記録_11_27_sun_2022

1530///記録//サッカーのワールドカップを観ていて、勝負事について考えました。/奇跡は勝負をする当人にとっては邪魔な言葉だと思っています。/前評判がどうであろうと勝つには勝つだけの理由があるものです。/その理由が勝負の最中の偶然が起因していようとやはり勝ちは勝ち、負けは負けです。/

難敵、強敵との勝負は気楽です。負けてもおかしくないという状況は、難敵に立ち向かう者の重圧を軽くしてくれる。/今週のドイツ戦の日本は、まさしくそのような状態だったでしょう。/以前の大会で試合中に勝てると舞い上がってしまうこともなかった。/90分間負ける可能性があることをしっかりと忘れなかったことも、これまでの日本代表の文脈からすれば非常に大きい勝因の一つでしょう。/ロストフの負けを無駄にしなかったことに当然とは思いつつも私はとても感動しました。/
実力が伯仲している者との試合ほど両者の本質を現す試合はありません。/やじろべえのごとく揺れる試合展開は観る者にも良い緊張感を生んでくれます。/勝負をする両者も相乗効果があります。試合の中でも成長が望めます。/最終的に勝敗は決すれどもお互いの現状把握にはもってこいです。/
勝てる相手との試合などありません。/過去に何度勝ったとしても勝てる相手はいつも勝ってからでないと勝てる相手にはなりません。/

これらはあくまで勝負の話です。/勝負事をする人々は勝負に向けた準備をします。/

勝負事をする人々の勝負をするとき以外の仕事は準備をすることです。/サッカー選手は週末の試合に向けて自分の技術と戦術の中での動きを磨きます。ボクサーは試合にむけてひたすら走り減量し、ミットを打ち、自分自身の極限まで身体と思考を絞ります。/野球の抑えピッチャーは試合の行く末をよく観察しながら静かにブルペンで肩を温めます。/勝負事をする人々の優劣は勝負事以外の日々においても決まる要素が大いにあるでしょう。/

この準備における想定は危険をはらみます。/人間は勝てる方法を考えたときに勝負をする前に勝てると思ってしまいます。勝負は始まっていないのに。/人は勝とうとするから負けます。/勝てる想像をすることは負けを生みやすい。/

自分が負けたら相手が勝つ。もしくは自分が負けなければ、相手は負ける。/という単純な視点の転換の効果は劇的です。/

自分がどうやったら負けるか、というところから準備が始まるからです。/練習相手は勝負の相手だけではなく、自分自身にもなるのです。/準備において重要なのは相手の動きの研究と自分自身の動きの研究の両立だと思います。/負けから自分自身を学ぶ、負けを知っている者は強いという言葉は、負けた自分自身を練習相手に出来た人だからこそ言える言葉なのだろうと考えながら、今日の大一番を待ちます。/大金星の後の大一番、とても楽しみです。///1624

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