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東京ディズニーリゾートに行く前に読む本まとめ【随時更新】

開園前の長い待ち時間を使って、あるいは電車の中で、ひいては前日にホテルで、一冊の本をお供にディズニーリゾートを楽しんでみてください。

注意点
*筆者が既に読了済み/通読中のもののみなのでヌケ・モレが多いです。
*個人的なメモを兼ねており、煩雑な文章と曖昧な情報を多分に含みます。悪しからず。

ディズニーの歴史

『創造の狂気─ウォルト・ディズニー』
ウォルト・ディズニーの伝記。
ちなみに、賛美系の伝記にはトマス『ウォルト・ディズニー─創造と冒険の生涯』が、懐疑系の伝記にはエリオット『闇の王子ウォルト・ディズニー』がある(どちらも筆者未読)。

ニール・ゲイブラー(著)/中谷和男(訳)、ダイヤモンド社、2007

『ディズニーとチャップリン─エンタメビジネスを生んだ巨人』
「チャップリンと最も比較されたのは、他の喜劇役者ではなくミッキーマウスだった」という視点から、ウォルトとチャップリンの師弟関係を明らかにする。筆者はチャップリン研究者であるが、ウォルトの人物史のツボはある程度押さえている。

大野裕之、光文社、2021

『ディズニーを支えた技術』
ウォルト・ディズニーが科学技術に対してどのような感情を持っていたかが理解できる。彼が用いた技術そのものの解説としては有馬『ディズニーとライバルたち─アメリカのカートゥーン・メディア史』が詳しいとのこと(筆者未読)

J・P・テロッテ(著)/堀千恵子(訳)、日経BP社、2024

ディズニーランドとは何か

『ディズニーランドという聖地』
アメリカ合衆国の歴史を参照しながら、パークの構造やアトラクションの仕組みに関してアメリカ的解釈を投げかけ、最後には「アメリカ人にとってのディズニーランド」を紐解いていく。

野登路雅子、岩波書店、1990

『ディズニーランドの秘密』
上述『ディズニーランドという聖地』と同じテーマを全く異なる切り口から。「ディズニーランドとは何のテーマパークか」という問いを整理し、アメリカ人の歴史観を踏まえながら、「外国人にとってのディズニーランド」を浮かび上がらせる。

有馬哲夫、新潮社、2011

『柳生すみまろのディズニーランド誕生秘話』
1955年、世界で初めて登場したアメリカ合衆国カリフォルニア州のディズニーランドについて、エリア別でその開発秘話と歴史、哲学を書いている。

柳生すみまろ、講談社、2011

東京ディズニーリゾートとは何か

『TDL 大成功の真相─ディズニーランド日本上陸記』
ディズニー社のアメリカ人と、オリエンタルランド社の日本人。東京ディズニーランド開園の陰にあった文化的すれ違いについて書いた本。

ダグラス・リップ(著)・日下公人(監修)・賀川洋(訳)、NTT出版株式会社、1994

『海を越える想像力─東京ディズニーリゾート誕生の物語』
東京ディズニーランド20周年の2003年に書かれた、東京ディズニーランドがリゾートになった経緯の本。東京ディズニーリゾートは世界で唯一、ディズニー以外の企業によって運営されるディズニーリゾートであるが、株式会社オリエンタルランドからみた東京ディズニーリゾートの存在が描かれる。

加賀見俊夫、講談社、2003

『旅する東京ディズニーシー』
それぞれの港の舞台やモデル、ストーリーを紹介しながら、遊園地ではなく観光地としてめぐる東京ディズニーシーのガイドブック。

畑山信也、講談社、2013

社会学的観点

『ディズニー化する社会 文化・消費・労働とグローバリゼーション』
ディズニーテーマパークの特徴がアメリカ社会に適用されていく様子を豊富な具体例で語る、社会学的ディズニーの基礎。

アラン・ブライマン(著)・能登路雅子(監訳)/森岡洋二(訳)、明石書店、2008

『ディズニーランドの社会学─脱ディズニー化するTDR』
ディズニーが展開するテーマパークの構造を解き明かし、その矛盾点について分析した一冊。ブライマン『ディズニー化する社会─文化・消費・労働とグローバリゼーション』を汲む。

新井克弥、青弓社、2016

『都市と消費とディズニーの夢─ショッピングモーライゼーションの時代』
都市を再現した場所としてのショッピングモール、そしてそこから誕生したテーマパークという概念を辿る。

速水健朗、角川書店、2012年

ガイドブック

『イクスピアリ─物語とエンターテイメントにあふれる街:イクスピアリ公式ガイドブック』
商業施設イクスピアリの公式ガイドブック。各エリアの意匠や物語が掲載されている。

イクスピアリ、トランスワールドジャパン株式会社、2000

『東京ディズニーリゾート便利帖』
圧倒的フィールドワークとデータによって書かれた打算的ガイドブック。効率的にパークを楽しむことを目的としているが、辛口でディズニーの夢の世界から一歩引いた書き口なのも特徴の一つ。常に最新の版を確認して買おう。

堀井憲一郎、新潮社、2015(第3版)

『ディズニーテーマパークポスターコレクション』
ディズニーパークの入り口にあるポスターの解説書、あるいはアートブック。ポスターの変遷やパーク毎の違いを楽しむことができる。

ダニー・ハンケ、講談社、2013

『思わず話したくなる究極のディズニー』
東京ディズニーリゾートのトリビアを章立てて紹介している。「ディズニーパークを見る目」というべきか、独自のストーリーテリング手法やファンサービスについてイメージできる。トリビアの勉強にも。

みっこ、KKベストセラーズ、2017年

『なぜテーマパークでは朝から風船を売っているのか?』
「600種類の多様な業種の集合」としてテーマパークを捉え、テーマパーク運営から学ぶビジネスの考え方に触れる。東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンを経験した著者による一冊。

清水群、河出書房新社、2019

ディズニー研究の研究

『Disney ディズニーランド研究─世俗化された天国への巡礼』
世界中のディズニーパーク研究の文脈を整理し、解説したディズニー研究の入門書。興味がある分野について、どの本を読めば書いてあるのかがわかる。迷ったらこれを読もう。

宮平望、新教出版社、2019

更新履歴

2022/07/29
*以下の本を追加しました
『視覚化する味覚─色を彩る資本主義』

2023/12/06
*以下の本を追加しました
ディズニー化する社会 文化・消費・労働とグローバリゼーション
TDL 大成功の真相─ディズニーランド日本上陸記

2024/05/23
*内容を一新しました
用途ベースの分類に変更しました
伴って、過去に掲載していた書籍の記述が削除されている場合があります

2024/06/26
*以下の本を追加しました
『ディズニーとチャップリン─エンタメビジネスを生んだ巨人』

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