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富山大学ってどんな大学?

富山県には国立の総合大学である富山大学があります。これから富山での子育てを検討している方や、大学受験を控えている方にとっては、地元の大学の情報は押さえておきたいポイントではないでしょうか。

そこで今回は、富山大学の特徴や魅力に迫っていきます。

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◎医学部など9学部。ユニークな学部も。

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富山大学の特徴を一言で表すと「知の東西融合」。富山大学にある学部は以下の9学部です。

・人文学部
・人間発達科学部
・経済学部
・理学部
・工学部
・都市デザイン学部
・医学部
・薬学部
・芸術文化学部

▶︎哲学,歴史,文学、社会学や国際関係論,さらに同規模の人文系学部には比較的珍しい心理学,考古学,文化人類学,人文地理学,朝鮮言語文化,ロシア言語文化まで23もの学問分野があるのが富山大学の人文学部です。固有の文字を持たないコリャーク語の研究やアメリカ映画の研究、難病と社会の関係を紐解く研究など、ユニークな研究が数多くなされています。

▶︎地域に貢献できる教員を養成するのが人間発達科学部。令和4年度からは金沢大学との共同教員養成課程が設置されます。

▶︎経済学・経営学・法律学の専門分野を幅広く身に付けることができる経済学部。社会問題の解決策を論理的に考えたい方にはぴったりの学部です。

▶︎数学科・物理学科・化学科・生物学科・生物圏環境科学科を擁する理学部。宇宙に関する研究を行ったり、富山県にある立山の調査に行ったりと幅広い研究が行われています。

▶︎「ものづくり」のイメージのある工学部ですが、富山大学の工学部では人づくりに力を入れています。基礎となる原理の理解や幅広い知識だけでなく、独創力や倫理観、議論や説明に必要なコミュニケーション能力の重要性が認識されています。

▶︎都市デザイン学部では「安全・安心で持続可能な社会を創る人材」になることを目指し、富山県全域を学びのフィールドとして、都市デザインに必要な知識と技術を修得していきます。学びに「デザイン思考」が応用されているのもポイント。この学部に入るために、ゆかりのない富山に進学したという学生もたくさんいます。

▶︎富山県は「薬の富山」として知られており、東洋医学と西洋医学の西洋医学の統合を図るという点で特徴的なのが富山大学の医学部です。薬学部でも、最新薬学から伝統医療まで幅広く学べます。医学部と薬学部の連携も図られている点も魅力です。

▶︎地域におけるまちづくりに参画したり、工学部と共同で人工呼吸器を開発したり。総合大学の中にある芸術学部だからこそできる学びが富山大学の芸術文化学部にはあります。

◎2020年からデータサイエンス必修化

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国は2025年までに全ての大学生がデータサイエンスを学ぶように求めていますが、富山大学は5年先駆けて2020年からデータサイエンスを1年次の必修科目としています。

また、多くの専門分野が林立する現代においては、学問を縦断してつなげていく「ネットワーク形成」「チームワーク」の重要性が高まっています。そんな中、2018年から富山大学では9学部全ての1年生が五福キャンパスで学部の枠を超えて学んでいます。

2021年には1年生の春休みに提携校へ短期留学するコースも新設され、グローバル人材の育成に力を入れていることもうかがえます。

時代に先駆けてどんどんと変化をし続ける富山大学に、注目です。

◎令和4年、大学院が生まれ変わる

令和4年度より、富山大学の大学院は「人文社会芸術総合研究科」「総合医薬学研究科」「理工学研究科」「持続可能社会創成学環」「医薬理工学環」の5つの組織へ改組されます。

大学改革のスローガンは「”人”と”地”の健康を科学する大学」。Society5.0、SDGs達成のための人材を育成するため、前述した5つの組織からなる大学院へと生まれ変わります。

◎地域との連携

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齋藤滋学長は次のように語っています。

創造的で革新を生み出せる人材育成の場、「地(知)を楽しみ、知(地)を活かす」拠点として、政財界、産業界、教育界ならびに地域住民から親しまれ、頼られる大学にします。地元富山が発展するのみならず、富山発の知が、日本を、そして世界を変革することを目指します。
(富山大学HPより引用)

とあるように、富山大学は「地」との結びつき、連携を強化しています。県内企業との共同研究によるシステムや商品の開発が盛んに行われており、共同研究は年に200件ほどのペースで行われています。

社会人教育・地域おこし・地域医療など地域との連携に係わる機能を一つの組織「富山大学地域連携推進機構」にまとめており、地域のニーズにスピーディ・フレキシブルに対応できるようになっているのも特徴です。

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富山に根ざした国立大学である富山大学。富山に根を下ろしながらも、西洋と東洋の知を融合させ、世界に羽ばたくことができる人材の育成を目指して、富山大学は変化を続けています。


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