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ゲーミフィケーションをアップデートしたゲームビジネス型DXのゴールとなるネットワーク効果とかの話

前回↓↓↓の続編です。

前回の締めくくりに書いたように、2010年代のゲーミフィケーションを2020年代のDX時代にアップデートしていく、そのエンゲージメントデザインも含めたビジネスモデルのことを「ゲームビジネス型DX」として、話を進めたいと思います。

2010年代前半におけるマーケティングとゲームの交差によって現れたゲーミフィケーションは、デジタル技術やゲーム市場の発展によるゲームデザインの進化により、シンプルに「楽しい」だけの遊びではなく、様々な「感情」を付加価値として提供できるようになった現在、そしてDXとして新たなユーザー体験が必要となってくる現在において、再度交差によるアップデートできるタイミングになっていると考えています。
とりわけアウトゲーム部分は、ゲームのビジネスモデルに密接に関わっていることから、この新たなゲーミフィケーションについて、私個人として「ゲームビジネス型DX」と勝手に名付けています。

エンゲージメントデザインの話からいきたいところですが、その前にゲームをはじめとする、主にデジタルサービスのビジネスモデルについて、触れようと思います。

まず、サービスの成功の定義、ゴール設定をしたいと思います。
結論的には、「ネットワーク効果」を達成し、ビジネスをサスティナブルにすること、となります。
ネットワーク効果については、山口真一さんの書籍に詳しく説明されているのでそちらを参照いただければなんですが、
「同サービスの利用者が増えるほど、サービス利用者への効用が高まること」でして、例えば、LINEなんかは周囲で誰も使っていなければ当然に無価値ですよねってことです。

ゲームでいえば、例えば、とある学生スポーツとかで県大会1位と全国1位では全く価値が違うのと同じで、ユーザー数が多ければ多いほど、課金をしてランキング1位を目指す価値が高くなる、
そのため、ビジネスやっている側としても、無課金でもアクティブユーザー数が最優先となる、ということです。

ネットワーク効果を達成すると、利用ユーザーのエンゲージメントが外部に伝播していき、プロモーションなど、多額な広告費用投下による新規ユーザー獲得をしなくてもよくなり、
また、ユーザーとの関係性が対等になっていく。
ユーザーエンゲージメントが高いと、例えば、「買ってください!」とアピールするのが、「おまたせしました!」という感覚になってくる。
個人的な話でいうと「キングダム」を愛読しているが、キングダムの最新巻が発売されるから購入しているのか、キングダムを読みたいから作者が最新巻を書いてくれているのか、わからないぐらいになっている。
(そういえば、ファイナルファンタジー14でも同じ症状が起きていた…)


わかりやすいところでいえば、Apple製品をいちはやくゲットするために、銀座のApple Storeに前夜から並んでいる人たちは、Apple製品が発売される限り購入し続けることを決めている人たちなんだなと思います。
このような状態になると、新規ユーザー獲得やマネタイズが安定的になり、ビジネスがサスティナブル化していきます。
ネットワーク効果については、イノベーター理論のアーリーアダプター論でも説明可能かもしれませんが、ここでは触れないことにします。

ここまで、ゲームなど含めたデジタルサービスのビジネスモデルについて、何を達成すべきなのかというゴールについてお話しました。
次に、ゴールへのプロセスについて、に移ります。

①はじめる動機
②つづける動機
③つたえる動機
この3点です。
(当たり前感ハンパないですが…)

①はじめる動機
当然ながらプロモーション等による認知獲得も重要ですが、ここでは「はじめるための障害をできるだけなくす」という点に着目しています。
ゲームであれば基本無料が一般化していますし、サブスクリプションサービスでも初めのある一定期間は無料とか、一部機能のみ無料利用可能とか、まず、はじめる障壁を低くし、ある程度サービス価値を感じられることで、継続利用やマネタイズにつなげていく、というサービスデザインについては、いうまでもないかと思います。
一方で、いきなり課金を求められるサービスもまだ結構残っています。
例えば、生命保険、電気ガス水道、マンション、家電などなど、挙げればキリがないですが、トラディショナルな産業にブレイクチャンスがあるかもしれません。

②つづける動機
サービスの継続利用、継続課金に関わるところで、ここが一番の鍵となるところです。
こちらの内容は、この後のアップデートされたゲーミフィケーションによるエンゲージメントデザインにダイレクトに関わってくるところなので、ここでは説明しませんが、それ以外で言えば、ちゃんとしたサービス運営(不具合解消、アップデートによるユーザービリティ向上、新たな機能追加など)が前提となります。
ゲームのようなF2Pモデルでも、サブスクリプションモデルでも離脱を防ぐためのサービス運営を目指していくことになります。

③つたえる動機
こちらはSNS、リアル友人など様々な場所で語りたくなる動機であり、コミュニティというものもこちらに含まれます。
コミュニティというものは、そのサービスについて、2人以上の人が共通話題にすれば成立すると勝手に定義していますが、そうなるためには「②つづける動機」を構成するエンゲージメントが前提となります。
当然に、様々な伝える仕掛け(友達紹介キャンペーン、サービス内コミュニティ機能など)はありますが、あくまでも手法論にすぎず、後ほどの説明に残しておくことにします。

はい、ということで、結果的に詳しくは後ほど、という箇所が目立ってしまったこともあり…ここからが、上記①〜③のプロセスを促進する新たなゲーミフィケーションによるエンゲージメントデザインとは?という内容に突き進んでいくのですが、かなり文字数がいってしまったので、今日はこのへんで…!

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