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なぜ私は「今シーズンの服」をめっきり買わなくなったのか

こちらのnoteを読んで。

ずっと温めていた表題の件、切り口を授かった!と感じて、書くことに(正直、タイトルの「バブリー」は全くピンと来ないのだけれど)。

1.服を買う時の「2つの軸」

服を買う時、ざっくり2つの基準がある。

ひとつめは「流行り」に代表される、自分じゃない人が決めたり、他人からの見られ方、言ってみれば他者軸
もうひとつは、自分が求めるもの、好みや逆に嫌なもの、こう見せたい、という、自分軸

前者は「ファッション業界」としてシステムが出来上がっているので、

・今年来るのは、温もりを感じるアースカラー!
・トップスは、ちょっと長めがトレンド
・「きちんと」が求められる時は、やっぱりジャケット&ヒール

みたいな、とても具体的な提案として、雑誌やサイト・販売員さんからメッセージが届けられる。

対して後者は、存在として「在る」ものの、そこまで具体的ではない…人にも寄るとは思うけれど、少なくとも私はそうで、結果として服を買う時の「主軸」は、「自分じゃない」「プロ」が作り上げた価値観だった

雑誌を見て流行りをなんとなくつかんで、自分の好みを熟知した販売員さんのもとで話しながら試着しながら決める。
それは気分の高揚するとても楽しい時間で、「服の力を借りて魔法をかけている」感覚が確かにあった。

2.服メンドクサイ期到来

その後結婚して子供を授かると、洋服にかけられる時間・お金は大幅ダウン。それでも「何とかすれば、何とかなる」若さがあった頃は、その制限がかえって張り合いとなり、頑張っておしゃれの日々。

転機となったのは、子供が小学校へ入学した頃。子供が体調を崩して学校を休むと、自分も仕事を休む事になる。けれど、保育園の頃のように周りの大人がいちいち子供をケアしてくれることはなく。
結果として、

「午後から寒くなるから、羽織るの持っていって」
「汗はちゃんと拭くのよ、ハンカチは?」
「傘忘れないで、下校時間頃に降るみたいだから」

と登校前にまくしたてるように言って、出勤前にぐったりで、自分の洋服の事を考える余力無く。
また、年齢を重ねて「ぱりっ」とした感じが失われていくと、ぱりっとした服が似合わなくなり、かといって「もっさり」した雰囲気の服にすると、もっさり感がより強調されて老けて見えるというジレンマもあり、

「人って、服を着ない訳には行かないよね(捕まります」
「このままパジャマで出勤は出来ないよね(出来ません」

何回か本気で思った。

ただ、こんなに面倒くさくても元々は服好きなサガ、「どうでもいい」とは思えない。そこで「今まで買ってきたアパレルブランドの服を、セールサイトで安く買う」事で折合いをつけようとした。

やってみると、別に今シーズンものでなくても気にならないし、かかるお金も減った。でも、まだ何だかスッキリしなくて自問自答。

Q:「服メンドクサイ」一番そう思う時は?
A:出勤前、時間の無い朝にコーディネートが上手くいかない時

上手くいかない理由は私の場合「色がちぐはぐ」が一番多いな、そう感じて色を絞ってみることに。具体的にはトップ画像の色合い、ネイビー ~ ブルー ~ ライトブルー ~ ライトパープル ~ ライトグレー辺り。
これで「その辺の服を適当に着て問題なし」に。

特定の服がお気に入りというのではなく、何を着ても失敗無し、というのは気忙しい朝の時間に足を引っ張る要素が1つ無くなり、とってもすっきり。

色だけでなく、形も同様に「ニットもしくはカットソー+シンプルなパンツ」を基本に。
色・形共にそれ以外のものは一切買わないという事はなく、ただ買う時に「これ基準の色(形)じゃないから、着る頻度少ないよ。買う?」と自問してから購入。

自分の側で「基準」があれば、安くても失敗の無い服選びが出来る。
そして、流行は全く気にしなくなった(流行りすぎは恥ずかしく感じるが)。
そうすると、高いお金を払って今シーズンの服を買う意義はもうない。

ちなみにいわゆるプチプラブランドは、やや皮膚の敏感な私にとっては縫い糸やタグ・圧着部分で痒くなってしまうことが多く、またモチを考えると微妙に感じることもあり、限られたもののみ購入している。

3.「より楽しむため」の服

そうやって、メンドクサイ期を脱出したのが昨年、2019年夏ごろ。
その前年、2018年から私はライブや美術展に再び通い始めていて、それが日常の一部となりつつある時だった。

「再び」というのは、10代後半から20代半後半の約10年間、ライブは多い時で年間10本位、美術展もそれに近い位行っていたからだ。
行き始めると、やっぱり楽しく、情報も入るので、どんどん行くようになる。

そして、若い頃には味わえなかった愉しみに気づく。
音楽を聴きながらたしなむお酒の美味しさ。
自分の経験を投影しながら鑑賞する、絵画を始めとする美術。

もっともっと楽しみたい。限られた時間とお金の中でも。
「より楽しむため」に、服を選びたい。

例えば、着席してお酒を飲めるライブの時なら、こんな感じで。

・上半身にポイントを持ってきて
・下がるピアスで「揺れる・光る」
・足元見えづらくお酒も飲むので、ピンヒールは避ける

実例では、こちら。

テーマカラーににしたのは、フライヤー(画像2枚目)で基調となっているフォレストグリーン。
クロークがあるので、会場持ち込みは小さなクラッチバッグで(6枚目)。

共にセールサイトで購入した、インナーとして来たレースキャミ、防寒も兼ねたカシミアストール色を揃えて、自分でも目に付くので、かなり気分が上がって。

そう、

コトがメインでモノ(服)はサブ

主体的に、具体的に「私の服」を楽しめるようになって、他者軸は必須のものではなくなった。

それが、表題の問いへの答えなのだ。

おまけ:利用中のセールサイト

今、主に使っているセールサイトはこの2つ。


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