アップサイクルはひと手間の魔法!30年分の思い出と共に生まれ変わった姿をお届けします。
2022年という新しい年が始まって数日のこと。
1通のお問い合わせを頂いた。
「スカートをバッグにリメイクなさった記事を読んで、メール差し上げました。
私も思い出のあるスカート(元はワンピースだったものをスカートにして30年近く活躍したもの)がついに限界で、もう洋服としては使えなさそうなので、次はバッグにしたいと思っていたところでした。
裁縫は大の苦手で、自分では絶対できません。
頭にあったデザインが、ちょうどこのサイトでみつかりメールさせていただきました。
日傘でなく申し訳ないのですが、バッグへのリメイクをお願いすることはできるのでしょうか?」
「スカート」から「バッグ」にリメイクした記憶から次のバトンへ
頭の片隅にあった記憶をたどり、自分のブログをさかのぼってみたら、「どうやらこれかな?」という記事があったよ!
「大切に使ってきたスカートを何かにリメイクしたいけれど、アイデアも技術もないので、全面的にお任せしたい」とご相談があって、最終的にグラニーバッグをお作りしたのね。
もう3年も前のこと。
そのことを書いたブログが、また新しいお客さまとのご縁を運んできてくれた。
お客さまの成人のお祝いに、お母さまがプレゼントしてくださったという思い出のスカート。
しかもこの30年の間に、ワンピースからスカートに1度リフォームされ、大切に大切に使ってこられたもの。
「どうしても手放すことができず、かといってただ箪笥にしまっておくのももったいなくて、どうにかしたい」と思っておられたのだそう。
そんな中、私のブログにたどり着いて、お問い合わせを頂いたという経緯だ。
なんとも光栄で、うれしい限りなお話。
もちろん「私で良ければお作りしますよ」とオーダーをお受けした。
はるばると遠方から届いた1枚のスカート
数日後、お客さまのスカートがアトリエに届いた。
そのスカートは、色鮮やかで本当に素敵だった!
ただ、30年もの間使ってこられただけあって、ところどころに縫い目の裂けやほつれがあって。
まずはそのダメージの補修から。
すこしずつ糸を解いていき、それからまた少しずつ布のコンディションを見ながら縫い直して、補強も施していく。
使えなくなってしまったものを捨ててしまうのは、ほんの一瞬のこと。
そして、欲しいと思ったら、ただ使えるモノを買うだけなら、安く、簡単に買うこともできる。
だけど、敢えてそうしないのは、持ち主であるご本人が「廃棄すること」や「お手軽なファストファッション」という選択肢を望んでいないから。
思い出の詰まった大切なお品の代わりがないから、手間や時間がかかってもいいから「リメイク」という手段を選び取る。
お金には替えられない価値があるんだ。
その気持ちの部分に寄り添いたい。
私自身が昔からリメイクがとても好きで、その趣味が高じて、今リメイク作家を仕事にしている経緯もあるから、その想いがよくわかる。
リメイクをしたくても、自分ではなかなかできない方がいて。
その方が、私のリメイクで生まれ変わったお品を見て喜んでくださっている。
その少し先の未来をイメージしながらお作りする時間が、すごく好きだ。
元々の素材を生かしたアップサイクルで生まれ変わったスカート
元々の素材を生かしリメイクでまた価値あるものを生み出すこと、それがアップサイクル。
ひと針、ひと針を縫い進める時間が愛おしく、ありがたく、誇らしく、幸せな時間。
作業は少しずつ、数日間かかってようやく完成。
できるだけロスを作りたくなくて、元のパーツを極力そのまま使って作ったよ。
内袋にポケットもつけてみた。
ちょっとしたことだけど、あると便利かなと思って。
他でもない私にご依頼いただいたこと、感謝感謝です!
素敵なご縁を本当にありがとうございます💕
お品は最終チェックをして、明日の発送予定です。
喜んでいただけますように!
「したいこと」「できること」そして「望まれていること」のトライアングル
今回の衣類からバッグへのリメイクは、ご依頼があればその都度検討して、お見積もりを出す裏メニューだけど。
依頼者の方の大切な布製品をリメイクでまたかけがえのない宝物にすることは、私のライフワーク。
だから、日傘でなくても、可能な限りご依頼をお受けしたいと思っている。
でも、「できること」と「できないこと」の線引きは大事だ。
それに、ただ技術的にできるからといって、自分の理念やプライドを曲げてまで、オーダーを受けたいとも思わない。
ありがたいことに、今回は「したいこと」「できること」そして「望まれていること」のトライアングルがぴったり一致した。
ふっと肩の力を抜いてリラックスしていたら、新年早々幸先のいい知らせが届いたよ。
数値など具体的な目標設定をして、それに向かって頑張ることも大事だけど。
その一方で、五感を大切にして「好き」や「心地いい」を選んでいくのもいいのかもしれないね。
両者は全然違うけど、どっちも大事だよね!
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(2022年1月20日追記)
うれしいご感想を頂きました!
(2022年2月11日追記)
ブログでもご紹介頂きました!ありがとうございます。
さて、今日のお話はこれにておしまい。
ここまで読んでくれてありがとう!
Tammy
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