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子どもの心を受け止める~傾聴の技術について~(2022.07.22鹿児島市立大龍小学校人権同和教育資料)

0、子どもさんの話を聴く前に「あなたの話を聴いてくれる人はいますか?」
 
 人は誰かに話を聴いてもらいたい・自分のことをわかってもらいたいものだと思います。それは、年齢や立場は関係ありません。
あなたが子どもさんのお話をちゃんと聴くことができるように、あなた自身がまず、ご自身の話をちゃんと受け止めて、聴いてくださる方を確保してください。ご友人・親・親戚、あるいは、ひだまりカフェのような場所で、その相手を見つけてください。
 
1、「傾聴」は、日常の会話とはまったく異なります
 
やること
・黙って聴く
・うなずく、あいづちをうつ
・おうむ返しをする
 
できるだけやらないこと
・質問
・助言
・自分の話(意見・経験)
 
コラム「自分がされて嫌なことは人にしない」
あなたが誰かに話をしていて、相手にされたら嫌だなあと思うことはどんなことですか?
 
考えて、書いてみてください。
書いたことは、後半の実践編で使いますので、よろしくお願いします。
 
 
 
 
実践編
 
グループの中で「今日一番早く起きた人」が、最初に話す人「話す人(話し手)」です。その右隣の人が「聴く人(傾聴者)」になります。それ以外の方は見る(観察する)人
「傍観者」です。
 
先ほど、考えたり、書いてくださったりした、「自分が話している時に、相手にされたら嫌だなあと思うこと」について、1分半くらいでお話しください。
 
傾聴者は、先ほど講義の中でお伝えした「やること」ができているかどうか。「やらないこと」をしてしまっていないかどうか。少し意識しながら聴いてください。
 
傍観者の方は、話し手の話の内容を聴くのではなく、聴く人(傾聴者)が、上の3×2カ条ができているかどうかを観察してください。話を聴いているわけではないので(観察をしているので)、声を出したり、あいづちをうったり、リアクションを取る必要はありません。
 
1分半のお話が終わったら、振り返り(フィードバック)をおこないます。
 
まず、傾聴をおこなった方にお聴きします。
「傾聴をされてみて、どうでしたか?うまくできましたか?」
 
次に、傍観者の方にお聴きします。
「傾聴者の傾聴のしかたはどうでしたでしょうか?あなたはどのようなことを感じましたか?」
 
最後に、話し手の方にお聴きします。
「話していて、聴いていただいていて、どうでしたか?あなたはどんなことを感じましたか?」
 
 
以上の流れをワンセットとして、次は、役割を右隣の方と交換しておこないます。
 
さて、みなさんは、うまく傾聴ができたでしょうか?
 
傾聴というのは、とても奥が深いものです。
これからも、「傾聴」のことを少し意識して、日常を過ごしてみられると、見えてくる景色が変わってくるかもしれません。

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