IPコラム 弁理士 田中智雄

アイデア、デザイン、ブランドといった「知的財産」を守る「権利」を、これまでとは違うアプ…

IPコラム 弁理士 田中智雄

アイデア、デザイン、ブランドといった「知的財産」を守る「権利」を、これまでとは違うアプローチで創り続けています https://www.tanaka.law

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特許事務所 TANAKA Law & Technologyの紹介

自分の財産は自分で守る アイデア、デザイン、ブランドといった知的財産にも当てはまります. 知的財産を守る権利を取得したいが分かりにくい. この「分かりにくさ」が権利取得へのハードルを高くしています. よいアイデアがあっても権利化せずに事業をスタートしてしまう、権利化をしなかったばかりに大事な財産を損失するする、それが現状です. アイデア、デザイン、ブランドといった「知的財産」を守る「権利」を、これまでとは違うアプローチで創り続けています. 弁理士 田中智雄 特許

    • コンテンツのパクリは昔と今で何が違うのか

      著作権という言葉が今ほど脚光を浴びる前からコンテンツのパクリはあった 昔のパクリと今のパクリ 違うところは3つ パクリが簡単になった デジタル技術やインターネットが普及する前 そしてスマフォが普及する前 他人のコンテンツを勝手にコピーしたりする とてもむずかしかった 他人のコンテンツが簡単に手に入らなかった 他人のコンテンツなんて紙ばかりでデータではなかった コンテンツを加工することなんてともて無理だった パクリが目立つ コンテンツをパクってもそれを見

      • コンピュータプログラムは厄介な著作物

        音楽CDや書籍と同じようにコンピュータプログラムも著作権で保護される コンピュータプログラムが著作物に昇格したのは最近のこと 音楽CDや書籍と同じようにコンピュータプログラムも著作権で保護したい 気持ちは分かる でも、コンピュータプラグラムは他の著作物と違ってとても厄介 何が厄介なのか 音楽CDを買ってきて聴く 書籍を買ってきて読む これは著作権侵害でも何でもない コンピュータプログラムは音楽CDや書籍と違って 見たり聴いたりするためのコンテンツではない

        • ハンドメイド販売でやって良いことと悪いことの区別がつかないのは当たり前

          キャラクターがプリントされた生地を手芸店で買い その生地で作ったバッグを販売すること これが悪いことなのか良いことなのか 悪いならその理由は何か こんな疑問を持っている人がたくさんいる 何が良くて何が悪いかが分かる人は 実は専門家を含めて誰もいない なぜ分からないのか それは裁判所の判断がでていないから キャラクターがプリントされた生地を手芸店で買い その生地で作ったバッグを販売する これが著作権の侵害を構成する という裁判所の判断がない以上 それは

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        特許事務所 TANAKA Law & Technologyの紹介

          転売ヤーの何が悪い

          転売ヤー 最近よく聞く言葉 そして 転売ヤー=悪 こんなイメージが出来上がっている 転売ヤーは悪くない モノを仕入れて売る 安く仕入れて高く売る 商売の基本 転売ヤーもこれと同じ なぜ悪いイメージが出来上がったのか? 売ると違法になる転売があるから 転売ヤーが悪いのではなく 違法な転売が悪い たったこれだけのこと ニセモノの転売 違法な転売といえば ニセモノの転売 ニセモノを売れば 商標権侵害 著作権侵害 むかしから知られているダメな

          相手がいいと言えば著作権侵害ではない

          著作権、難しい、複雑、理解できないことばかり 一番大切なことは何か それは相手がどう思うか 無名のミュージシャンが路上でライブ その様子をスマフォで撮影したAさん みんなに教えたくなったのでユーチューブにアップ これって著作権的にアウト スマフォで撮影してAさんが自分でみる これならいい ユーチューブにアップは公衆送信権の侵害 でも そのユーチューブが芸能プロダクションの社長の目に止まり プロダクション契約をしてメジャー・デビュー そして寝る暇もない

          相手がいいと言えば著作権侵害ではない

          ハンドメイド作品に著作権はない

          著作権は勝手に発生する便利な権利 よく誤解されるのが 創作すれば権利が発生する 創作したモノはすべて権利が発生する しかし著作権が保護するモノであるためには創作性が必要 創作性があるかないかという判断 簡単に言うと、実用的なモノは創作性がない 誰が作っても同じようになるモノ 創作性がない典型的なモノはハンドメイド作品 ハンドメイド作品に創作性がありますか? 例えばバッグ 誰が作っても同じような形になるバッグが多い 実用品だから仕方がない 創作性に富ん

          ハンドメイド作品に著作権はない

          学校でやってる著作権NG集

          図工の時間に作った工作を先生が直した 宿題で提出した作文を先生が直した 読書の感想文を先生がクラスで発表した 学校で行われている当たり前のこと 今も昔も同じ 著作権的に見ると全てNG 他人のコンテンツを勝手に複製してはいけない 他人のコンテンツを勝手にSNSでアップしてはいけない これが著作権のイメージ 子供にとってはどうでもいいことばかり 学校で行われている 工作を先生が直した 作文を先生が直した 感想文を先生が発表した というような「教育」

          学校でやってる著作権NG集

          スマフォは著作権キラー

          本をコピーする コピーしているモノは「小説」の著作物 CDをダビングする コピーしているモノは「音楽」の著作物 ぬいぐるみを3Dプリンターでコピーする コピーしているモノは「マンガ」の著作物 コピー機がパンドラの箱を開けた コピー機ができる前、著作物をコピーする方法はなかった あるとすれば写経のように手書き 著作物をコピーすることができない時代 著作物をただ見たり聴いたりするだけ これだけなら、著作権の侵害なんて起こらない 著作物をコピーすることができ

          スマフォは著作権キラー

          著作権はルールより感覚を磨く

          勝手に写真を撮ってLINEで送ってはいけない 勝手に友達が写った画像をブログにのせてはいけない なぜ? 子供に聞かれても答えられない 著作権のことは大人もわからない 大人に聞けば何でもわかると思っている でも著作権のことは大人にも分からない 著作権なんて学校で習ったことない むかしは良かったのに そんなボヤキが聞こえてくる 習っていないのは著作権だけではない 学校で習ったことがないから分からない、と言うなら 学校で刑法を習ったのか? 学校で民法を習っ

          著作権はルールより感覚を磨く

          偽物が出回るようになったら少しだけ喜ぶ

          商品の偽物が出るようになった それはあたなの商品に人気があるから 偽物業者はあたなの商品が好きだから偽物を作っているのではない あなたの商品を作れば儲かるから偽物を作っている 偽物もビジネス だから儲からないことはやらない そんな視点でみれば、偽物が出たら、少しだけ喜んでもいい しかし偽物を放っておけば、次第に商品の人気も落ちていく 商品の人気が落ちれば偽物も出回らなくなる 偽物と人気は表裏一体

          偽物が出回るようになったら少しだけ喜ぶ

          クリエイター・デザイナーが著作権調査をしてはいけない理由

          特許の世界に身を置く開発者は事前の調査は当たり前 調査もせずに研究開発をして製造販売し、それが他社の特許権に抵触でもしたら、会社に莫大な損害を与えてしまうから では著作権の世界に身を置くクリエイターやデザイナーも、「著作権調査」をしなければならないのか 答えはNO クリエイターやデザイナーは安易に調査をしてはいけません 特許権の調査をしなければならない理由は、自分たちが独自に研究開発したプロダクトであっても、 それが他社の特許権に抵触した場合は、ペナルティが課され

          クリエイター・デザイナーが著作権調査をしてはいけない理由

          著作権を侵害されて被るのは精神的苦痛なのか経済的損害なのか

          著作権ということばを聞かない日がないほど、いまでは誰もが知っている権利 その著作権、言っている人によって少しづつ権利が違う なので「著作権」という共通のことばを使っているのに、お互い理解しえない 著作権と言って、まず思い浮かぶのが、複製権や公衆送信権のこと 複製権はコンテンツのコピペすること 公衆送信権はコンテントをSNSやユーチューブにアップすること 著作権のなかでも、普段の生活でもっとも身近な権利 複製権や公衆送信権は、お金を守る権利 なぜお金を守るのか

          著作権を侵害されて被るのは精神的苦痛なのか経済的損害なのか

          3Dプリンタでコピーできるモノは音楽CDと同じように中古品になる

          ブックオフに行くと大量のCDや書籍が陳列されている なぜこれほど多くの中古品が店頭に並ぶのか 理由は簡単で、単に「要らない」から ただし要らなくなった理由が書籍と音楽CDとでは全然違う 本は一回読めば結論がわかる だから要らなくなる 推理小説を何回も読んで楽しむという人はいない 音楽CDはどうか 音楽は書籍と違って何回も聴いて楽しむもの だから音楽CDが要らなくなるということはない 音楽CDが要らなくなる理由は、コピーが簡単にできてしかもそれが合法だから

          3Dプリンタでコピーできるモノは音楽CDと同じように中古品になる

          著作権フリーに騙されるな

          最近目にする著作権フリー 世の中、ただより高いものはない、と言われるように なにか裏がありそう 著作権フリーのコンテンツ 勘違いしないで欲しいことは 著作権がないのではなく著作権を主張しないということ 著作権フリーでも権利があることに変わりはない ビジネスで著作権フリーコンテンツを使う人はよく考えて欲しい 人の心は変わりやすい 将来にわたってフリーとは限らない そしてもうひとつの落とし穴 著作権フリーと言っていた人が亡くなったとき 権利を相続する人も故人の意思

          著作権フリーに騙されるな

          創業するときに始める借金と商標

          創業したばかりだから借金は必要ない 創業したばかりだから商標は必要ない お金がなくなってから借金をする 事業が軌道に乗ってから商標を登録する これでは遅すぎる 【お金を借りるということ】 お金を借りることに対する悪いイメージ でも事業を始めると必ずお金が必要になる いま借りる必要がなくても、いつかは借りるのがお金 でも借りたいときに貸してくれるとは限らない お金を貸す銀行 必ず返せる相手にしかお金を貸してくれない 返済実績もないのに貸してくれる銀行はな

          創業するときに始める借金と商標