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「私はライターから作家になりたい」活動名を変えた1年後に待っていた世界

2021年9月1日。

私はある決断をしました。

これまで名乗っていた活動名を変え、作家を目指して「田中青紗」として生きていくことを。



「田中青紗」になる前の私は、「ライター」「フリーランス」に関する発信を主にしていました。

ライターの仕事のこと、自分がキャリアチェンジをするために考えていたことなど、わかりやすくいうと“情報寄り”な発信が多かったです。

当時はライターの仕事をしながら、noteでエッセイや短い物語を書いてはいたものの、堂々と「創作の仕事がしたいです!」とは言っていませんでした。(というか、自信がなさすぎて言えなかった……)

心の中では「いつか作家になりたいな」と思っているけれど、勇気が出なかったり、自分の弱さに負けたりと、ちゃんとした行動ができていなかったんです。

勇気が出ないだけではなく、生きるためには仕事をしなければなりません。

フリーライターとして忙しなく働いていると、創作への優先順位が時として下がってしまうことがありました。

会社員のように毎月の固定給が約束されているわけではないし、有給もありません。全て自分の責任だからこそ、つい「目の前の仕事」を優先してしまいがちでした(両立している人、大尊敬)

そのため、私はずっと“ライターをしている人”だったと思います。

インタビュー記事を書いたり、取材へ行ったり、企業のSNSアカウント運営のお手伝いをしたり、SEO記事を書いたり。

ライターとして文章を書く人でした。



そんな日々を送っていた、2021年春のある日。

お友達の車に乗せてもらい、家まで送ってもらっているときのことでした。たわいもない話をしているうちに、だんだんと自分たちの理想の姿の話になったんです。

夜の高速道路を走りながら、なんとなく抱えていたモヤモヤを聞いてもらっているうちに、徐々に私が求めていることが見えてきました。

(私が心の底から望んでいる夢ってなんだろう?)

(……作家になることだよなあ)

(……あれ、私このままでいいの?)

(だって今「ライター」と名乗っていて、ライターにまつわることばかりしているよ)

(今のままじゃ絶対に作家になれないよね!?)

(私はいつ、作家になると決めて動き出すの?)

私の本音は「作家になりたい」「創作を仕事にしたい」なのに、なんとなく思っているだけ。作家になるための行動を一体いつからするのか、ふわふわしていました。

そんなの絶対になれやしないし、近づけもしない。

このままじゃ、私はきっと“ライターをしている人”で終わってしまう。

車の助手席で「自分で決めないと変わらないのだ」と痛感しました。

「私は作家になるから、行動を変えよう!」と決断できていなくて、ずるずると現状維持を続けてしまう自分が、とても嫌になりました。

心の奥底にある本音こそ大切にしないといけないのに、すぐに楽な方向へ流されようとしている自分。

また今年も同じことを続けるの?

本当にこのままでいいの?

お友達との会話の中で「そんなの嫌だ!」という気持ちがふつふつ湧いてきました。

私は、変わりたい。

理想に少しでも近づきたい。

そこから、時間をかけて自己分析をしたり、お友達に壁打ちをしてもらったりして、自分の将来についてたくさん考えました。

相談させてもらったお友達もフリーランス。ちょうど自分のやりたいことに向けて舵を切りたいと話していて「一緒に9/1から活動を変えていこう!」と決意。

それが昨年の9/1に報告したツイートです。

夢に向かって作品を作り、発信内容を変え、世界観がわかりやすいように言葉や写真にして伝えるようにしました。

「ライター」や「フリーランス」の情報ではなく、「創作」や「田中青紗」の世界観を知ってもらえるように意識。作品を作るだけではなく発信活動にも力を入れているのは、少しでも作家になれる可能性を広げたかったからです。

名前だけではなく、プロフィール写真や発信する内容も変えているため、最初は「誰?」と違和感があった人もいるかもしれません。ライターやフリーランスの情報を求めている人にとっては、興味がなかったとも思います。

実際にTwitterのフォロワー数は一気に200人ほど減り、名前を変えるまでに頻繁にきていたライター案件の相談DMは、パッタリ来なくなりました。

変わるって、怖い。


自分が何を名乗るかによって、人から見た印象はガラッと変わります。

DMがこなくなった当初は「私は“ライターの人”ではなくなったのかな?」と見せ方を変えられたことに対して嬉しく思った反面、すぐに「もしかして創作って需要なさすぎ……?」と不安に感じていました。

「このままで大丈夫かな」

「やっぱりライターやフリーランスの要素を、もう少し出したほうがいいんじゃ……」

自分の弱さに負けそうになった夜は数えきれません。一緒に方向性を変えたお友達に何度も相談をして、乗り越えていきました。



そして2022年9月1日。

試行錯誤しながら1年続けてみて、本日。

「田中青紗」になってから1周年ということで、この1年間を振り返ってみたところ、「創作」にまつわるとても嬉しい変化があったんです……!

noteコンテスト入賞

・note創作大賞一次選考通過

・展示会への出展@銀座

webメディア「ROOMIE」で短編小説を執筆

企業のエッセイコンテストの企画に携わる

エッセイでプチバズが起きた

noteで連載小説を始められた

めちゃくちゃ創作にまつわる活動ができていない……!?涙

これ、たった1年で起きたことなんです。

それまでの私は「ライター」で「フリーランス」の人だったのに。創作に関するお仕事なんてほぼなかったのに。note公式が開催しているコンテストで賞を取ったこともなかったのに。

1年でこんなにもさまざまなことができたんだと、当時悩んでいた自分とハイタッチしたい気持ちになりました。

そして何よりも、力を入れて作品作りを始められたのが良かったです。

作品を作ったからnote創作大賞の一次選考に通過できた。作品を作っていたから、メディアの編集者さんがお声をかけてくれた。

勇気を出して自分のやりたいことを伝えたり、実際に作品作りを始めたりすることって、本当に、本当に、大切なんだと思いました。

あのとき「田中青紗」になっていなかったら。

私が「変わろう」と思わなければ。

この変化はありませんでした。



今いる場所から一歩踏み出すことは、とても勇気がいる行為。

「うまくいなかったら?」とネガティブな感情がぐるぐると頭の中を巡って、踏み出そうと上げた足をそっと元の位置に戻してしまうくらいの力があります。

しかしその気持ちをゴクンと飲み込んで、小さくてもいいから踏み出したとき、きっと今いる場所よりもコマが進んでいくはずです。

私も何も持っていなかった1年前と比べて、この1年で「創作」にまつわる文章がたくさん書けました。

その一歩を押してくれたのは、あのとき「田中青紗」として作家を目指そうと決めたから。

「こんなことがしたい」と伝え、作品を作って公開し、コンテストを探して応募をして、企画を考えて提案して……と、決めた理想を分解して、必要なことに小さく挑戦していくと、繋がっていくのだと思います。

ただ、これは1週間、1ヶ月程度では変化を感じられません。年単位で見たときに初めて「歩みはゆっくりだけれど、確実に前へ進んでいるのかな」と気づけるのだと思います。

まだまだ描いている夢には遠いけれど、昨年の私よりかは理想に近づけたかな。

これからも、自分を信じて一歩踏み出す勇気を持っていたいです。

自分の人生は自分でしか変えてあげられないのだから。


2年目の世界では、一体どんな変化が待っているのだろう。

来年の9/1に「進んだね」と、もっと言えるようになれたらいいな。


最後まで読んでいただきありがとうございます!短編小説、エッセイを主に書いています。また遊びにきてください♪