小学5年生の頃の僕が編み出した、47都道府県の憶え方

　「何か良い都道府県の憶え方はないものか」と悩んでいた小学5年生の頃の僕は、苦悩の末、各都道府県の名前からストーリーのようなものを作り、そのストーリーを憶えるという方法を思いついた。ストーリーにしてしまえば、ずっと憶えていられるのではないかと思ったからだ。
そして、東北地方・関東地方といったように、各地方ごとにストーリーを作って（北海道を除く）、それを必死で憶えようとした。日本地図における各都道府県の配置も一緒に憶えられるよう、日本地図を北海道から沖縄まで南に見ていった時に、ストーリーに沿ってスムーズに見ることのできるようなストーリーにしたつもりだ。もっとマシな方法があったのではないか、いや、絶対あるだろうと思っている。
今となっては、以下に記すストーリーを頭の中でなぞることはしなくなったが、一時期は、いついかなる時も頭の中で自在になぞれるように訓練をしていた。

①東北地方（青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島）

彼の地の①青く茂った森においては、②秋になると近くに建立された神社が一般公開を行う霊験あらたかな③岩を見に、多くの観光客が訪れる。観光客はついでに、その近くにある④山の上に築かれた⑤城も見に行く。天守から辺りを眺めると、遠くの海に浮かぶ、来島した者に⑥福が訪れるという島を見ることができる。

②関東地方（群馬・栃木・茨城・埼玉・東京・神奈川・千葉）

①馬に乗り、②木の林立する③茨の多い道を抜けると、そこには、お手④玉をして遊ぶ⑤東の方角を司る⑥神が、⑦千体ほどいた。

③中部地方（福井・石川・富山・新潟・長野・山梨・静岡・岐阜・愛知）

その井戸の水を汲んだ者に①福をもたらすという井戸があった。しかし、何者かがその井戸を②石器で傷付けるという奇行を繰り返したせいで、その井戸の持つ不思議な力は消え失せてしまった。
井戸のもたらした福で③富豪となっていたある男は、井戸の不思議な力が消滅した途端素寒貧になってしまい、④新たな人生を歩むことを強いられることになった。男は、⑤長大な野原を新たな家とし、毎日⑥梨農家から梨を貰い、一転、⑦静かな生活を送るようになった。
ある日男は、近村に住む女と恋に落ち、男は、女と結ばれるか否かの⑧岐路に立った。結果二人は結ばれ、男は⑨愛を知った。

④近畿地方（兵庫・京都・滋賀・大阪・奈良・三重・和歌山）

①兵士たちは、②京の都での戦に備え、③滋養強壮に努めた。兵士たちは鍛錬を欠かさない。急な④坂（阪）を転げ回り、⑤奈落の底に飛び込むことで、肉体を強化しようとした。⑥三日三晩寝ずに鍛錬を行うことはしょっちゅうで、挫けそうになった時は、互いを鼓舞し合うため勇ましく⑦歌い合った。

⑤中国地方（山口・島根・鳥取・広島・岡山）

①山のように大きな口を持った怪物の主食は、何と②島であった。そのような恐ろしい面を持つ一方、③鳥を愛でるのを趣味とする穏やかな一面も怪物は持っていた。怪物は、④広々とした⑤丘（岡）の上を住処としている。

⑥四国地方（愛媛・香川・高知・徳島）

①愛しの姫（媛）は、②香しく、③高貴な出で立ちで、非常に④徳の高い女性だ。

⑦九州地方（長崎・佐賀・福岡・熊本・大分・鹿児島・宮崎・沖縄）

①崎で大②佐は見た。③福を司る神が、④熊の大軍を引き連れ、関門を⑤分け入り、⑥鹿にまたがったまま⑦宮殿を襲い、⑧縄張りを広げていく、この世のものとは思えないほどおぞましい光景を。

そういえば、この記事は僕の初めてのオリジナルコンテンツ（？）だ。やったね。