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【LINEコラム】新型コロナにも効く!?感染症に対する『漢方』の意外な即効力とおすすめ漢方(2022.12.12配信)

こんにちは。
個別×本質的な健康づくりで働く人のQOL向上をサポートするライフデザインファシリテーターの丹後友里です(@tanchan0630)。

いよいよ2022年も終わりに近づいてきましたね。
来週の週末はXmas。早い人はそこから年末年始の休みにはいるのでしょうか。ともなれば今週と来週前半が仕事納めに向けて佳境になるのだろうか、と勝手に妄想しています。

しかも今年の年末年始は移動の規制もなく、感染症対策についても『自己判断』とのこと。新型コロナの第8波とインフルエンザのW流行が懸念される中でこの対応ともなれば、完全に個人の意志決定が重要になります。皆さんはどうお考えでしょうか?

さて、そんな中で迎える今週のコラムは

感染症に効く漢方の即効力

について紹介していきます。

実は意外と知られていない『漢方の即効性』。それに加えて新型コロナにも有効だという研究結果が出たりと、漢方の新しい側面が見えてきました。

今後の健康管理にお役立ていただければ幸いです。




というわけで早速漢方の新しい情報を見ていきましょう。

研究結果を発表したのは、東北大学大学院医学系研究科の特命教授・高山真さんの研究グループで報告によると

今回の研究ではっきりと結果の出てきた『葛根湯』と『小柴胡湯加桔梗石膏』のセットになります。

葛根湯は風邪のひき始めによく処方される馴染みある漢方。
一方で、小柴胡湯加桔梗石膏は、のどの痛みがある際などに処方される漢方になります。

研究は
・期間:2021年2月~2022年2月
・対象者:コロナ感染者
・人数:161人
・グループ分け
  ⇒ ①1日3回葛根湯と小柴胡湯加桔梗石膏を服薬
    ②症状に応じて解熱剤などを服用する(通常)

の形で行い経過を比較し症状の推移を見ると、【 漢方を使ったグループの方が症状の軽快が早かった(=早く回復した) 】ことがわかりました。

また、呼吸不全に至るリスクも2種類の漢方薬を使ったグループの方が通常の診療をしたグループより低くなりました。

【出典】新型コロナに漢方薬が有効・東北大研究グループ

とのこと。この研究の解明のヒントになったのが100年前のスペイン風邪(今でいうインフルエンザ)』だったようで、その当時使われていたのが『柴葛解肌湯』という漢方だったそうです。

この『柴葛解肌湯』は、『葛根湯』と『小柴胡湯加桔梗石膏』が使われているのだとか。つまり先の研究結果で使用した2つの漢方は効能的に『柴葛解肌湯』と同等と考えられ、病気自体は違うものの同じ『感染症』に分類されるコロナが発症する症状にも十分な効力を発揮したと言えます。

ここで注意したいのが、漢方が『コロナ(ウイルス)』に効くのではなく、『コロナが引き起こす症状』に効くということ。あくまでウイルスを殲滅するとか無くすという意味合いでの『効く』ではないことだけ注意しておく必要があると私は思います。

また別の記事では

漢方薬は本人の『治す力』を最大限に発揮させることで病気に立ち向かわせますから、病原体が何であれ、今ある症状に基づいて漢方薬を選んでいけばいい。現在幅を利かせているオミクロン株に別の変異株が取って代わったとしても、効果が期待できます」

と消化器外科医として肝臓移植をはじめ多くの手術に携わってきた日高徳洲会病院院長の井齋偉矢さんは語る。
 西洋薬は「この病気には、この薬」と考えるが、漢方薬の場合は「この病態には、この漢方薬」が基本。原因となる病気や病原体とは関係なく、今表れている症状などに対して効果的な漢方薬を選択するので、変異株であろうと未知のウイルスであろうと関係がないという。

【出典:新型コロナにも効く「漢方」知られていない即効性

とのこと。
コロナの他でも抱えている不調の治療として数多くの薬を服薬するケースは多いと思いますが、個人的には漢方のように『本人の治す力をサポートする』薬の方が、自分で自分を強化する力が養われるため、長期的な視野で見ると身体の健康状態を長く保つのにとても有効だと考えます。

井齋さんがいる日高徳洲会病院の発熱外来やコロナ専用病棟でも積極的に漢方を活用されているとか。井斎さんが扱う漢方は、こむら返りに効く『芍薬甘草湯』やアレルギー性鼻炎に効く『小青竜湯』だそうです。

先ほどの高山さんもですが、やはり2種類の漢方を併せることが相乗効果を生むのだと思います。

もちろん、漢方の効き方は個人差があり、合う合わないはあると思います。そういう場合は、今目の前に現れている症状だけでなく、潜在的に持っている症状が連動して悪化を招いている可能性も考えられます。

漢方を効率よく効果的に使うためにも、日頃から『薬に頼らない』生活習慣で健康状態を保つこと。崩れた時に『回復力をサポートする』漢方を服薬する(ことで最終的に自分で自分を治す)ことができると、より健康状態を高く長く保つことができそうだなと感じました。

・葛根湯
・小柴胡湯加桔梗石膏
・芍薬甘草湯
・小青竜湯

今日はこの4つを覚えてから画面を閉じてくださいね。




今週も最後までお読みくださりありがとうございました!
今週のコラム、いかがでしたでしょうか?

漢方は感染症だけでなく、更年期障害やPMSなど体質改善の面でも効果があるお薬です。痛い・辛いを無くすのを考えるのではなく、『それらを起こさないためには何が必要なのか?』を考えてみることが大事かなと思います。

今日のコラムが少しでもお役に立てできましたら幸いです。
今週も体調管理に気をつけて良い1週間をお過ごしください!



【 参考記事はこちら 】



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