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芸術文化とドーパミンビジネス

最近の文化について思うこと。エンターテイメントなど。

ざっくりって昭和の頃は人間に芸があった。例えば、人生の哀しみをあえて明るい歌の中で表現したり、詞の背景をきちんと理解したり。(当たり前である)

今はお客さんからいかにドーパミンをたくさん出してお金を払わせるかしか考えられていない。

だから電飾(プロジェクションマッピングとかですね)を使って酔わせたり、売店でくじ引きをひかせたり。

そうすると生身の人間の身体能力の高さや身体性が求められなくなるもちろん感受性も。歌声も。

俳優も歌手も、経年で劣化していく職業ではなかったはずだ。

人生経験を積んで、勉強を続けて、芸が豊かになっていく職業だったはずだ。

でもAV女優やアイドルはどうだろ。若いことにのみ価値が置かれ、本来的に職業人なら職務年数を重ねるごとにキャリアが上がっていくはずなのに、”劣化”していくと言われる。

一瞬ものすごいドーパミンを出させる。商品が売れる。今の日本経済ではそうでもないかもしれないけど、それでもまだそのビジネスモデルが保たれているのではないかと思う。

いつのまにか、それしかなくなってしまった。

いつでもアヘンを求める人間は、自分がドーパミンを出さされていることに気がつかず飛びつく。

そして消費を繰り返して、先人たちが築いてきた文化は滅びていく。味わったり噛み締めたりすることには自分の心的エネルギーが大量に必要だからだ。この世の中には手軽にドーパミンを出せるものが溢れていて、そしてみんな疲れているから、誰も本物の文化に目を向ける余裕なんてない。本物には触れ続けなければなくなってしまう見る目が養われないから。お金を払う観客がいなくなってしまえばなくなってしまう。

ほんの一瞬間、消費される女優ちゃんたちもまた、被害者かもしれない。いいところにお嫁さんに行くのだろうか。

2021/08/31

メトロポリタン美術館が、名画を公開しているんですね。メット、本当によかったなぁ。

私はもう歩けないからあんな世界の巨大な美術館を回れないけど若いうちに見ておいて本当に良かったと思います。

メット MOMA

ルーブル オールセー オランジュリー ポンピデュー

ピカソ美術館(バルセロナ)

ソフィア王妃芸術センター プラド美術館

テートブリテン、テートモダン

ニースの現代美術館は好きな作家の作品で来日してないものがあったからよかったけど、ボルドーの美術館はなぜかお粗末で、だからボルドーでは美術館には行かないで赤ワインを飲んでいたほうがいいと思います。

ナントは、ありきたりな言い方をしてしまうと街全体が美術館みたいになっていて、…といっても直島みたいな広告代理店っぽいものではありません。ナントの公立の美術館はあんまり良くなかったけど、街はよかった。らましーんも、悪くなかったです。

どんなにお金がなくても、寝てなくても、食べてなくても、足が痛くても見続けた。若いうちにやっておいて良かったことの1つ。

金利なんかどうせ、ど近眼の視力より少ないんだから、絶対に20代のうちは、お金を自分に使ってしまったほうがいいと思います。

パリのピカソ美術館と、エルミタージュに行けなかったのが残念です。VRでは感じられないものもあると思う。若い頃の海外旅行はいつもお金がなくて、要するに時間もなかったから、体力勝負で、結局美術館内でゆっくりできなかったことがすごく心残り。まぁそれもまた人生の思い出のひとつ。危ない目に合いながらメトロに乗って美術館まで一生懸命足を運んでた。

若い頃にへとへとになりながらマスターピースに出会ったのもいい思い出。もし叶うなら西洋美術が充実した街に暮らして好きな作品を飽きるまで眺めていたいな。



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