【栃木県社協】災害支援ライセンスを使ってみた！～後編～
社会福祉法人「栃木県社会福祉協議会」（以下、栃木県社協）が、半年間無償の災害支援ライセンスを使い、kintoneを本格導入することになりました。
栃木県社協でICT活用を担当している地域福祉・ボランティア課主査の桧原賢一（ひばらけんいち）さんにお話しをお伺いした後編です。（聞き手：災害支援チーム 鈴木）
後編は、kintoneお試し期間中に栃木県社協で立ち上がった「社協業務ICT活用検討会」のお話しから。kintone導入の最終的な決め手に繋がった⁈
前回のストーリーはこちら。
【栃木県社協】災害支援ライセンスを使ってみた！～前編～
「社協業務ICT活用検討会」とは
桧原：令和4年12月から、月に１,２回、ICT活用に興味関心を示してくれた市町社協と行っています。ICTのひとつにkintoneがあり、社協内で災害ボランティアセンターや平時業務にICTをどのように使っていけるのかを相互に意見交換する会です。
鈴木：どのような課題が上がりますか。
桧原：「データの共有ができていないよね」ということが浮き彫りになりましたね。あちこちに類似するデータがあったり、紙で管理しているものもあったり。
それでは、在宅勤務もできないですよね。いろんな働き方を求められている。だけど、社協は出社しないと仕事ができない、となるとこれから若い人材が集まらないのではないかなと。介護・育児しながら、仕事ができる勤務体系を作るためにも、デジタルの仕組みを使って解消していこうかという話しになります。
kintone導入の最終的な決め手は？
桧原：市町社協の「kintoneをもっと勉強したい研究したい」という気持ちの強さを感じたこと。継続に迷いはなかったですね。社協業務ICT活用検討会の反応が良かったんですよ。25の市町社協のうち10社協が、共にICT活用を考えたいと自主的に手を挙げてくれました！
鈴木：桧原さんの中では、意欲のある市町あるかなぁとちょっとドキドキしていたのですね。
桧原：自主的に手を挙げてくれる市町社協が少なかったら、継続は……
とにかく栃木は、市町社協が熱心で、やろうといったらすぐ手を挙げてくれた。大したもんですよ。
～市町社協の職員さんの声～
ここで、市町kintone活用担当者のおひとり、高根沢町社協地域福祉係 佐々木亮介さんへの一言インタビュー。
kintoneは、直感的に使うことができた。日常業務に使ってみる中で、今まで情報管理ができていないことが分かった。今後は、日報や備品管理など作ったアプリを他の職員に触ってもらいながら、皆が使いやすいように改善していきたい。
県社協ならではの悩み
鈴木：お試し期間中、kintone活用について悩むことはありましたか。
桧原：悩みはいっぱいありますね。例えば、災害がおきたらkintoneだけを活用してやっていこうとは思っていない、その地域の特性を見極めながら。でも、本当にそれで大丈夫だろうかという悩みはいつもある。
だから、他のkintoneを導入した社協の担当者の皆さんと顔を合わせて情報や意見交換をしていきたいですね。
栃木県社協とkintoneのこれから
桧原：来年度いっぱいも社協業務ICT活用検討会で、意見を交わしながら、どんな仕組みでそれぞれの社協がやるべきか、予算はどれくらいかを考えていきたい。既に予算化を検討している市町社協もあるんです。そこを社協のkintone先進地としてモデル的に勉強させていただき、他市町にも広げていこうかなと考えています。
鈴木：市町社協と共に歩みを進めていく栃木らしい広げ方ですね。お話ありがとうございました。
イベント開催のお知らせ
社協内のDX化やkintoneが少しでも気になった社協さまは、ぜひ下記ウェビナーセミナーにどうぞお気軽にご参加ください。お待ちしております！
【2/21開催】社会福祉協議会向けkintone活用セミナー
「現場でできる！ノーコードで進める社協DX」詳細サイト
編集後記
栃木県社協の桧原さんはじめ市町社協の職員さんと約半年間、オンライン相談・勉強会（通称：ザツダン会）をさせていただきました。
栃木県社協は、市町社協の意見をしっかりと受け止め、バックアップしていくという関係性を強く感じた半年間でした。視点の異なる県社協職員のkintone担当者が2人いるということも大きかったように感じます。
今後さらに多様性とチームワークあふれる社会福祉協議会にkintoneがお役に立てれば大変嬉しいです。
取材にご協力いただいた栃木社協の皆さま、ありがとうございました。
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