すでにおわかりになる方もいらしゃるかもしれませんが、このnoteは、本には絶対に書けないだろう内容でやろうと思ってはじめました(もし商業出版の場で、こんな序文を書いたなら、編集さんに差し戻されてしまうのは目に見えています。内容としてもダメでしょうが、そもそも私は長く書いて大幅に削る派なので、たとえ一部採用されたとしても、消えてしまう箇所の方が多いことでしょう…)。

そして、せっかくやるなら、私の一番の専門ジャンルである「女性に売れる見せ方だけでなく、

・そもそも「売れる文章」はどうやって書くのかというセールスライティングの基礎知識

・起業したい人や起業したばかりの人が「個人事業主としてやっていくには何が必要なのか」というTIPS

集客って、何からどうすればよくて、何はやらなくていいのか

女性が幸せに働くってどういうことなのか

・自分のタイプと現在の段階に合った努力って何なのか
(実は、私はウェルスダイナミクスの最上位資格であるWDコンサルタントでもあります)

地方在住でもネットで仕事できるのか
(今も和歌山にほど近い大阪南部の泉州地域に住んでおり、新幹線だと東京まで4時間半かかります…)

といった、私がこれまでの人生で体験的に学んできた、他ではあまりしない話なども、のんびり書き溜めて行きたいと思っています。

よかったら、ぜひフォローしてくださいね。


P.S.

なお、私が今メインでやっているSNSは、Twitter ですので、よかったらぜひ遊びにきてください。 

Facebook にも、また違った切り口の面白い情報が入っていると思いますので、お見逃しなく。(ただし、友達数の制限に何度もかかり、現在はうちのオンラインサロン のメンバーさんか、リアルでお会いした方からの申請のみ承認とさせていただいてます。悪しからずご了承ください。フォローはできますので、ぜひ!)

また、質問に無制限に答える、たいへん濃い内容のオンラインサロンもやっています。

Instagram やLINE は、更新頻度は少ないですが、それぞれまた違った投稿を入れているので、別の側面が見られるかもしれません。

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なお、オンライン教材などをチェックしたい方は、うちの会社のホームページのサービス案内にあります。

いずれにせよ、今後とも、末永くよろしくお願いいたします!


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