見出し画像

工事費の見積もりの裏側

工事費の見積もりは、一般のお客さんには分かりにくい。高いのか安いのか?ぼったくられてる?そもそも相場は?

結論から言うと、お客さんは業者を信じるしかない。「信じられる業者」を自分で見つけ、その後はもう、信じてついて行くこと。これが大事。

とはいえ、工事費の見積の裏側を知っておくと上手に交渉できるだろう。

元請けの工事業者は、各下請け業者に見積を取り、それに経費や利益分を乗せてお客さんに出す。であれば、1行1行は原価なのか?それは見積を作った人にしか分からないので、いろいろである。

大事なのは、利益は総額で計算しているという事。つまり、明細はおおよその金額であるので、お客さんが1行1行に対してつっ込むのはナンセンス。やるんだったら徹底的に追及しても良いが、担当者も人間なので、その後良い事は無いだろう。

オススメなのは、仲良くして総額でできるだけ安くしてもらう事。特に、手間をかけない事。もちろん、一発で決定できるお客さんは少ないが、見積書を何度も何度も出させたり、こうしたらどうなりますか?パターン別に見積書が欲しいです、などど要求するのは一番止めた方が良い。業者側からすると一番いやなお客さんかもしれない。元請け業者は、各下請け業者に見積を取るので、作業手間が重なると各社、安くは出せないという事になり、加えてリスクのあるお客さんではないか?この後も手間がかかるのではないか?と思われ、結果として安くは出て来ない。

そうではなく、内容をできるだけ固めてから、見積を取る。金額交渉をしてみても良い。その後、少しの調整はもちろんあって、着地させる。業者側も手間が少ない分、まぁ良いかという気になる。その後の工事にも気分良く着手してくれるので、工事の品質確保にもつながる。つまり、見積は、何度も取るものではない。

その為にはまず、総額の予算と大まかな希望を設計者に伝え、予算を踏まえた設計、デザインをしてもらう。そして金額交渉も任せたら良い。設計者もデザイナーなので、できるだけ自分のデザインを実現したいわけで、基本的にはお客さんと利害は一致している。(しかしこれが、設計+施工を一貫して請負う会社の設計者の場合、立場上、ちょっと違ってきてしまうのだが。)

筆者のおすすめは、設計は設計事務所と、施工は施工会社と契約すること。つまり設計者を味方に付けた家づくりが、上手くいく方法の一つであると私は思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?