「情報が多すぎる」の真の意味
こりゃ売れるワケない、、、
クライアントのプロモーションを組んでいて、セールスについて改めて思ったことがあります。
それは、テクニックや手法を駆使する前に、なによりも『わかりやすさ』が大事だということです。
というか、セールスについて記事を書くのも久々です(苦笑)副業時代や起業当初は、アホみたいに書いてたんですが、ちょっと立場が変わると発信する情報も自然と変化するもんなんですね。
あ、話が脱線したんで、戻します^^;
ゴールデンウィークに入る前、ぼくはあるクライアントさんのプロモーションを組んでいました。
プロモーションというのは、ぼくの定義では『集客から販売、そしてセカンドセールスまでの流れを一貫して行う作業』としています。
なのでつまり、人を集めて商品を初めて買ってもらう。さらに客単価を上げるために2回目のセールスの成功までの導線を組んでいたんです。
今回のプロモーションは、すでにクライアントで作っていたものを、ぼくが改善するという形で契約したものでした。
なので、ベースとなる情報はそれなりにそろっていたんですね。
ですが、そのクライアントはダイレクトマーケティングの流儀にそってプロモーションを展開していたんですが、思うような数値に届かない。しかもそれが1年近く続いているというのです。
それもそもはず。
なぜなら、あまりにも伝える内容が少なすぎたからです。
クライアントさんの言い分は、「情報が多い世の中だから、消化しやすくわかりやすいように、情報量を少なくした」でした。
けど、結論をいうと、それは大きな勘違いなんですね。
本当は、世の中には情報が多いんじゃなくて、同じことを言っている情報があふれかえっているだけなんです。
たとえばこのグラフを見てください。
これは、2017年に消費者庁が調べたものなんですが、職を持っていて2人以上の世帯がある世帯主の『将来への希望をどれだけ持ってるか?』を表したグラフです。
なぜこの7カ国を選んだのか?という経緯は述べられてなかったんですあが、先進国の中では飛び抜けて日本には不安を抱えている人が多いことがわかります。
その不安を裏付けるかのように、時代を重ねるごとに人々の支出額も減少しています。
収入が減ったから自然と支出も抑えているということも考えられますが、将来への不安から何が起きても対応できるように貯蓄に回しているというようにもとれます。
ですが、、、
そもそも「買い物すること自体も嫌なのか?」というと、そうではないんですね。
このグラフを見ればわかるんですが、「どちらともいえない」まで含めると、キャッシュを回す中心そうである30〜60代では、8割近くも買い物を望んでいるとなっています。
つまり、商品が売れないと言われて久しいですが、その理由は人々が買い物をする気が無くなったというわけではないということなんですね。
買いたい人は多いのに売れない。
じゃあ、一体なんでこんなことが起こるのでしょうか?
その答えをマーケター目線で紐解くと冒頭の答え、つまり「情報が多いんじゃなくて、似たような情報が多いんだ」ということになります。
確かに、今の時代は情報量がかなり多いです。特に若い世代はデジタル媒体の扱いにも慣れてるんで、情報を集めるスキルもズバ抜けて高いです。
で、こうなると何が起こるのかというと、「どれがいいのか選択できない」というのが発生します。
つまり、イタリアンが食べたかったとしても、どこも同じことを言ってるように感じて、せっかくお金を投じるのに、どれが自分にとって正解なのかわからなくなるというのが、現代特有の問題なんですね。
イタリアンが食べたくて、どこがいいか情報収集してるのに、〇〇という店舗は「A」を主張している。××という店舗も「A」を主張している。△△という店舗も「A」を主張している。
今回プロモーションの依頼をいただいた企業も、まさにそんな状態でした。
つまり、他のライバルが言ってることと全く同じことを言ってたんですね。
その上で話を続けるんですが、人々から選んでもらうには情報量を増やす必要があります。増やすというよりは、相手が気になっているポイントをできるだけたくさん伝える必要があるんです。
そうなると、〇〇という店舗は「A」しか主張していない一方で、こちらは「A」も「B」も「C」も、また誰も気づいてなくて、相手が本当に求めていた「Z」というアピールもできるようになってきます。
もちろん、単純にいろんな側面で情報を発信すればいいという話でもありません。
とうぜんターゲット層によっては、活字を読むのが苦手ということもありえます。
なので、動画で配信したり、音声で配信したり、紙媒体で発信したりと、相手が消化しやすいように工夫する必要も出てきます。
ですが、一番大切なのは、情報が多い世の中だからといって、商品やサービスの情報量を少なくするのはナンセンスだということです。
そうじゃなくて、選択肢が多すぎる現代で、いかに相手の背中を押してあげれるか。その情報だけを鋭く集めて発信してあげる。そして、購入という選択は正しいことだったと教えてあげる。
これを中心にセールスメッセージを組んでいけば、顧客と良好な関係を結べるようになります。
田辺輝恭
ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。