見出し画像

1時間で学べる「傾聴」講座レジュメ

傾聴講座 伴走型支援者になるために

自己紹介 谷川勝彦(たにかつさん)
NPO法人ルネスかごしま代表
資格としては「メンタル心理カウンセラー」
居場所としての「ひだまりカフェ」「フリーコーヒー」
支援者への支援としての「伴走型支援者養成講座」
主に生活困窮世帯の子どもさんへの「無料学習支援」
生活困窮世帯への食糧支援
ひきこもり状態の方、そのご家族への支援(訪問など)

伴走型支援とは
• 困りごとのある、苦しい状態にある方を 「引き上げようとする」のではなく、 同じ状態を一緒に感じ、これからを一緒に考えることを通じて、 ともに明るい未来へと進んで行こうと中長期的に支援すること

• 最終的な(ひとまずの区切りとしての)目的は、 その人が、自分の意志で今日からを生き、よりよい生活を送ることができるように支援すること
「ケア」と「セラピー」

「傾聴」の3つのポイント
まず、やること
•黙って聴く
•うなずく・あいづちを打つ
•おうむ返しをする


黙って聴く
• なぜ、黙って聴く必要があるのか?
• 傾聴の目的
相手の話を聞くこと 信頼してもらえるようになること
• 「受け止める」という言葉・姿勢
• いいことを言わなくてもいい

うなずく・あいづちをうつ
• うなずくことの意味 「私はあなたの話をちゃんと聴いていますよ」 • 話を真剣に聴かれることの効果 「人は注意深く聴かれると、自分の言っていることが価値のあることと感じるようになります。」
『私には価値が無い』『生きていても仕方がない』
• 技法としての「カウンセリング法」のウソ

おうむ返しをする
• 効果的なおうむ返しとは
• 話の中で出てくる「キーワード」を見つける
例 「こうしてほしいと思っているのに、息子は自分の言うことを聴 いてくれない」→「息子さんに自分の言うことを聴いてほしいと思っておられるのですね」
「そうなんですよ。自分の言うとおりにやっていれば、こんなに 苦労はしなかったはずなのに」→「息子さんに、余計な苦労をしてほしくない、と思っておられるのですね」

この例では、父親の「息子に苦労してほしくない」という思いが あることがわかる。 ただしそれは、「自分の言うとおりにやっていればいいのだ」という、「息子さんを父親の所有物とみなすような、父権的な父親感」が、この父親の中に存在することも見て取れる。しかし、そのことは指摘しない。「傾聴」は、あくまでも、「自分の価値観を脇において、相手の価値観を否定せずに受け止めること」であり、そのことにより、「話を聴いてもらえた」「自分を受け止めてもらえた」「この人なら信頼できる(かもしれない)」と思っていただくことを目的 とするからである。

父親が自分で気づいてもらえるようにするためにはどうするかを 考えるのが「傾聴」の先にある「カウンセリング」や「伴走型支援」である。


「傾聴」2つ目の3つのポイント
• できるだけやらない方がいいこと
•「質問」
•「助言(アドバイス)」
•「自分の話(意見・経験談)」
それぞれ、なぜしない方がいいのかを考えてみてください。

できるだけやらない方がいいこと
「質問」
•「質問」の持つ危険性
•来談者中心法「いつ、どこで、誰に、何を、言うか言わないかは、 来談者が決める」
• 必要な情報は、相手がこちらを信頼してくれれば、自然と話してくれる→質問する必要が無い
•もちろん、効果的な質問もある、けど、とても難しい


できるだけやらない方がいいこと
「助言(アドバイス)」
•多くの方が「こうしたらいいのではないか」「こうするしかないのではないか」ということには気がついている→「でもできない」から苦しんでいる

『できる人だから言える』 『やっぱり、私の気持ちはわかってもらえない』『できない自分が悪い、と言われているような気がする』


できるだけやらない方がいいこと
「自分の話(意見・経験談)」
•そもそも「傾聴」とはなんだったか。 「自分の価値観を脇において、相手の価値観を否定せずに受け止めること」
自分の話というのは、自分の価値観に基づくお話であり、それを話すことがその場の目的ではない。正論の危険性
•「どうしたらいいと思いますか?」「〇〇さんだったらどうし ますか?」という質問に対してどう答えるか?

まとめ
相手を尊重できる、「モデル」として存する(無理なく)
観察と俯瞰的(ふかんてき)な視点
相手を変えようとするのではなく、自ら「変わろう」と思ってもらうために
余裕 「ケア」と「セラピー」
私が相談するときに、どんな人に相談するだろうか?
今の自分はそのような人足り得ているだろうか? 相手の事情を慮ることができる人 自分のために無理はしてほしくない

お読みくださりありがとうございます。 いただいたサポートは、NPO法人ルネスかごしまが行う「生活困窮家庭・ひとり親家庭支援」に全額使わせていただきます。