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ミニミュンヘンから考える、リアル・マイクラのめざし方

ミニミュンヘンという”こどもだけのまち”では、こどもたちはものづくりから政治まで100種類を超える仕事をしてお金を稼いで、ゲーム、映画、レストランやショップなどで使うことができるという壮大なまちです。

キッザニアとよく比較されますが、「こどもが主体的に決めている」ことが決定的な違いで、ざらっとしていて温かみのある空気感。

この「ざらっとして温かい」でも「本格的」というギャップが個人的萌えポイント。

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たとえば会場内を走るこちらの路線バス。稼いだお金の使い道として大人気でバスチケットがなかなか買えません。人力エンジンのため時々暴走もする。だんじりか!?と思うスピードで爆走するも、だれも止めない・・・それでバスが壊れたらこども達が直してまた走る。

実に「くだらない」ことを全力で本気で遊んでいて羨ましい限り。

そんなミニミュンヘンの中で一番広大な仕事場BAUHOF(建設現場)。ここではこども大工が木材を運び、工具を操りもくもくと建設していました。

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3階建ての塔の広場からつづく街並みがここまで建設されていることに感動しまくり。

この建物や町並みは誰が考えているのかというと、20~30人ほどの設計事務所で働くこども達。スケッチに囲まれて黙々と模型を作っている。好きな時に仕事を辞めていいシステムなので、ひとつ模型を作ったら満足して辞めちゃう子もいるだろうから、かなりの数の模型が転がっている。

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完成した模型はミニミュンヘン内で投票と議会の議決により、採用される案が決まり、BAUHOFに渡るんだそう。(2014年当時)

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設計者と建設現場の役割がきっちり分かれているのもヨーロッパ的。

日本でこれをやるなら設計と現場の境界はもっと曖昧にして、それこそマイクラ的に建設する人のアイデアが入ったほうが面白くなりそうだし、使う人のアイデアも盛り込める余白も作っておきたいなと感じた。

とはいえ複数の人が集まって作るにはわかりやすい目標や問題提起が不可欠。こども達が夢中になって建設できるように、どこを目指すのか?

「こねくりケンチク研究所」という取り組みの中でこども達と一緒に探していきたいと思います。

次回はこどもだけのまちというのは”こどもにとって楽園なのか?”を考察してみます。

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(参考ページ)ミニミュンヘン研究会
日本語で一番分かりやすく書かれているサイトです。

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