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人の「居場所」を作る(南九州新聞20220205掲載)


私の所属するNPO法人ルネスかごしまの主要な活動の一つに「居場所を作る」活動がある。


現在は、「ひだまりカフェ」鹿児島市で、土曜日はかごしま市民福祉プラザ、日曜日は鹿児島市名山町3-20のコミュニテースペース「バカンス」で、10時から13時半まで開催、「ひだまりカフェ・姶良」姶良市脇元「なぎさの家」の地域交流館にて、第2・4月曜日の10時から14時、を開催している。いちき串木野市では、お試しとして「ワンデイフリースクール(仮)」をこの1月から月に1回開催している。

人は家(家庭)や職場、実家や友達の家、なじみの喫茶店や飲食店など、複数の「居場所」がある方が、豊かに生きることができるのではないか、という考え方がある。「家」と「職場(学校)」とは別の「第3の居場所」を持つことの重要性はかねてより言われていて、他愛もない話をしたり、誰かとあいさつをすること、単に一緒にいること。それらのことが、私たちの心を平安にし、明日への活力を生み出す根源となっていることもあると思う。

だがしかし、実は、居場所がある、居場所が確保されている、というのは幸せなこと(あるいは、以外にも難しいこと)で、実家との折り合いが悪い人もいれば、友だちと呼べる人があまりいない人もいる。気軽に行くことができていた喫茶店が無くなってしまうこともあるし、お金の心配で行けなくなってしまうこともあるかもしれない、

だから、NPO法人ルネスかごしまがおこなう居場所は、無料で、お菓子や飲み物があり、予約不要で、誰でも来ることができ、時間内出入り自由で、何をしても、何をしなくても構わない場所として運営している。

今年の4月で丸5年になる。現在では毎回10~15名ほどの方がお越しになり、雑談や世間話をしたり、お菓子を食べたり本を読んだり、勉強をする人もいれば、音楽を聴いたりゲームをしたりしている人もいて、個人的な相談があれば個別にお話をお聴きすることができる場所として運営している。台風などにより、極端に人が少ないこともあるけれど、基本的には休みなく継続している(年末年始だけ、会場の都合で休むことがある)。

行けば誰かが必ずいて、特別何かを話すわけでもないんだけど、なんだか安心する。

そのような場所を作りたくて、そのような場所が自分で欲しくて、だからこそやってきたし、これからも続けていく(つもり)。鹿屋市を含めた大隅半島でも、作れたらいいなと思っているのだけど(なかなか難しいなとも思っているところ)。

お読みくださりありがとうございます。 いただいたサポートは、NPO法人ルネスかごしまが行う「生活困窮家庭・ひとり親家庭支援」に全額使わせていただきます。