【LINEコラム】物覚えに不安な40~50代は必見!何歳になっても成長できる『大人脳』の鍛え方(2023.04.17配信)
こんにちは。
健康を損なわず成果を出す人や組織づくりを考え伴走するライフデザインファシリテーターの丹後友里です(@tanchan0630)。
桜、桜、と世間ではお花見ムードなところもありますが、私が住んでいる地元北海道札幌市は、本日雪模様。この時期に最高気温5℃はさすがに寒いので、家を出るまではストーブを点け、家を出てくるときはダウンを着てきました(最高気温が10℃以下はやはりダウンかなぁ……)。
そんな新年度もスタートとして早くも半月が過ぎました。
新社会人の皆さんも、就職先の新しい環境・人・研修だなんだかんだと追われて過ごすことに、既に疲れを見出している方も少なくないと思います。一方で、社会人経験を何年も積んでいる玄人の皆さんもまた、違う疲れに見舞われているのではないでしょうか。
などなど、何かと自分を突き刺し考えても考えても堂々巡りなものが増えてくるのが社会人玄人の皆さんのお悩みかと思います。
そんな最中、世間の一部では『人的資本への投資を開示する(しない)』問題に先駆けて、
スキルアップや転職・独立などは働く個人の視点ではステップアップに映るものだとしても、企業としては人材不足の加速化(定着の無さ)と利益率低下につながり目下悩みの種となることがあると思います。
そして、残った社員の高齢化により、イノベーションやら新しい事業やらアイディアが出てきにくい他、既存の事業存続も伸び悩む、となるといろいろ八方ふさがりな感じまで出てきてしまうことも。
そんな今週のコラムは
【 何歳になっても鍛えられる脳の鍛え方 】
について紹介していこうと思います。
普段、自分の『のうりょく』ってどう捉えていますか?
のうりょく、と聞いて脳裏に浮かぶのは『能力(スキル・知識・経験)』が多いかもしれませんが、ここでいうのうりょくは、『脳力(地頭的なもともとの脳の力・思考力など)』のことです。
こう話されるのは、30年以上に渡り1万人以上の脳のMRI画像を分析してきた、加藤プラチナクリニック院長で脳内科医の加藤俊徳先生です。
以前のコラムでも何度か脳のことについて触れたことがあります。
社会に出ると学生の頃とは違ったものの考え方をすることが多くなると思います。学生時代の『正解を探す』使い方ではなく、『未知の状況で最適解を探し出して創り上げる』など。
ただ、
こうした物忘れや記憶力の低下について、加藤先生はこう話されています。
とのこと。
例えば、新たな情報を頭に入れたいとき、
・資料を1ページ目から読んで丸暗記する
・付箋を貼り、マーカーを引く
といったやり方をしている人は多いと思いますが、このような学生時代と同じやり方は、大人になった脳には適しません。
丸暗記は10代の“学生脳”に適したアプローチであり、30代以降の脳はその人が生きる中でさまざまな刺激や経験を蓄積する結果、より高度な機能を備えた“大人脳”に切り替わっていきます。
そんな“大人脳”は“学生脳”と異なり、思考、記憶、感情、運動、視覚、聴覚を司る脳内のさまざまなエリアをまんべんなく刺激することで活性化し、変化、成長していくという特徴があります。
ですので、学生脳のような使い方をし続けることは、ある意味自分の能力・脳力を狭めてしまうことにつながってしまうわけです。
そして人間の身体の機能上、20歳から老化が始まっていくわけですが、脳の場合は違います。脳のネットワークが完成するのは30歳前後であり、その後も適した使い方をしていけば脳のネットワークはもっと成長していくと言われています。
裏を返せば、脳のネットワークを豊かに働かせていないことこそ、脳の機能低下を引き起こす一因にもなるということ。
そんな脳のネットワークの活性化のポイントは、先述した『脳内のさまざまなエリアをまんべんなく刺激する』ところにあります。
加藤先生曰く「脳番地は大きく8つに分けられ、単独では十分に働くことはなく、各脳番地はそれぞれ連携し合って働いている」とのこと。つまり、それぞれのエリアを刺激する行動を複数同時に行うことで脳のネットワークは活性化していくということになります。
例えば
『先週の水曜のランチで何を食べたか?』
は思い出せなかったとしても
『3週間前に友人と一緒に行ったお店(SNSでチェック)でのディナー』
なら思い出せるのは、そのお店に行くまで
◎ SNSでチェック&予約した(視覚系・思考系)
◎ ディナーでの楽しい会話(伝達系)
という行動の中での脳の使い方があるからだとか。
このように脳番地のネットワークを鍛えて脳を成長させていくには、
というポイントを押さえることが大事になります。
そして、ここからは悩み別に脳の働きを活性化する方法をお伝えしていきます。
① 人の名前が出てこない
固有名詞が出ないのは、
・記憶系
・思考系
・感情系
など他の脳番地とのつながりが乏しいことが原因の一つと考えられるそうです。
この場合だと、
といった工夫がおすすめなようです。
② 資料の内容が頭に入ってこない
学生時代のように、大事なところに付箋を貼る・マーカーを引くというやり方は視覚系のみになってしまうため、大人脳には不向きに。
この場合は、
可能であれば『なぜそれが重要だと感じたのか』もメモ書きするのもおすすめだそうです。
③ 話を聞いてもすぐに眠くなり内容を覚えていない
これに対する加藤先生は
とのこと(身も蓋もない……)。
ですので、話を聞く・メールを読むなど情報をインプットする時は
といった感じで『自分だけの議事録を作る』感覚で話を聞く姿勢をつくるのが良いようです。
④ 新たな分野の勉強を始めたが、時間を費やしても身につかない
これは今もこれからも多くなってくる悩みではないでしょうか(かくいう私もまさにそう)。
加藤先生曰く『平日は忙しいから週末にまとめて勉強する』というのは記憶の仕組み上効率が悪い(3日も立てば記憶が薄れる→また一からやり直しになる)そうです。
記憶系の定着のコツは『繰り返し&長く意識する』こと。
常にそのことを頭の片隅にあることが理想なので、
『1日に120分』勉強するよりも
『1日に10分 × 12日続ける』方が
格段に定着率が上がるそうです。
⑤ 資格試験が半年後に控えているのにやる気が出ない
とても身に覚えのあることです。
しかし、これは『今 → 未来』という時間の考え方だと脳は動かないようで、
また、テキストを最初から開いてちんぷんかんぷんになるという人は、最初から読もうとせず、
ようにすると良く、脳が内容に対して好意的になれば、理解系・視覚系・聴覚系や記憶系の働き度合いが変わり、活発化するそうです。
いかがだったでしょうか?
だいぶ内容が盛りだくさんになってしまいましたが、私は個人的にとても共感できる部分が多かったです。笑
私も今、中小企業診断士の勉強をしていますが、店舗の売り場に関する内容を勉強している時、休憩がてら行ったツルハの商品陳列を見て
「あ、これがジャンブル陳列か……。ん?この棚の位置にこの商品があるということは、これが主力商品と考えて陳列しているのか?」
などお菓子を買うのを忘れて現場検証をしています(ちゃんと買って帰りましたが。笑)
すると、その後の勉強へのモチベーションは高くなりましたし、継続性が高まりました。
これから何かを学びたい・今の自分の脳内を棚卸したいなど考えている方は、ぜひ脳の仕組みを理解した上でスキルアップ・社内貢献を目指していきませんか?
今週も最後までお読みくださりありがとうございました!今週のコラム、いかがでしたでしょうか?今日のコラムが少しでもお役に立てできましたら幸いです。今週も体調管理に気をつけて良い1週間をお過ごしください!
【 参考記事はこちら 】