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「ボーダー」を越えたらやりたいことが見つかった話。

「自分が何がしたいかわからない」「自分の強みがわからない」「このままの自分でいいのかな?」「なんとなく今の自分にモヤモヤする」…こういう相談をされたとき、私は自分の「ボーダーを越えたらやりたいことが見つかった話」をします。

「越境体験」でキャリアが変わる?

「ボーダーを、越える」…キャリアの世界では「越境体験」なんて言ったりします。「越境体験」とは「現在の自分が置かれている環境とは違う環境に身を置くこと」で、具体的には副業・兼業(パラレルキャリア)や外部での学び直しなどを指します。この領域の第一人者と言われる法政大学大学院教授の石山恒貴先生は『越境的学習のメカニズム』(↓)という本を書かれています。

「キャリアのどん底期」に越境した

どうして「越境体験」をおすすめするかというと、私自身、「ボーダーを越えた」ことで、「自分のやりたいことが見つかった」経験があるんです。

それは私が27歳のとき。当時、私は「キャリアのどん底期」にいました。新卒で配属された部署で仕事に慣れてきたころに初めての異動を経験。ところが、新たな部署では仕事にまったくついていけず、ミスを連発し、自信などかけらもなく、もともと自己肯定感が低め傾向のある私は「もう私ってなんてダメな人間なんだろう…私、何がやりたいんだろう…」と先が見えない霧の中にいるような状態でした。

そんなときに出会ったのがフィリピンやカンボジアの子どもを支援するボランティアサークルでした(↓)。(今ではコアメンバーではありませんが、サポーターとしてわずかながら寄付をしています)

ささやかなきっかけ

きっかけはささやかなことでした。学生時代から海外を旅行するのが大好きだった私に友人が「フィリピンに一緒に行かない?」と誘ってくれたのです。その友人は+one(プラスワン)のメンバーで、会社員をしながらチャリティーイベントの企画・運営で寄付金をつくり、それを持って現地の児童施設の子どもたちに会いに行っていたんですね。

友人と一緒に現地の児童施設を訪問し、子どもたちに出会ったら本当にかわいらしくてこの子たちの力になりたいなと純粋に思いました。そこから私も+oneのメンバーになり、仕事をしながら夜間や休日を使ってチャリティーイベントを企画したり、実行したりの毎日が始まりました。

そのご縁でチャリティーマラソンの事務局(PARACUP〈パラカップ〉という大会でした↓)でも3年間ほどプロボノ活動をしていました。それまでマラソンなんて走ったこともなかったのに、数千人規模のマラソンの大会運営にかかわることに。就業後に事務局のミーティングに参加し、終電間際までカフェで議論したり、深夜にメールでやりとりしたり…いい思い出です。(今でもWarisという会社を経営しつつ、フリーランス協会でも活動しているので、私の「越境習慣」は継続中です(*^_^*))

越境で「強み」に気づく

「越境体験」で何が良かったか…というと、1つ目は「自分の強みがわかった」こと。私は当時、本業では出版社に勤務し編集記者をしていたので、書くことは仕事でした。ただ、周囲には文章がうまい人がものすごくたくさんいるので、そのことが自分の強みだという認識はなかったんですね。でも「越境」してみると、その「書くスキル」「伝えるスキル」を必要としてもらえるんです。

例えば団体のホームページ作成やブログ記事の執筆、メルマガやSNSの運用にかかわることで、ボランティアの仲間たちから「(文章が)わかりやすい」と何度も言ってもらい、とても嬉しかったですし、「ああ、これが自分の強みなんだな」と認識することができました。

人との出会いも大きな財産です。会社勤めをしていると、ともすると人間関係が固定化しがちです。でも、ボランティアを通じて年齢も職業もバラバラの本当に多様な仲間との出会いがありました。なかには独立してフリーランスで活動しているメンバーや自分で会社を経営しているメンバーとの出会いもあり、のちの自分の独立の後押しにもなりました。

「本当にやりたいこと」との出会い

そして、何より「自分の本当にやりたいこと」に気づけたこと。これが最大の財産です。ボランティア活動を通じて「誰かのために何かをすることでその人に喜んでもらえるって楽しい」と何度も何度も繰り返し感じました。

ライフワークって言うのでしょうか。そのうちにこれを人生でもっと実践していきたいと思うようになったんです。当時、私は女性の働き方に課題を感じていて、それを解決するようなことが何ができないか…と思っていました。ボランティアの経験を通じて、たくさんの人たち(子どもたちとの出会いももちろんふくまれます!)との出会いがあって、「自分が本当にやりたいこと」に焦点をあてて、生きていきたいと感じるようになったこと。それらに背中を押されて、会社を独立し、フリーになり、仲間との出会いがあって今に至っています。

だから今にモヤモヤする…という方はぜひ「今いる場所」から一歩外に出てほしいです。オンラインでも「越境活動」はできるので。学びでも副業でも、ボランティアでも。今いる場所を一歩出てみる。それで自分でも気づいていない自分に気づくことが必ずあるんですよね。

\オンラインイベントで「越境サミット」やります!/よければぜひご参加ください!基調講演では石山先生にお話しいただきます!


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