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「1兆ドルコーチ」を読んだ
最近「1兆ドルコーチ」という本を読みました。この本にはシリコンバレーのレジェンドといわれながら一般にはそれほど知られていなかった故ビル・キャンベル氏(以下:ビル氏)の教えが記されています。
本の中でビル氏はシリコンバレーの創業者や経営者のコーチとして「1兆ドル以上の価値を生んだ人」と評されています。そのコーチング手法や考え方について、僕が特に印象に残った部分を紹介したいと思います。
プロダクトはすべてに優先する
「会社の存在意義はプロダクトのビジョンに命を吹き込むことだ。それ以外のすべての部分は、プロダクトのためにある。」
ものを作る会社には製造部門の他に経理・営業・マーケティング等いろいろな部門がありますが、あくまで良いプロダクトを作ることが第一であるという考えですね。僕は現在のGAFAの繁栄をみていると、この思想が徹底されているように感じます。
問題そのものより、チームに取り組む
「問題や機会に直面したら、最初のステップは適切なチームを適所に置いて問題に取り組むことだ。」
組織内で問題が起きた場合、一般的には「どのようにして問題そのものを解決するか?」をまず考えると思います。しかしビル氏が取った手法は問題よりもチームにフォーカスすることだったといいます。僕の経験上でも「誰が問題に対応するか」は軽視されやすいですが、とても大事であると感じます。
やさしい組織になる
「人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない。プライベートな生活について尋ね、家族を理解し、大変なときには駆けつけよ。」
職場で同僚のプライベートについて尋ねるのはなかなかハードルが高いことだと思いますが、ビル氏は同僚の家族とも知り合ったといいます。シリコンバレーの企業は実力主義で人間関係が希薄なイメージを僕は勝手に持ってましたが、ビル氏は職場に思いやりを持ち込むことが組織のパフォーマンス向上につながると考えていたようです。日本では飲み会がその役割を果たしていることが多いように僕は感じています。実は勤務中よりも飲み会の方が仕事において重要だったりすることさえもたまにあると思います(笑)。
おわりに
日本においては「コーチ」や「コーチング」というと、スポーツの指導者をイメージする方が多いのではないでしょうか(僕もそうでした)。実際にビジネスにおけるコーチングはあまり意識的には取り入れられていないと思います。
でも雰囲気が良くてパフォーマンスの高い職場には、組織内の利害をうまく調整したり、同僚の悩みを聞いたりしてくれる人がいることが多いように感じます。実際にはこのような人達がコーチングのような役割を担っているものと僕は考えています。
今回僕はこの本を読んで、コーチングについてもっと学びたいという意欲を持ちました。興味のある方はぜひ「1兆ドルコーチ」を読むことをお勧めしたいと思います。