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余命77年の人生ならば。

『余命10年』

という映画を鑑賞してきた。

映画館で鑑賞することは年に数回しかないのだが、
小松菜奈がタイプなので、

”小松菜奈 × 感動系” 

の映画には自然と惹かれてしまう。

がっつり涙を流せたので、その理由について話そうと思う。

1.作品の感想

他人事の悲しさだが泣いてしまう。
そんな切なさがあった。

病気が若い命を奪う物語には共通して生まれる感情だが、主人公やその周りの人の気持ちに感情移入をすると切ない気持ちになる。

胸あたりから発生する感情。それは目には見えないけど物体としてそこに存在しているような重みをもって自分の涙腺を緩めてくる。

特に今回感動したキーポイントは、
余命の長さにある。

小説の概要としては、
20歳の主人公が余命10年と云われる難病を患い、
30歳で生涯を終えるまでの人生を描いた物語だ。
大学時代の入院生活を追え、周りが晴れて社会人になる歳に退院をするところから映画は始まる。

主人公のセリフにもあった余命10年に対する言葉、

「長いのか短いのかわからない。」

なんでもできそうに見えて、どれも中途半端に終わってしまう。

決しては短くはない期間を常に死を意識し続けながら生活する辛さを思えば、それはもう。。

この手の作品の中でも有名な、

『余命1ヵ月の花嫁』

と比較するとまた違った切なさがあったという話。

2.作者(小坂流加)について

原作の小説家である小坂流加さん。

『余命10年』に出てくる、肺動脈性肺高血圧症という病気を患い、この作品を書き終えた後に亡くなられた。

今から約5年前のことで、38歳という若さだったとのこと。

なので時系列的には、小説が大ヒットし、映画化ののち全国で放映されていることを作者は知らない。

1つ気になったのは、小説がどこまでフィクションなのかということ。

作者と主人公は同じ病気を患っているので、小坂さんの実体験はもちろん含まれていると思うが、実際に小坂さんがどういう人生を辿ったのかすごく気になるところではある。

3.もし余命があと10年ならば

10年あったら何ができるだろう。

正直今の状況であと10年と言われたら厳しい。

おそらく何もできないし、何かをやったとしても後悔しかしない。

世界中を周って本を書きたいとは思うが、
余命宣告されるほどの病気なら厳しいだろうか。

とりあえずは数年は誰にも言わずに普通に過ごすかもしれない。

だって家族は友人にも困るだろう。

10年後に死ぬと告げられても対応に悩むだろう。
10年間お互いに気を遣い続けるのはお互いにとってしんどい。

正直イメージがつかないというのが本音。

4.さいごに

物語を自分に置き換えて考えてみると、
勿体ない生き方をしているなとつくづく実感する。

自分が死ぬなんて意識できない。

どこまで行っても他人事のように思える。

思い返してみれば、
これまで大きな病気やケガをしたことがない。
小学生の時に喘息で1ヵ月入院したり、骨折して半年間松葉づえをしていたことはあるが、その時にこれから先どうやって生きていこうなんて考えはしなかった。それ以降は特に何もなかったし、本当に健康に恵まれた環境で育ててもらったんだと感謝の気持ちがでてくる。

もし100歳まで生きれるとしたら、

あと77年人生がある。

日数にすると28,105日。

時間にすると674,520時間。

毎日を大切に生きるのは無理だろう。

それでも数えきれないほどの後悔を少しでも減らす努力をしていこうと思う。

end.


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