日本の英語の授業に思うこと
皆さんは中高生の頃英語の授業が好きでしたか?
私は英語自体はそんなに好きではなかったのですが、"好きな英語の先生"が何人かいました。そのおかげでなんとか外語大学に進学できる程度の英語力を身に着けることができたように思います。
去年私が教育実習先の高校へ授業見学に行ったとき、真っ先に驚いたのが
「論理・表現」という新しい英語の科目が増えていることでした。
調べてみると、この科目は2022年の高校一年生からスタートしたようです。
教科書によると、この教科は英語で社会問題について論理的に考え、議論をするための表現力を身に着けることが目的なようです。
ただし、そこで疑問が一つ出てきました。
そもそも日本の学校では、母国語で社会問題について考え、議論する機会に乏しいのではないでしょうか。
私は教育実習で既に「論理・表現」の授業を受け持つことが確定したため、高校二年生の教科書を読んでいるのですが、これは明らかに高校二年生が扱える内容ではありません。
何より文字数が多すぎて、読んでいるうちに頭が痛くなってきそうです。
下手をすると、私が大学生の頃必修授業で使っていた教科書よりも難しいと思います。
実際の教育現場で「論理・表現」がどうなっているかと言うと、単に長文読解+文法問題の授業になっているのが実情のようです。
これはあくまで私が知っている範囲での情報なので、どこかに英語で活発に議論が行われている学校がないとも言いきれないのですが…
何にせよ、このままだと英語の実技科目としての性質が失われ、受験科目としての性質が強まっていくことは疑いようもありません。
対策としてはまず、他教科の必要性が少ない部分を削り、日本語で議論をする時間を取り入れてみてはいかがでしょうか。
削れる部分としては、古文・漢文ぐらいでしょうか。
それらが全く不要だとは思いませんが、現代文や英語と比べるとやはり優先度が低い気がします。
何はともあれ、子ども達に受験のためだけの形式的な授業を受けさせることはあってはならないと思います。そのような授業を受けて育った子どもは、将来勉強の習慣を持たない大人になってしまうことでしょう。
残念ながら現時点の私にできることはそう多くはありません。
まずは教員としての地力を付け、将来的に日本の英語の授業の在り方に一石を投じたいと思います。
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