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「映画日記#1」〜この世界観に入り込めるかが分かれ道〜哀れなるものたち

2024年に初めてみた映画。
正確に言えば子どもと見に行った仮面ライダーの映画なんだけど、まあそれは置いておいてと。

秋くらいから映画館の予告で結構見るようになり、独特の色遣いが気になっていた。なんとなくシザーハンズ的な話かな、と思っていた。

そのうちにアカデミー賞の話題で目につくようになり、かなり個性的だけどエログロもキツいらしいこともわかった。

基本監督の個性が強い映画は嫌いではない。
当たり外れはあるけれどティム・バートンにクローネンバーグ、ギリアムとか。
あ、大林宣彦も嫌いではない。

分かるか分からないかとか面白いか面白くないかは二の次。
<この監督の映画を観る>体験にこそ意義があるとは言い過ぎか。
まさに「考えるな、感じろ」

結論から言えば、「哀れなるものたち」は面白かったです。
観ると決めてからなるべく情報をシャットアウトして楽しんだ。
独特のカメラワーク、超広角や魚眼レンズを使った画面構成。色彩感覚。

リアルをどうしても追求したい派ではないので物語としてもありでした。
いろいろと比喩的なところもあるし、深読みすることも可能な作り。
でも、ギリギリ説教臭さも感じなかった。

見終わってから、いろいろ考察サイトを読んでみた。
確かに<女性解放>がテーマだとは思う。けれどこの映画は女性開放を
掲げています、このシーンにはこういう意図や意味があるんですというのは
なるほどと思う反面、型にはまった見方の気もする。
もっと自由でいいんじゃないのかな。

エマ・ストーンの演技は素晴らしい。最初のぎこちない動きやしゃべりが、
滑らかになっていくんだけど自然で全く違和感を感じない。
偉そうにエマ・ストーンなんて言っていますがラ・ラ・ランドの女優とは
気がついていませんでした。

この映画を観ようと思う人はそれなりに映画経験値高めの人だと思いますが
それでも観る人を選ぶ映画ですね。
単純に観る人にとって面白いか面白くないか、ありかなしかってことで
いいと思います。監督が観客を選ぶように観客も監督を選べばいいかと。

ちなみに私はありでした。
ヨルゴス・ランティモスの名前は初めて知りましたがアマプラに
いくつか作品があったので観てみようと思う。


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